ヤナギハナガサ(柳花笠)は、三尺バーベナとも呼ばれ、3方向に枝分かれした枝先に花笠のような紫の花序をつけます。草丈は150cm以上になり、茎は角ばって毛があります。葉は細長くて鋸歯があり、茎に対生します。花言葉は、「幸運に」「生命力の強い」。
<目次>
ヤナギハナガサ(三尺バーベナ)は、花笠のような紫の花を咲かせます
ヤナギハナガサの紫の花

ヤナギハナガサの花
車道沿いの空き地に、ヤナギハナガサがたくさん生えていました。
この花は、このブログで取り上げたマツヨイグサやユウゲショウと同じ南アメリカ原産の多年草で、鑑賞用としてもってこられましたが、繁殖力が強く、いまは野生化が進んでいるようです。
花は、茎の先に、5cmくらいの紫いろの花序になって咲き、ボリュームがあってきれいです。
個々の花は、長さ1cmほどの筒状で、先端が5つに分かれた花びらになっており、直径は5mmぐらいの小さなものです。
第一印象は、花屋さんで販売されているようなきれいな花という感じでした。
思わぬところできれいな花が咲いていることがあるものだと、少しうれしくなりました。コロナで出かける機会が少なくなっているいま、近くで咲いている草花を観察してみるのもいいかもしれませんね。

ヤナギハナガサの花々
葉がヤナギのように細長く、花は踊りに使われる花笠ににているとして、ヤナギハナガサと名づけられました。
別名の三尺バーベナは、同じクマツヅラ科クマツヅラ属のバーベナの仲間で、3尺つまり90cmほどの草丈があることに由来します。一般には、この名前のほうが知られているようです。
ただ、私が見たヤナギハナガサは、草丈が160cm以上もあり、その先にいくつもの花序でついて咲いていました。なかなか豪華できれいです。
ヤナギハナガサの茎と葉

たくさん生えたヤナギハナガサ
ヤナギハナガサの茎は、それほど太くなく、高く伸びた途中で3つに枝分かれし、その先に花序をつけています。なので、写真のようにたくさんの花をつけています。
茎は角ばっていて、中空になっており、表面には毛が生えています。背が高いので、風が吹くと大きく左右に揺れます。
茎についた葉をみてみると、

ヤナギハナガサの茎と葉
たしかに、ヤナギのように細長いことがわかります。
そして、葉柄がなく、縁に鋸歯が見られ、茎に対生していることがわかります。
花序になってたくさんの花がついているので、切り花にすると見栄えがするだろうと思います。
ヤナギハナガサの基本情報・花言葉
ヤナギハナガサ(柳花笠)は、南アメリカ原産で、日本全土に生えているクマツヅラ科クマツヅラ属の多年草です。
当初は、園芸品種として伝来しましたが、野生化し、空き地などで見られます。
葉がヤナギのように細長く、花が花笠を連想させるとしてヤナギハナガサ(柳花笠)と名づけられました。
別名の三尺バーベナは、同じクマツヅラ科クマツヅラ属のバーベナの中では背が高く、90cmくらいあることから名づけられたと言われます。花の流通名としては、三尺バーベナのほうが一般的のようです。
学名は、Verbena bonariens
英名は、purpletop vervain、tall vervain
花は、茎の上に5cmほどの集散花序になって咲き、先端が5つに分かれた直径6mmほどの紫いろの花をたくさんつけます。
葉は、葉柄がなく、細長く広線形で長さは13cmほどで、葉の縁に鋸歯がついています。
草丈は150cm以上と高くなりますが、茎は角ばって中空で、毛が生えます。茎の途中で3つに枝分かれし、その先に花が咲きます。
よくにた花に、アレチハナガサ、ダキバアレチハナガサ、シュッコンバーベナ、ハマクマツズラなどがあります。
<栽培上の注意点>
- 日当たりが良く、水はけのいい土壌が適しています。
- 地植えの場合、水やりは不要。鉢植えでは、土の表面が乾いたらたっぷり水を与えます。
- 肥料は、地植えでは不要。鉢植えでは春秋に緩効性肥料を与えます。
- 冬に茎が枯れるので、地面近くで茎を切ります。翌年の春に新芽が出て、大きく成長します。
- 増やし方は、種蒔きによります。
ヤナギハナガサの花言葉は、「幸運に」「生命力の強い」で、5月25日の誕生花です。
繁殖力が強く、長く咲き続けることからつけられた花言葉のように思います。いい花言葉で、あやかりたいものですね。
参照サイト
松江の花図鑑 ハマクマツヅラ
暮らしーの ヤナギハナガサ
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