イヌタデ(犬蓼)は、30cmほどの茎の先にたくさんの赤い小さな花をつけます。名前は、辛みがあり、薬味にされてきたヤナギタデと違って辛みがないのでイヌタデとつけられました。アジアの熱帯~温帯や日本全土に分布するタデ科イヌタデ属の陸地性の一年草です。
<目次>
イヌタデ(犬蓼)の赤い花
イヌタデの花

たくさん咲いたタデの花
タデ(蓼)は世界中に分布し、日本全土で生えていると言われますが、種類が多く、識別は微妙ですが、我が家の畑に生えたタデは、イヌタデではないかと思われます。ここではイヌタデと呼びます。(間違っていたら修正します。(^ ^;))
タデのなかでもヤナギタデと呼ばれる種類は、葉がヤナギのように細長く、葉が辛いため蓼酢(タデス)として鮎料理など使われてきたようです。一方で、辛みがないイヌタデは、役に立たないとして、この名前が付けられたとのことです。
「蓼食う虫も好き好き」ということわざがありますが、蓼のような辛い葉を好んで食べる虫もいるように、人の好みもいろいろだという意味のようですが、ここでいう蓼は、辛みのあるヤナギタデのことのようです。
イヌタデは、子供が赤い花をママゴトで赤飯にして遊ぶことがあるとして、アカマンマの別名があります。
草丈は30cmくらいで、茎が伸びた先に、たくさんの赤く、小さな花がたくさんついています。
イヌタデの花期は4~10月と言われますが、当地では、7月ころから咲き始めたようです。
雨続きの中で、元気に育つ雑草の中の一つです。雑草の繁殖力は、大変なもので、引きぬいてもすぐに出てきて、あたり一面が、草だらけになります。雨続きで、作業ができないこともあって、写真のように一面に生えています。負けそうです。

近くで見たタデの花
2mmくらいで、先が三角に尖った小さな粒々の花がたくさん連なってついていています。
よく見ると、かわく、きれいな花だと思います。
茎・葉

タデの葉
タデの茎は、40cmくらいになりますが、少し赤みを帯びています。葉は、披針形で先が尖り、鋸歯がなく全縁です。
茎の根元は地面を這いますが、上方向に伸び、葉が互生します。
オオイヌタデの花

オオイヌタデの花
こちらはオオイヌタデの花ですが、草丈が0.8〜2mと高く、花が垂れ下がるのが特徴です。
イヌタデとは、草丈と花の様子を見れば、区別できます。
イヌタデの基本情報・花言葉
イヌタデ(犬蓼)は、アジアの熱帯から温帯に分布し、日本の北海道から沖縄に分布するタデ科イヌタデ属の陸地性の一年草です。
辛みがあり薬味にされてきたヤナギタデと違って辛みがないのでイヌタデの名前になったとされます。
別名は、アカマンマ。こどもがママゴトで、赤飯にして遊ぶことに由来するとのことです。
タデの意味は、不明です。
学名は、Persicaria longiseta。
英名は、Creeping Smartweed。
花期は4~10月で、茎の先端から長さ1 ~5cmの花穂を出し、紅紫色の小さな花をたくさんつけます。
葉は互生し、披針形(ヒシンケイ)で、葉の先が細くなり、葉縁や裏側の葉脈の上に毛が生えます。
茎は、上方向に20 ~40cmほどに伸び、枝分かれして草むらのようになります。
ことわざに「蓼食う虫も好き好き」がありますが、辛いタデを食べる虫がいるように、人の好みも様々だというこをたとえたものです。
遡ると、中国のつぎのような言葉に由来するとされます。
紀元前二~一世紀の文人、東方朔の「七諫」という作品には、「蓼虫は葵菜に徙るを知らず(からいタデの葉を食べる虫は、人の食用にもなるフユアオイの葉に移動することを知らない)」とあります。(コトバンクより)
ここでいうタデは、辛みがあるヤナギタデのことです。また、蓼虫は、ホタルハムシの甲虫とのことです。
また、よくにたタデに、陸上性のオオイヌタデ、サナエタデ、ハナタデや、水辺性のヤナギタデ、サクラタデなどがあります。
タデの花言葉は、「節操」、「健康」で、9月25日の誕生花です。
参照サイト
松江の花図鑑 イヌタデに似た仲間
ムシナビ ホタルハムシ
LOVEGREEN 蓼の食べ方
花言葉事典 タデ