ムラサキツメクサ(紫詰草)は、アカツメクサ(赤詰草)とも呼ばれ、蜜源や薬草としても利用されます。ヨーロッパ原産で世界中に広まっているマメ科の多年草です。明治初期に牧草用に移入され、全土に分布します。シロツメクサ(白詰草)との違いを書きました。
<目次>
ムラサキツメクサの紫の花、シロツメクサとの違い
ムラサキツメクサ(紫詰草)の紫の花


アップでみたムラサキツメクサ
公園の近くの原っぱで、ムラサキツメクサの花が咲いていました。
他の雑草が生える中で群生し、きれいな薄いムラサキの花がきれいです。
別名は、アカツメクサ(赤詰草)、レッドクローバー、赤いクローバーなど。
クローバーの仲間に、花が白い、シロツメクサ(白詰草、別名:白いクローバー)があり、花に形はそっくりです。
シロツメクサについては、記事にしています。詳しいことはこちらをご覧ください。
-
-
シロツメクサ(白詰草、別名シロクローバー)の白い花と葉
シロツメクサ(白詰草)は白い花を咲かせるクローバーで、葉は茎の先端に3枚つきますが、まれにつく4枚ものは幸運を呼ぶ四つ葉のクローバーとして、親しまれてきました。ヨーロッパ原産のマメ科の植物で、現在は、 ...
続きを見る
白いクローバーもきれいで、こちらの方がよく見かけるようですが、赤いクローバーもきれいですね。


ムラサキツメクサの花々
ムラサキツメクサは、まっすぐ伸びた茎の先の葉の上に、2~3cmの球状の総状花序を咲かせます。個々の花は、長さ1.3~1.5cmの淡い紫色の蝶形花で、密集してついています。
シロツメクサは、まっすぐ伸びた花茎の先につくので花のしたに葉はなく、ちょっと違っています。(^⊆^)
ムラサキツメクサは、明治時代の初期に牧草用に移入されたと言われますが、シロツメクサ同様に、花としても、葉としても楽しめますね。


たくさん咲いたムラサキツメクサ
また、シロツメクサは、蜜源や薬用としても有用ですが、ムラサキツメクサも同じような効能があるようです。(#^.^#)
ムラサキツメクサの葉


ムラサキツメクサの葉
ムラサキツメクサの葉は、幅8~15mmの細長い楕円形の小葉3枚からなり、互生します。
表面にはシロツメクサと同じように、独特のV字形の模様がありますが、シロツメグサの葉は丸みがあり、この点も違います。
同じような花なのですが、それぞれ違って自己主張しているようで、面白いと思います。
ムラサキツメクサとシロツメクサとの違い
ムラサキツメクサとシロツメクサの違いをまとめました。
花の色はもちろん違いますが、花の付き方や、葉の形にも違いがあります。
ムラサキツメクサ | シロツメクサ | |
花の付き方 | ![]() ![]() |
![]() ![]() |
葉の形 | ![]() ![]() |
![]() ![]() |
ムラサキツメクサの基本情報・花言葉
ムラサキツメクサ(紫詰草)は、ヨーロッパが原産で、世界中に移入され広まっているマメ科シャジクソウ属の多年草です。日本へは明治初期に牧草用に移入され、いまは全土に分布しているようです。
江戸時代に渡来したとされる白いクローバーであるシロツメクサ(白詰草)が、オランダから輸入されたガラス製品を運ぶためのクッションとして、乾燥して使われたことから「白詰草」と呼ばれたのに対し、赤い色のクローバーを、ムラサキツメクサと呼ぶようになったようです。
別名は、アカツメクサ(赤詰草)、レッドクローバー。
学名は、Trifolium pratense。
英名は、Red clover。
花期は5~8月で、まっすぐ伸びた茎の先についた葉の上に、2~3cmの球状の総状花序を咲かせます。個々の花は、長さ1.3~1.5cmの淡い紫色の蝶形花で、密集してつきますが、花が終わると豆果をつけます。
葉は、幅8~15mmの細長い楕円形の小葉3枚からなり、互生します。小葉の表面にV字形の緑白色の斑紋がつき、裏面には白い毛がついて、鋸歯があります。また、花序のすぐ下に葉が1対つき、茎の下につく葉には長い葉柄があります。
茎は、高さ30~60cmになり、全体に褐色の軟毛があります。
全草が、飼料や緑肥として使われてきました。また、イソフラボンやエストロゲンが含まれているとされ、女性の更年期症状や、咳止めや口内炎の痛み止め、気管支炎、湿疹、外傷、などに薬効があると言われます。
ムラサキツメクサの花言葉は、「善良で陽気」、「豊かな愛」、「勤勉」、「実直」で、4/7、4/18、5/24、5/29の誕生花です。
参照サイト・書籍
EVERGREEN ムラサキツメクサ
Chills Laboratory ムラサキツメクサ
高村忠彦監修 日本文芸社 「季節の野草・山草図鑑」