ノリウツギ(糊空木)は、小さな両性花を円錐状につけ、そのまわりに装飾花つをける、ガクアジサイを思わせる野生種ですで、ユキノシタ科アジサイ属の落葉低木です。ノリウツギの園芸種のミナズキ(ピラミッドアジサイ)は、装飾花だけで構成されています。
<目次>
ガクアジサイを連想させる、ノリウツギ(糊空木)の白い花
ノリウツギの白い花

ノリウツギの花
6月末頃からでしょうか、ノリウツギ(糊空木)の花を見かけるようになりました。
ウツギ(空木)やガクウツギ(額空木)が賑やかに咲いて、そろそろ終わりかと思っていたところに咲き始めたようです。
ノリウツギは、ウツギとはいうものの、アジサイ属で、ガクアジサイににた花を咲かせます。
といっても、普通のガクアジサイとは少し違って、小さな両性花がたくさん円錐状に咲き、白い花びらの装飾花が周辺についています。
よく見られるガクアジサイは、平面状ですが、ノリウツギは、立体的というんでしょうか、
花の形としては、カシワバアジサイににていると言っていいのかと思います。
ちなみに、ノリウツギの栽培品種の、ミナズキは、装飾花だけで構成され、縦方向に長い花になっています。

たくさん咲いたノリウツギ
ノリウツギは、栽培品種とは違って素朴な感じですが、自然のままに元気にさいている花もいいものだと思います。
たくさんの枝を出し、その先に、大きめの花を咲かせているので、見栄えがします、どうでしょうか。

ノリウツギの花と樹
幹はそれほど太くはならないようですが、周辺から株立ちのように、たくさんの幹が出ているようです。
花の下についた葉は、互生または輪生し、形は楕円形~卵状の楕円形、縁に鋸歯が見られます。
ノリウツギににた花

満開のガクウツギ
昨年投稿した、ガクウツギ(額空木)の花です。
こちらも、サジサイ科の花ですが、ノリウツギとは違って、普通に見られるガクアジサイににてています。
最近見る栽培品種(当然ですが)は、いろや形が華やかなものが多く、種類もたくさんあるのですが、
このような花も、楽しめそうです。
つぎの写真は、5月に投稿したイワガラミです。ツル性ですが、こちらもアジサイ科でガクアジサイににた花を咲かせています。

岩の上で咲いたイワガラミ
ヤマアジサイの花は少し小ぶりですが、またきれですね。

山で咲くヤマアジサイ
ノリウツギ(糊空木)の基本情報・花言葉
ノリウツギ(糊空木)は、日本全土に分布するユキノシタ科アジサイ属の落葉低木で、樹高は2~5mになります。別名は、ノリノキ、サビタ。
名前は、枝の皮から採った粘液で和紙を漉く際の糊にしたことに由来するとのことです。
学名は、Hydrangea paniculata。
英名は、Panicled hydrangea。
花期は7~9月で、枝の先に円錐形の花序をつけます。花序は、小さい両性花とその周辺に装飾花ををつけます。両性花は、白い花びらで4~5枚、装飾花も白く、萼片は4~5で、円形~長楕円形です。実は、蒴果で、9~11月に熟します。
葉は対生または輪生し、大きさは長さ5~15cm幅3~8cmで、楕円形~卵状の楕円形で先が尖り、鋸歯があります。
ノリウツギの根は、独特の匂いがして、パイプやキセルの材料に使われたとのことです。
ノリウツギから、作られたといわれる栽培品種にミナズキがありますが、装飾花だけの花になります。
ノリウツギの花言葉は、「臨機応変」で、5月25日 、8月20日の誕生花です。
おわりに
ノリウツギは、ウツギと名がついていますが、ガクアジサイににた花を咲かせます。
他にも、ヤマアジサイ、ガクウツギ、イワガラミなど、いろんな樹によくにた花が咲いていますが、
自然の中で、それぞれの雰囲気で咲く、いろんなアジサイの花、興味深いですね。(^⊆^)
参照サイト・書籍
Wikipedia ノリウツギ
岡山理科大学 生物地球学部 ノリウツギ
LOVEGREEN ノリウツギ
Green Snap ノリウツギ