ムラサキツメクサは、アカツメクサとも呼ばれ、緑肥や蜜源などに利用されてきたヨーロッパ原産のマメ科の多年草です。いまは、全世界に広がっており、日本へは明治初期に日本に移入され、全土に分布します。ここでは、シロツメクサとの違いについても書きました。
紫の花のムラサキツメクサと、白い花のシロツメクサの違い
ムラサキツメクサの紫の花
公園の近くの原っぱで、ムラサキツメクサ(紫詰草)の花が咲いていました。
ヨーロッパ原産のクローバーで紫の花を咲かせ、明治時代の初期に緑肥として牧草用に移入されたと言われますが、
シロツメクサ(白詰草)と同様に、花も、葉も楽しめますね。 (^◎^)
名前に紫とつきますが、アカツメクサ(赤詰草)、レッドクローバー、赤いクローバーなどとも呼ばれます。
花言葉は、「善良で陽気」「豊かな愛」「勤勉」「実直」で、4月7日、4月18日、5月24日、5月29日の誕生花です。
「善良で陽気」「豊かな愛」は、きれいな花姿のイメージから、
「勤勉」「実直」は、緑肥として有用なことからつけられたと思われます。
他の雑草が生える中で群生し、たくさんの薄紫の花がきれいです。
一つひとつの花は、たくさんの蝶形花が集まったもので、直径は2cmほどになります。
クローバーの仲間には、花が白い、シロツメクサ(白詰草、別名:シロクローバー)があり、花の形はそっくりです。
シロクローバーの方がよく見かけるように思いますが、どちらもきれいですね。(^_^)
ムラサキツメクサは、まっすぐ伸びた茎の先の葉の上に、2~3cmの球状の総状花序を咲かせます。
個々の花は、長さ1.3~1.5cmの淡い紫色の蝶形花で、密集して丸くなっています。
シロツメクサの花は、まっすぐ伸びた花茎の先についており、花のしたに葉はついていません。
この点で両者は少し違っています。(^⊆^)
なお、シロツメクサは、蜜源や薬用としても有用ですが、ムラサキツメクサも同様に利用されます。(#^.^#)
ムラサキツメクサの葉
ムラサキツメクサの葉は、幅8~15mmの細長い楕円形の小葉3枚からなり、互生します。
表面にはシロツメクサと同じように、独特のV字形の模様がありますが、シロツメグサの葉は丸みがあり、この点も違います。
同じような花なのですが、それぞれ微妙に違って自己主張しているようで、面白いと思います。
ムラサキツメクサとシロツメクサとの違い
ムラサキツメクサとシロツメクサの違いをまとめました。
花の色はもちろん違いますが、花の付き方や葉の形に、つぎのような違いがあります。
ムラサキツメクサ | シロツメクサ | |
花の付き方 | ||
花の下に葉がつきます | 葉の下に葉がつきません | |
葉の形 | ||
細長い楕円状 | 円形~広楕円状 |
ムラサキツメクサの基本情報・花言葉
ムラサキツメクサ(紫詰草)は、ヨーロッパ原産で、世界中に移入され広く分布しているマメ科シャジクソウ属の多年草です。
日本へは明治初期に牧草(ボクソウ)用に移入され、いまは全土に分布しているといわれます。
乾燥したシロツメクサ(白詰草)が、オランダから輸入されたガラス製品を運ぶためのクッションとして使われ、
「白詰草」と呼ばれたことから、赤い色のクローバーは、ムラサキツメクサと呼ばれるようになったとのことです。
別名は、アカツメクサ(赤詰草)、レッドクローバー。
学名は、Trifolium pratense
英名は、Red clover
花期は5~8月で、まっすぐ伸びた茎の先についた葉の上に、直径2~3cmの球状の総状花序を咲かせます。
一つひとつの花は、長さ1.3~1.5cmの淡い紫色の蝶形花が密集してつき、花が終わると豆果をつけます。
葉は、幅8~15mmの細長い楕円形の小葉3枚からなり、互生します。
小葉の表面にV字形の緑白色の斑紋がつき、裏面には白い毛がみられ、鋸歯があります。
また、花序のすぐ下に1対の葉がつきますが、茎の下につく葉には長い葉柄があります。
茎は、高さ30~60cmになり、全体に褐色の軟毛があります。
全草が、飼料や緑肥として使われてきましたが、蜜源としても利用されてきたようです。
また、イソフラボンやエストロゲンが含まれており、女性の更年期症状や、咳止めや口内炎の痛み止め、気管支炎、湿疹、外傷、などに薬効があると言われます。
花言葉は、「善良で陽気」「豊かな愛」「勤勉」「実直」で、4月7日、4月18日、5月24日、5月29日の誕生花です。
参照サイト・書籍
EVERGREEN ムラサキツメクサ
Chills Laboratory ムラサキツメクサ
高村忠彦監修 日本文芸社 「季節の野草・山草図鑑」
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