ネモフィラににたオオイヌノフグリ(ヴェロニカ、星の瞳)の青紫の花

2022年2月4日

オオイヌノフグリ

オオイヌノフグリ(ヴェロニカ)は、まだ寒い1月から咲き出す青紫の可愛いの花で、「星の瞳」とも呼ばれるヨーロッパ原産のオオバコ科の二年草です。明治の初めに渡来し、いまは日本全土で見られます。よくにた花で、北アメリカ西部原産のネモフィラとの違いについても書きました。

オオイヌノフグリ(星の瞳)の青紫の花とネモフィラとの違い

オオイヌノフグリの青紫の花

オオイヌノフグリの花

オオイヌノフグリの花

ことしも、1月末から、畑や石垣などでオオイヌノフグリが咲き出しました。

8mmほどの小さな花ですが、コバルトブルーと呼ばれる鮮やかな青がよく目立ちます。

昔からよく見ていたためか、日本在来種かと思っていましたが、

ヨーロッパ原産の野草で、明治の初めに伝来し、今では日本全土でみられます。

少し気の毒な名前ですが、花が終わったあとにつく実が、犬のフグリ(陰嚢)ににていることに由来します。(^ ^;)

なぜわざわざこのような名前を付けたのか、昔のひとのセンスがよく理解できません。

日本在来種のイヌノフグリにたいして、ヨーロッパからきたよくにた大きな大型の草花ということで、この名前がつけられたようです。

学名はヴェロニカ。キリストが刑場に送られるときに、ハンカチを差し出した聖女ヴェロニカと同じ名前です。

日本名にくらべて、格調が高い名前のようようです。

別名は、星の瞳。青紫の可憐な花の姿が、瞳のようだに見えるとしてつけられたようです。

小さい花ですが、花びらは白や青紫が基調で、縦方向にスジがみられます。この花は、日があたると開花し、普通は一日で落下することが多いようです。

また、日向を好み、つぎのように群生してさいているところもよく見かけます。

オオイヌノフグリの群生

オオイヌノフグリの群生

このように、小さな花がたくさん咲いているのもきれいですね。

最近は、公園などで、オオイヌノフグリによくにたネモフィラが一面に植えられていて話題になりますが、

オオイヌノフグリとは、花期や花の大きさ、葉の構造などが違います。

ネモフィラについては、こちらをご覧ください

花が閉じたオオイヌノフグリ

オオイヌノフグリのツボミ

花が閉じたオオイヌノフグリ

オオイヌノフグリは、晴れたいい天気に花を咲かせ、曇った日や朝夕は、閉じていることが多いようです。

ツボミと呼ぶ方がいいのかもわかりませんが、朝早く撮ったものです。

鋸歯がついた葉の葉腋から、対になって1cmくらいの花茎をだし、その先にきれいな青紫のツボミがついています。

咲いたはもちろんきれいですが、こちらも可愛くていいと思います。

咲きかけたオオイヌノフグリ

咲きかけたオオイヌノフグリ

こちらは、咲きかけたところのようです。なんとなく上品に感じますね。

オオイヌノフグリの葉や茎

オオイヌノフグリの茎と葉

オオイヌノフグリの茎と葉

石垣から垂れ下がったオオイヌノフグリです。

柔毛がついた茎がのびで、葉が対生や互生してつき、その腋から花柄が伸びています。

日当たりがよく、石垣のため暖かいからでしょうか、他より早く咲き始めているようです。

寒さに強いといっても、やはり暖かいほうがいいのでしょうね。

オオイヌノフグリとモネフィラの違い

ネモフィラの花

ネモフィラの花

よくにた花に、ネモフィラがあります。

どうですか、よくにていますね。

北アメリカ西部原産の一年草で、オオイヌノフグリににたブルーがきれいな花です。

ネモフィラは、オオイヌノフグリにくらべて、花期が遅く、花が大きいなどの違いがあります。

両者の主な違いをつぎの表にまとめました。

オオイヌノフグリとネモフィラの違い
  オオイヌノフグリ ネモフィラ
花期 2~5月 4~5月
花の大きさ 7~10mm 20mm
葉の形 卵状の楕円形

羽状複葉

オオイヌノフグリの基本情報・花言葉

オオイヌノフグリは、ヨーロッパ原産でオオバコ科クワガタソウ属の越年草です。

日本へは明治初年(1868年)ころに入ってきて、1919年ころには全国に広がったといわれます。

名前は、日本在来種のイヌノフグリにたいして、ヨーロッパからきたよくにた大きな大型の草花ということで、オオイヌノフグリの名前になったようです。イヌノフグリの名前は、花が終わったあとにつく実が、犬のフグリ(陰嚢)ににていることに由来します。

別名は、星の瞳(ホシノヒトミ)。うすい青紫の可愛い花が、瞳を連想させるとしてつけられたと言われます。

学名は、Veronica persica

英名は、Commonfield speedwell, Creeping speedweed, Iran Speedwell

花期は2~5月で、茎の上の葉腋から1~2cmの花柄を出して、直径7~10mmで4枚の青紫の花びらの花を咲かせます。雄しべは2本つき、花びらには筋が見られます。

葉は茎の下部では対生し、上部で互生します。大きさは、長さ0.7~1.8cm 幅0.6~1.5cmの卵状の楕円形で、鋸歯が目立ちます。

草丈は15~30cmで、茎に柔毛があり、根元から分岐して伸びます。

花言葉は、「信頼」「忠実」「清らか」で、2月11日の誕生花です

学名の「Veronica」は、キリストが十字架を負って刑場に向かう途中、汗をぬぐうハンカチーフをささげたという聖女ヴェロニカと同じ綴りとなっており、ヨーロッパでは聖女ヴェロニカの草と呼ばれています。この花言葉は、聖女ヴェロニカにちなんでつけられたと言われます。

参照サイト・書籍

Wikipedia オオイヌノフグリ 

花言葉-由来 オオイヌノフグリ

林将之監修 山と渓谷社 「山渓谷ハンディ図鑑1 野に咲く花

高村忠彦監修 日本文芸社 「季節の野草・山草図鑑



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