ナンテンは、「難(ナン)を転(テン)じる」と言われることから縁起物とされ、赤い実が好まれて庭木や切り花などにされますが、初夏には小さな白い花をたくさん咲かせます。ここでは、あまり注目されないナンテンの花や、その後につける実について書きました。
初夏に咲くナンテン(南天)の白い花と、赤い実
我が家のナンテン
ナンテンは、「難を転じる」の言葉から、縁起がいい植物とされてます。
我が家でも植えられています。もちろん、災難は起こらないでもらいたいですが、ナンテンのほとんどは赤い実をつけますが、中に数本白い実をつけるものもあります。
たくさんの実を落とすので、樹の周辺には、毎年たくさんの実生苗が生えます。
ナンテンは、もっぱら葉や実に利用されて、花はほとんど注目されることはありませんが、今回は花を見てみました。
ナンテンの白い花
写真のように、枝先に円錐花序でたくさんの花が咲きます。
ひとつひとつの花は、写真のように花弁が6枚で、6mmほどの大きさで、黄色い雄しべが6個、雌しべが1個で構成された、可憐な花です。
周辺には、花が咲き終わった細長い実がついています。この状態から育って、丸く大きな実になります。
この写真で、中心部で咲いた花の左下や右上にあり、つけ根近くにうろこ状の模様がついたものがつぼみです。
うろこ状の部分はガク(萼:花びらの付け根にある葉のようなもの)ですが、開花するときに落下するようです。
ナンテンの花が散ったあとには、たくさんの小さなごみが落ちて困るのですが、花びらやガクなんですね。
ナンテンの赤い実と葉
秋になると、実は赤く熟します。
ナンテンの実と聞くと、のど飴を思い出しますが、薬用効果があると言われます。また、正月の松飾やいろんな装飾などにも利用されます。縁起物であることと、色が綺麗で見栄えがするので、重宝されるんだと思います。ナンテンの実は、長持ちすることも、都合がいいようですね。
我が家のナンテンの実の様子については、つぎの記事に書いていますので、よろしかったらご覧ください。
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ナンテンの葉は、殺菌効果があるため、食べ物の添え物に使われてきました。葉が平で、綺麗な形であることも、都合よかったこともあるのかもしれませんね。
ナンテンの葉は、3回奇数羽状複葉と呼ばれます。羽状複葉とは、小葉が葉軸の左右に羽状に並んでいることを表し、ナンテンでは3回繰り返しているのでこう呼ばれます。
ナンテンの基本情報・花言葉
ナンテンは、茨城県以西に分布する中国原産のメギ科ナンテン属の落葉低木で、樹高は、3m程度になります。
「難が転じる」の語呂合わせから縁起がいいとされ、庭木や切り花などに使われます。
葉は、殺菌効果のほか、健胃、解熱、鎮咳などの作用があり、実は鎮咳に有効とされます。
また、実用品として、長寿のお祝いなどとしてお箸や杖の材料にも使われます。
花言葉は、「私の愛は増すばかり」、「良い家庭」で、
1月9日、11月25日、12月5日、12月8日、12月27日、12月29日の誕生花です。
参照サイト
Wikipedia ナンテン
花言葉-由来 ナンテン
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