風が吹くと、ソヨソヨと音がするといわれるソヨゴ(別名:フクラシバ)に、赤くてきれいな実がついています。庭のシンボルツリーとして人気が高いモチノキ科の常緑小高木で、中部地方以西に自生すると言われます。日陰にも強く、庭木や公園樹に最適です。
<目次>
シンボルツリーとして人気のソヨゴ
ソヨゴの赤い実


ソヨゴの実
ソヨゴは、日本では、中部地方以南に自生する常緑小高木ですが、シンボルツリーとして庭木や街路樹によく植えられています。
山で生えている我が家のソヨゴにも、今年も赤くて、きれいな7mmほどの実がつきました。冬の寒い時期に見る赤い実は、人を楽しませてくれるようですね。


ソヨゴの赤い実
実は、葉の腋(ワキ)から伸びた4cmほどの長さの果柄(カヘイ)の先についており、光沢があって、きれいな実です。(^-^)
ただ、ソヨゴは雌雄異株なので、雌の樹にしか実がつきません。また、近くに雄の樹がないと、実がつかないようです。
ソヨゴの花


ソヨゴの花
ソヨゴの花は、直径4mmほどの大きさで、6~7月ころに咲きます。
小さな花なので、あまり目立ちませんが、花弁は4~5枚、雄しべが4~5本つきます。
近づいて見ると、可愛い花ですね。
ソヨゴの葉


ソヨゴの葉
ソヨゴの葉は、革質で、表面に光沢があり、鋸歯(キョシ)がなく、波打っています。写真をご覧ください。
また、1~2cmほどの葉柄(ヨウヘイ)があり、枝に互生してついています。
風が吹くと、この葉が触れ合ってソヨソヨと音がする「戦(ソヨグ)」ことから、ソヨゴと名付けられたと言われます。
たしかに、風が吹くと葉が触れ合う音がして、いい感じです。
ソヨゴの別名フクラシバは、葉を燃やした時に、内部で発生した水蒸気が膨張して破裂するために、「膨らし葉(フクラシバ)」と呼ばれた、ことに由来するとのことです。
なお、ソヨゴの葉は、革質で堅いためか、動物に食べられることがないようです。山でそだっている実生苗が、自然の状態ままで育っているのを見かけます。動物も、あまりに硬いものは、敬遠するようです。
ソヨゴの樹


ソヨゴの樹
ソヨゴは常緑小高木で、7mくらいに育つといわれます。山で見る大きくなった樹は、複数の幹が集まって、株立ちになっていることが多いようです。
また、日陰に強く、成長が遅いのが特徴で、材は堅く、そろばんの珠や櫛、斧などの柄、などにも用いられてきたとのことです。樹皮からは、鳥もちがとれるようです。(^-^)
ソヨゴ(戦、冬青、柄具冬青)の基本情報・花言葉
ソヨゴは、中国、朝鮮や本州中部地方以南に分布するモチノキ科モチノキ属で、雌雄異株の常緑小高木です。
風が吹くと戦(ソヨ)いで、葉が擦れ合う音がするので、ソヨゴと名づけられたとのことです。また、冬にも葉が青々としていることから、「冬青」や「柄具冬青」と書いてソヨゴと読むようになったようです。
ソヨゴの別名フクラシバは、葉を燃やした時に、内部で発生した水蒸気が膨張して破裂するために、「膨らし葉(フクラシバ)」と呼ばれた、ことに由来するとのことです。
花期は5~6月で、雄雌それぞれの樹に花がさきますが、実がつくのは雌の樹になります。
実は、5~6mmの柄の先に7mmほどの球形で、10~11月に赤く熟します。
葉は卵状の楕円形で、革質で光沢があり、波打っており、枝に互生して付きます。
日陰に強く、成長が遅いため緻密な材になり、そろばんの珠や櫛や、道具の柄にも使われてきたようです。皮からは、鳥もちをとることができるとのことです。
ソヨゴの花言葉は、「先見の明」。
おわりに
12月近くになり、年中緑の葉をつけているソヨゴに、いま赤い実がついています。
夏の暑い時期に、この樹の木陰で休んでいると、風が吹くと涼しげな音がして、心地よく休めます。
ここちいい風の音や、一年中緑を絶やさず、秋に赤みをつけるなど、人に安らぎを与えてくれる樹だと思います。そういう意味で、庭木にしても、おもしろいかもしれませんね。
参照サイト
Wikipedia ソヨゴ
松江の花図鑑 ソヨゴ
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