春の人気者、カタクリ(片栗)の花

2024年3月30日

カタクリ

カタクリ(片栗)は、寒さがすこし和らいできた3月下旬から5月ごろまで、薄紫の6弁の花を咲かせる春の人気者です。地上に現れるのは5週間ほどで、夏には枯れて姿を消すことから、春の妖精(スプリング・エフェメラル)と呼ばれます。

春の人気者、カタクリ(片栗)の花

カタクリの花

カタクリの花

カタクリの花(森野旧薬園)

奈良県宇陀市森野吉野葛本舗が所有される、森野旧薬園に伺い、カタクリの花を撮らせていただきました。

森野吉野葛本舗は、450年ほど前に吉野郡下市町で葛粉(吉野葛)の製造を始められ、

元和2年(1616年)に、より環境が適した現在の宇陀市に移住されました。

そして、江戸時代中期の享保14年(1729年)に森野薬園が開設され、

現在も約250種類の草花が育てられています。

カタクリの開花は、3月末ごろから始まると聞いて3月22日に訪問したところ、

開花したものが少なく、27日に再訪しました。

フクジュソウ(福寿草)と同じように、

早春の限られた期間に現れて短く咲き、夏には枯れて地下で暮らす植物で、

春の妖精(スプリング・エフェメラル)」と呼ばれます。

イタチザサと呼ばれる背の低い笹が見られる中で、

カタクリの薄紫の花がたくさん咲いていました。

花の直径は4~5cmほどで、想像していたより少し大き目でした。

うつ向きかげんに咲く花の6枚の花弁は大きく反り返り、

その内側についたギザギザの模様が印象的で、

そこから突き出したたくさんの暗紫いろの雄しべもよく目立ちます。

雄しべは、長いものが3本と短いものが3本の計6本ついています。

カタクリのツボミ

カタクリのツボミ

こちらは、まだツボミの状態のカタクリです。

地下から長く伸びた花柄が先端で曲がり、

ツボミを下向きにつけています。

この中に、雄しべや雌しべを準備しており、

やがて外側の花びらを開いて大きく反り返ります。

たくさん咲くカタクリ

たくさん咲くカタクリ

ここでは、たくさんの花がみごとに咲いています。

カタクリは、開花した後、晴天時には花がひらきますが、

夕方や曇天、降雨時には花びらを閉じると言われます。

花言葉は、「初恋」「寂しさに耐え抜く」「嫉妬」「静かな貴婦人」で、3月24日の誕生花です

カタクリが、人気のない場所で、初々しく、凛として咲く様子からつけられた花言葉のようです。

カタクリの茎、葉

カタクリの茎

カタクリの茎

カタクリの茎は、写真のように薄茶いろで、

2枚の葉の間から出て、高さ10~15cmほどに伸び、

した向きにまがった先に一輪の花をつけます。

カタクリの茎と葉

カタクリの茎と葉

カタクリの葉には、このように暗紫いろのまだらな模様がついています。

花とは少し違和感がありますが、

葉の大きさは、長さ10~12cm 幅2.5~6.5cmほどの長めの楕円形です。

カタクリの葉

カタクリの葉

こちらは、カタクリの群生です。

まだ開花前で、まだら模様がついた葉だけが目立ちますが、

よく見るとあちこちに、ツボミがついています。

カタクリは、最初は葉が一枚だけでてきますが、

花茎が伸びて花が咲くころには、二枚つき一対の葉にそろいます。

まだ寒い林で、凛として可憐な花を咲かせるカタクリは、人を引き付ける魅力があります。

カタクリの基本情報・花言葉

カタクリ(片栗)は、朝鮮半島、千島列島、サハリンなどの北東アジアや日本全土に分布するユリ科カタクリ属の多年草です。

名前は、葉が栗の葉ににているとする説や、根の鱗片が栗の実の片割れ(複数に分かれた実?)ににているからとする説などがあります。

別名は、カタコ。古くは、カタカゴ(堅香子)と呼ばれていました。

地方によって、カタカゴ、カタコユリ、カタバナなどと呼ばれるとされます。

学名は、Erythronium japonicum

Erythroniumの語源は、ギリシャ語の「赤い(erythros)」で、ヨーロッパ原産の花の色に由来します。

英名は、Katakuri、Dogtooth violet、Dog's-tooth-violetviole

Dogtooth violetは、スミレの花ににていて、地下の白い鱗茎の形が犬の歯に似ていることに由来すると言われます。

花期は3~5月で、一つの葉が出た後に伸びた茎の先に、直径4~5cmほどの薄紫の花を一輪、下向きに咲かせます。

花びらは6枚で、雄しべは長短3本づつ6本で、雌しべの先は3つに分かれます。

雌しべは1本で、先端が3つに分かれています。

花びらは、晴れると茎に接するほど反り返りますが、夕暮れや曇天、降雨時は閉じます。

花には、各種のハナバチやギフチョウなどの昆虫が訪れ、受粉を助けます。

花のあとに蒴果がつき、5~6月ごろに裂開して種を落します。

葉は最初に一枚つき、その後2枚になりますが、

長さ10~12cm 幅2.5~6.5cmほどの長めの楕円形で葉柄があり、

表面には暗紫いろの模様がつきます。

茎は、2枚の葉の間から伸びて10~15cmほどになり、

先端が曲がり、下向きに花をつけます。

カタクリが姿を現すのは、3月ごろからの4~5週間ほどで、

夏ごろには枯れ、球根で過ごします。

このような生態から、「春の妖精(スプリング・エフェメラル)」と呼ばれます。

カタクリの球根から採った片栗粉は滋養があり、腹痛や下痢止めの効果があり、

生薬として利用されたとされます。

なお、現在使用されている片栗粉は、ジャガイモなどを原料としたものです。

日本各地で群生地がありますが、多くの地域で絶滅危惧種の指定をうけています。

花言葉は、「初恋」「寂しさに耐え抜く」「嫉妬」「静かな貴婦人」で、3月24日の誕生花です

カタクリが、人気のない場所で、初々しく、凛として咲く様子からつけられた花言葉のようです。

参照サイト・書籍

Wikipedia カタクリ

庭木図鑑 樹木ペディア カタクリ

季節の花 300  片栗

AND PLUNTS  3月24日の誕生花

高村忠彦監修 日本文芸社 「季節の野草・山草図鑑

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