かつては占い用の棒に用いられたと言われるメドハギに、白地に紫が混じった蝶形花がさいています。まっすぐに長く伸びた茎にそって咲くたくさんの花は、よく目立ちきれいです。メドハギは日本固有種で、日本全土に分布するマメ科ハギ属の多年草です。
白地に紫が混じったメドハギ(筮萩)の蝶形花
メドハギの茎と花
日本全国の空き地や野原でよく見られるというマメ科ハギ属のメドハギで、多年草です。
花言葉は、「人見知り」。
葉のワキに咲くのが、隠れているようだとしてつけられた花言葉のようです。
メドハギの名前は、中国で使われていた蓍(メドキ)と呼ばれる占いに使う道具を、この植物で代用したことから、
「蓍萩(メドハギ)」と名づけられたと言われます。
ハギ属で、萩(ハギ)の花ににた蝶形花が咲くことから、ハギの名も使われたのでしょうか。
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秋の七種(ナナクサ)、ハギ(萩)
ハギ(萩)は、秋の七種(ナナクサ)の一つで、7~9月ごろに、枝先に赤紫の蝶形花をたくさん咲かせます。万葉集で一番よく読まれている花で、昔から人々に親しまれてきました。マメ科ハギ属の落葉低木で、根粒菌で ...
メドハギは、日本固有種で、茎がまっすぐ長く伸びるので、占い用の棒に都合がよかったようです。
ただ、後には(ゼイチク)筮竹と呼ばれる竹製のものにかわりました。 (゚ー゚)
写真のように、たくさんの花をつけた枝が、真っすぐにのびています。
小さな花ですが、1mほどに長く伸びた茎にそってたくさんの白い花をつけるので、遠くからでもよく目につきます。
見かけられたことがあるのではないでしょうか。
たくさんの枝が出ていますが、これは根元から出たものではなく、茎の途中から分岐したもののようです。
先にも述べましたが、このメドハギは、古い時代には、占い用の棒として用いられていたと言われます。
現在、占いに用いる五〇本一組の細い竹の棒は、筮竹(ゼイチク)と呼ばれますが、もとはこのメドハギ(筮萩)が使われていたようです。
「筮」は、むつかしい漢字で、音読み:ゼイ、訓読み:ウラナウ、ですが、メドギとも読まれます。
このため、筮萩はメドギハギとなるのですが、訛(ナマ)ってメドハギとなったとのことです。
これは、メドハギの枝は真っすぐ伸び、木質化してかたくなるので、占い用の棒として使うことができたということのようです。(・_・)ー~
メドハギの白い花と葉
花は8~10月ごろに咲き、長さが6~7mmほどの小さなものです。
蝶形花(チョウケイカ)と呼ばれる左右対称で蝶ににた形をしていて、葉でさきます。
遠くから見ると、たくさんの白い小さな花が枝にそってついているだけに見えますが、近づいてみると薄い紫色の線が入って、かわいい花です。
花と花の間に葉が見えますが、写真からわかるように、葉は根元から出た細長い葉が3枚で一つの葉になる三出複葉で、茎に互生しています。
メドハギは多年草で、茎や葉は、年内に枯れてしまいますが、翌年に地下茎から新しい茎が出てきます。
よくにた名前の野草に、ネコハギがあります。茎が地面にそって伸びますが、同じマメ科ハギ属でよくにた花を咲かせます。
こちらも記事にしていますので、ご興味をお持ちでしたら、お読みください。
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メドハギの基本情報・花言葉
メドハギは、日本全土に分布するマメ科ハギ属の多年草で、日本固有種です。
メドハギの名前は、中国で使われていた蓍(メドキ)と呼ばれる占いに使う道具をこの植物で代用したことから、「蓍萩(メドハギ)」と名づけられたと言われます。ハギ属で、萩(ハギ)の花ににた蝶形花が咲くことから、ハギの名も使われたと思われます。
学名は、Lespedeza cuneata
英名は、Lespedeza
花期は8~10月で、長さが6~7mmほどの小さな蝶形花(チョウケイカ)が、枝にそってつきます。
草丈は60~100cmで、葉は細長い三出複葉で、茎に互生でつきます。
かつては、まっすぐにのびる茎を利用して、占い用の棒がつくられたと言われ、昔から身近な植物だったようです。
沖縄では、お盆のお供えの膳にメドハギの茎(ソーローバシ、ソーローメーシと呼ばれる)で作った箸を沿える習慣があるといわれます。
花言葉は、「人見知り」。
葉のワキに咲くのが、隠れているようだとしてつけられた花言葉のようです。(*´▽`*)
参照サイト
Wikipedia メドハギ
野田市 草花図鑑 メドハギ
弥生おばさんのガーデニングノート「花と緑の365日」 メドハギ