ヤブカンゾウ(藪萱草)は7~8月に、八重咲きのオレンジの花を咲かせる中国原産のユリ科ワスレグサ科の多年草です。よくにたノカンゾウ(野萱草)も、同じ時期に咲く近縁種の多年草ですが、一重咲きで咲き、日本、中国、朝鮮半島などが原産地です。
ヤブカンゾウのオレンジの花、ノカンゾウとの違い
ヤブカンゾウのオレンジの花
ヤブカンゾウ(薮萱草)に、7月初めから花が咲き始めました。
ユリににていますが、八重咲きでオレンジ色の花なので、よく目立ちます。
花は、咲いたあと数日で萎(シボ)んでしまいますが、
写真のようにたくさんのツボミがついているので、つぎつぎに咲き続けます。
花言葉は、「愛の忘却」「悲しみを忘れる」「憂いを忘れる」「宣告」で、6月22日の誕生花です。
ヤブカンゾウは、「忘れ草」の名前で、万葉集の恋の歌にも歌われており、このことにちなんでいるといわれます。
また、春の若い葉や、ツボミは、山菜として食べることができます。ヤブカンゾウの特徴の一つだろうと思います。
これから咲こうとしているヤブカンゾウのツボミは、いきいきとして元気そうですが、こちらもきれいだと思います。
6月には、細長い葉だけだったヤブカンゾウから勢いよく花茎が伸び、その先にいくつものツボミをつけましたが、7月に入って、花が咲き始めました。
花茎は葉は全くつけず、花のために伸びる茎で、1cmくらいの太さで、しっかりしています。
このしっかりとした茎に支えられて花が咲きます。
ヤブカンゾウの葉
ヤブカンゾウの葉は、2月ころから出始めました。
最初は小さな葉で、今年も生えてきたなと思っていると、どんどん大きくなって、3月になると、葉の色も濃くなりました。
このころは、まだ柔らかく、山菜として食べるのにはこのころがいいようです。
いまは、長さが40~60cmくらい、幅が3~4cmくらいになり、花が咲きました。
ヤブカンゾウは地下茎によって増え、繁殖力が旺盛な植物で、周囲からどんどん葉がでてきます。
なので、植える時は、増えても差支えのない場所に植えないと、こまることになるかもしれません。
でも、毎年、どんどん成長するこの姿を見るのは、楽しみです。
ヤブカンゾウとノカンゾウの違い
ヤブカンゾウとノカンゾウは、同じユリ科ワスレグサ属の多年草で、よく似ています。
葉を見ても違いは判りませんが、花をみることによって識別ができます。
両者ともオレンジ色のユリのような花を咲かせますが、ヤブカンゾウは八重に咲きで、ノカンゾウは一重の花がさきます。
以下の表に、両者の花の違いを比較します。
ヤブカンゾウ | ノカンゾウ | |
花の形 |
花言葉は、「いつも一緒」で、7月4日の花言葉です。
ヤブカンゾウの基本情報・花言葉
ヤブカンゾウは、中国原産で日本全土に分布するといわれる、ユリ科ワスレグサ属の多年草です。
中国からは、史前に帰化し、名前は、葉が萱(カヤ)ににており、漢名の「萱草」を音読したものと言われます。
別名は、ワスレグサ(忘れ草)。由来は、若葉を食べると憂(ウレ)いが晴れるや、花を見ると憂いを忘れる、花が短命なため、など諸説あるようです。
学名は、Hemerocallis fulva
英名は、Orange Daylily、Tawny Daylily、Tiger Daylily、Ditch Daylily
花期は7~8月で、1m近く伸びた花茎の先に、直径8cmほどの橙赤色(オレンジ色)の八重咲きの花を咲かせます。
花は短命で、開花して数日で萎み、実がつきませんが、地下茎により繁殖します。
葉は、長さ40〜60cm、幅2.5〜4cmで細長くなります。
また、若葉やツボミは、山菜として食用になり、紡錘形の根は生薬として利用されます。
近縁種に、ノカンゾウ(野萱草)やハマカンゾウ(浜萱草)があります。
花言葉は、「愛の忘却」「悲しみを忘れる」「憂いを忘れる」「宣告」で、6月22日の誕生花です。
ヤブカンゾウは、「忘れ草」の名前で恋の歌として万葉集にも歌われており、このことにちなんでいるといわれます。
参照サイト
Wikipedia ワスレグサ
花々のよもやま話 ヤブカンゾウ
Green Snap ヤブカンゾウ