トゲミノキツネノボタンは、ヨーロッパなどが原産のキンポウゲ科の一年草で、3~6月ごろに、直径2cmほどの可憐な5弁の黄色い花を咲かせます。日本では西日本を中心に分布するといわれ、道端などで群生しているのを見かけます。
トゲミノキツネノボタン(刺実の狐の牡丹)の黄色い花
トゲミノキツネノボタンの花
道沿いの空き地で、ちいさな黄色い花がたくさん咲いていました。
直径2cmほどの小さな花で、花びらが5枚、中心部にはたくさんの雌しべと雄しべがついている可愛い花です。
名前は、トゲミノキツネノボタン。
アフリカ、西アジア、ヨーロッパが原産のキンポウゲ科キンポウゲ属の一年草で、西日本中心に分布しているとされます。
日本在来種のキツネノボタンによくにていますが、後で述べるように、実にトゲがついている点が違います。
ちなみに、キツネノボタンの名前は、「キツネ」は有毒植物を意味し、葉がボタン(牡丹)の葉ににているとしてつけられました。
トゲミノキツネノボタンも有毒のようですが、はっきりとしたことはわかりません。(^ ^;)
別名は、トゲミキンポウゲ。
仲間には、コキツネノボタン、ケキツネノボタンなどがあります。
ヒメリュウキンカにもにていますが、こちらは花弁の数が少なく、葉の形も違っています。
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小さな花ですが、きいろい色で上をむいてたくさん咲いているので、よく目につきます。
樹木などの下草にしてもいいかもしれません。
トゲミノキツネノボタンの実
トゲミノキツネノボタンには、写真のように、たくさんの雌しべと雄しべがついています。
このため、花のあとにつく実は、20個ほどの小さな実が集まった、コンペントウのような形の集合果になります。
上の写真に見られる、花びらが落ちたあとについた、とげとげしたものが実です。
拡大してみると、右側の実には白いトゲがついているのがわかります。
このように、トゲがついていることから名前に「トゲミノ」とつけられました。
トゲは、ある程度時間が経過してからつくようで、トゲがついていないものも見られました。
トゲミノキツネノボタンの葉
横から見た感じは少し違いますが、
茎は中空で、20cmほどの高さに伸びており(高くなると50cmほどになるようです。)、先端に花が咲いていて、葉は互生しています。
こちらが、トゲミノキツネノボタンの葉です。
この葉の形がボタン(牡丹)の葉ににているとして、この名がつけられました。
長くのびた葉柄の先に、全体が丸みを帯び、3つに分かれた葉で、周囲にたくさんのギザギザ(鋸歯)がついているのが特徴です。
あまり見かけることはないと思いますが、たくさんの小さな黄色い花が咲く姿は、可憐で目を引きます。(^⊆^)
トゲミノキツネノボタンの基本情報
トゲミノキツネノボタン(刺実の狐の牡丹)は、アフリカ、西アジア、ヨーロッパが原産のキンポウゲ科キンポウゲ属の一年草で、西日本を中心に帰化しているといわれます。
名前は、キツネノボタンの近縁種で、実にトゲがついていることに由来します。
なお、キツネノボタンの名前は、有毒植物で、葉が牡丹の葉ににていることからつけられました。(「キツネ」には「嫌い」や「毒」を意味することがあるようです。)
別名は、トゲミキンポウゲ。
学名は、Ranunculus muricatus L.
英名は、spinyfruit buttercup、 bur buttercup
花期は3~6月ごろで、直径2cmほどの光沢のある黄色い5弁の花を咲かせ、たくさんの雄しべと雌しべをつけます。
実は、先が尖った痩果が20個ほどあつまった集合果で、コンペントウのような形をしており、表面にトゲがつきます。
葉は、互生し、長さ1.6~5.5㎝ 幅1.8~4.2㎝ほどの円形で、3裂し、大きな鋸歯が見られます。
茎は中空でまばらに分岐して育ち、草丈は5~50cmほどになります。
参照サイト
三河の植物観察 トゲミノキツネノボタン
松江の花図鑑 トゲミノキツネノボタン
Wikipedia キツネノボタン
野草 名前の由来 キツネノボタン
Picture this トゲミノキツネノボタン