ヒイラギ(柊)は、台湾や日本の福島県以南に分布するモクセイ科の常緑小高木で、雌雄異株です。葉に鋭いトゲがあるため、節分の魔除けに使われ、庭木にも植えられます。山のヒイラギもトゲで獣害を免れでいるようです。11月に、白く可憐な花が咲いています。
<目次>
ヒイラギ(柊)の白い花
我が家のヒイラギ


庭のヒイラギ
11月に入り、庭のヒイラギに花が咲き始めました。
いまは、たくさんの白くて可愛い花が咲いています。
ヒイラギは、福島県以南に分布するモクセイ科モクセイ属の常緑小高木で、雌雄異株です。
樹高は、8mくらいになるようです。
山でも、生えているのをよく見かけますが、日陰に強く、鋭いトゲがあるので、鹿にも食べられません。
我が家のヒイラギも、山からとってきたものだろうと思いますが、雌株で、
毎年、11月ころに花が咲き、翌年の6月ころに黒い実をつけ、
毎年、種を落とし、何本かの実生が生えてきます。
なお、西洋ヒイラギは赤い実がつきますが、日本のヒイラギは、黒い実になります。
ヒイラギの花


ヒイラギの花(1)
ヒイラギの花は、葉の付け根からたくさんの花柄(カヘイ)をだし、その先に花を咲かせます。
ひとつの花の大きさは、5mmくらいでしょうか。小さいので、拡大しないとよくわかりません。


ヒイラギの花(2)
写真のように、花びらは反り返り、2本の雄しべが長く伸びています。そして、雌しべは、中央に低くついています。
なんとなく愛嬌があって可愛いですね。
雄しべが2本、広がって長くのびているのが印象的ですね。(^_^)


ヒイラギの花とハチ
少し見にくいですが、花にハチがとまっています。
この樹には、いま、たくさんのハチが飛んできて蜜をあつめています。
ハナバチの仲間でしょうか、ちいさなハチです。
このハチは、人を刺すことはないんでしょうか。近くによっても、刺されたことはありません。
11月の寒い時期に咲く花は、虫にとっても貴重なんでしょうね。
ヒイラギの利用


ヒイラギの葉
ヒイラギは、節分の魔除けやクリスマスの飾りなどにも使われますね。
我が家では、節分に、ヒイラギの葉、鰯の頭、高野槙の葉を木(都合いいので、割りばしを使っています)に取り付けて、家の周囲の窓の近くに飾ります。
普通は、ヒイラギと鰯の頭を飾るのだと思いますが、当地では、防火のためと聞ていますが、高野槙も一緒に飾ります。
都会の人には馴染みがないかもしれませんが、
節分の魔除けの飾りは、田舎では、まだ行われているところはあるのではないでしょうか。
ただ、飾っても、鰯の頭は、すぐに鳥が飛んできて食べてしまいます。ヒイラギがあっても平気のようです。
ただ、葉にトゲがあるので、防犯を兼ねて生け垣に植えられることもあるようですね。
また、ヒイラギの木は、強度が高いそうです。
なので、昔は石を割ったりするときに使う玄翁(ゲンノウ)の柄に使われてきたそうです。 (^-^ )
ヒイラギの基本情報・花言葉
ヒイラギは、台湾と日本の福島県以南に分布する、モクセイ科モクセイ属の常緑小高木です。
雌雄異株で、花や実は雌の樹につきます。育つ速度は遅いようですが、山の日当たりが良くない場所でも育つようです。
ヒイラギの名前の由来は、つぎのようです。
和名は、葉の縁の刺に触るとヒリヒリと痛むことから、「ヒリヒリと痛む」旨を表す日本語の古語動詞である「疼(ひひら)く・疼(ひいら)ぐ」の連用形・「疼(ひひら)き・疼(ひいら)ぎ」をもって名詞としたことによる。
Wikipedia
ヒイラギの花期は11~12月で、花のあとにつけた実は、時間をかけて大きくなり、6~7月ころに紫黒に熟します。
葉は対生し、長さ3~7cm、幅2~4cmで、表面は革質で硬く、クチクラ層のために光沢があります。形は、楕円形状で、縁に鋭い鋸歯が2~5対でつきます。
ただし、古い樹では、葉のトゲがなくなるものもあるようです。
樹高は4~8m、樹皮は灰白色で、円形の皮目が見られます。
ヒイラギと名前がついた植物に、ヒイラギナンテン、ホソバヒイラギナンテン、ヒイラギモクセイなどがあります。
ヒイラギの花言葉は、「用心深さ」、「先見の明」、「保護」。
おわりに
いまヒイラギの花が満開です。小さい花がたくさん集まって咲いていますが、
ひとつひとつは可愛い花です。
葉にトゲをつけていることや、木が強いことなどを考えると、男性的な樹ともいえるんでしょうか。 (*^^*)
参照サイト
庭木図鑑 樹木ペディア ヒイラギ
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