春に星のような薄紫の花が咲くハナニラ(花韮)|食用との違い

2022年4月6日

ハナニラ

4月になると、星の形をした薄紫のハナニラ(観賞)の花が咲き出します。名前は、葉や茎を切るとニラのような香りがすることに由来します。アルゼンチン原産のヒガンバナ科の球根性多年草で有毒です。ここでは食用のハナニラとの違いについてもまとめました。花言葉は、「悲しい別れ」「耐える愛」

春に星のような薄紫の花が咲くハナニラ(花韮)

ハナニラ(花韮)の薄紫の花

ハナニラの花々

ハナニラの花々

4月になり、家の近くの野原にハナニラが群生しているのを見かけるようになりました。

写真のように、星の形のきれいな花が、たくさん咲いているので、最初みたときは思わず引きつけられました。^_^

葉や茎を切ると、ニラのような匂いがするので、ハナニラと名づけられましたが、

こちらのハナニラは、ツボミや花茎を食べる野菜のハナニラと違って有毒なので、注意が必要です。

鱗茎から数本の花茎をのばし、その花茎の先端に、直径3cmくらいの薄紫の花を1個だけ咲かせます。

花びらは全体に白ですが、中央に紫いろの線がつき、先端ちかくも薄紫になっています。

花は3~4月ごろに咲き、6枚の花弁がついて、星のような形をしています。

このため、英名はSpring starflowerと呼ばれます。

球根性の多年性で繁殖力が強く、育てるのに手間がかからず、分球によってよく増えます。

繁殖力が強いようで、ここでは草むらの中で元気に育っています。

群生するハナニラ

群生するハナニラ

ここでは、写真のように、一面に群生してたくさんの花が咲いています。

繁殖力が強いので、栽培する場合は、他の植物に影響しないように気をつける必要がありそうです。(・_・)

花言葉は、「悲しい別れ」「耐える愛」で、3月26日の誕生花です。

ハナニラの花の薄紫色が、愁いを帯びた印象があるとしてつけられた花言葉と言われます。

ハナニラの葉

ハナニラの葉

ハナニラの葉

ハナニラは、鱗茎から長さ10~40cm 幅7mmほどの細長い葉を数枚出すため、

写真のようにたくさんの葉がでて、その間から花茎を出して花をつけます。

薄い紫いろですが、ひとを引きつける魅力的な花だと思います。

観賞と食用のハナニラの違い

ここでは、両者の違いを一覧表にまとめておきます。

花期や花の形が違いますが、観賞用は有毒なので、注意が必要です。

観賞用と食用のハナニラの違い
観賞用のハナニラ 食用のハナニラ
開花期 3~4月 8~10月
花の形 6枚の花びら ネギボウズ
花の色 薄紫 白
花茎につく花数 一つ  複数
毒性 有り 柔らかい花芽の部分を食べる

ハナニラの基本情報・花言葉

原産地、分類、特徴

南アメリカ(アルゼンチン、ウルグアイ、チリなど)が原産のヒガンバナ科(旧ユリ科、ネギ亜科)ハナニラ属(またはトリスタグマ属)の球根性多年草で、有毒です。

日本には明治時代中期に観賞用として渡来し、強健な性質から各地で野生化・逸出して道端や草地、公園の片隅などにも広く定着しています。

特徴は、春先に澄んだ星形の花を咲かせる愛らしい姿と、植物体を傷つけた際に漂う独特の強いネギ・ニラ臭にあります。

ここで混同されやすいのが、観賞用の「ハナニラ」と、野菜として流通する食用の「花ニラ(花蕾ニラ)」の違いです。

観賞用と食用のハナニラの違い

観賞用のハナニラ(本種)はヒガンバナ科ハナニラ属の植物であり、植物体全体に有毒成分(アルカロイド等)を含むため口に入れることはできません。

誤食すると激しい嘔吐や下痢、腹痛などの消化器中毒を引き起こす危険性があります。

開花期は主に春(3~4月頃)で、1本の花茎の頂点に星形の花を1輪だけ単生させる点や、花色が白や青、紫、ピンクなど多彩である点が外見上の特徴です。

一方、食用の花ニラは、一般的な食用ニラ(ヒガンバナ科ネギ属)の花芽が伸びて蕾がついた状態、あるいは花茎を食べるために品種改良された専用品種(テンダーポールなど)を指します。

こちらは野菜として美味しく食べられ、花茎や蕾に独特の甘みと歯ごたえがあります。

開花・収穫期は主に夏から秋(8~10月頃)であり、花茎の先端につく球状の花序(ネギ坊主状の散形花序)から、小さな白い小花を放射状に多数密集して咲かせます。

葉だけの時期はどちらもニラの香りがして酷似するため、家庭菜園など食用ニラの近くに観賞用ハナニラを混植しないよう厳重な注意が必要です。

名前について

葉の見た目が野菜のニラに似ており、春に美しい花を咲かせることから「花韮(ハナニラ)」と名付けられました。

ニラのような葉姿と華やかな花の両面を捉えたストレートな命名です。

別名は、「セイヨウアマナ(西洋甘菜)」

これは、花の基部につく苞(ほう)の形態や、星形に開く楚々とした花姿が日本自生の山野草「アマナ」に似ており、西洋(南米由来の外来種)から渡来したアマナに似た植物であることに由来しています。

また、園芸や流通市場では学名にちなんで「イフェイオン」「アイフェイオン」とも呼ばれます。

学名は、 Ipheion uniflorum (Graham) Raf. (シノニムは、 Tristagma uniflorum (Lindl.) Traub など)。

属名の Ipheion は、ギリシャ神話に登場する花の名、あるいは古典ギリシャ語の未詳植物名に由来するとされています。

種小名の uniflorum は、ラテン語の「uni-(ひとつの)」と「florum(花の、花を持つ)」が合わさった言葉であり、

1本の花茎に対して小花が群がらず、先端にただ「1輪の花を咲かせる(単生する)」という本種の際立った特徴を示しています。

英名は Spring starflower、Spring star

春(Spring)の訪れとともに、空に浮かぶ星(star)のように整った六芒星・星形の花(flower)を一面に咲かせることに由来します。

花

開花期は主に春の3月から4月頃です。花の大きさは直径約2~4cmほどです。

花の色は白色から淡青色、青紫色、藤色、ピンク色など爽やかで多彩なバリエーションが存在します。

花びら(花被片)の数は基部が筒状に合着し、先が6つに深く裂けて星形に平開するため6枚に見えます。

雌しべの数は中央に1本あり、長さ約5mmの糸状の花柱を持っています。

雄しべの数は合計6本で、花筒の内部に長短2輪(3本ずつ)に分かれて配置されており、

短い雄しべは筒内に隠れ、長い雄しべの先端につく葯のみが花筒からわずかに覗きます。

その他の特徴として、花茎1本に対して頂点に1輪の花が上を向いて咲きます。

光に強く反応する性質があり、晴れた日の太陽光を受けると大きく開き、夜間や雨天、曇天の日には花を閉じる運動を行います。

また、葉や茎のニラ臭とは対照的に、花自体からは甘く優しい芳香が漂います。

実

花の後に結実する果実は円筒形の蒴果(さく果)で、大きさは長さ約1cm前後です。

果実の色は若い時期は淡い緑色をしており、初夏に熟すと乾燥して灰褐色になり、熟成とともに裂開します。内部に含まれるタネ(種子)の大きさは長さ約2mmほどで、形状はやや角張った倒卵形、色は黒色で表面に微細な凹凸穴が見られます。

1果の中には数粒から十数粒程度の種子が含まれています。

葉、茎

葉の付き方は、地下の球根頂部から直接多数が放射状に伸び出る根生(根出葉)です。

葉の大きさは長さ10~25cm(生育が良いと30cm以上)、幅は5~7mm前後の細長い広線形をしています。

平たく扁平で、やや肉質で柔らかくしなやかです。葉の縁に鋸歯はなく、滑らかな全縁です。

地上に直立して伸びる茎は花茎のみであり、枝分かれ(分枝)は一切しません。

地上部の草丈は開花期で15~25cm程度に収まります。

地下部には長さ2~4cm、幅1.5~2cmほどの卵形・楕円形の鱗茎(球根)を形成し、淡褐色の薄い外皮に包まれています。

春の開花を終えて初夏を迎えると葉が黄色く変色して枯れ落ち、夏の間は球根の状態で休眠に入ります。

利用のされ方

強健で繁殖力が高く、植えっぱなしでも毎年よく開花することから、春の花壇の縁取りやロックガーデン、グランドカバー、鉢植えやプランター栽培として幅広く利用されています。

公園の芝生周りや庭木の株元、小道の脇に群植されることも多く、群生して咲く姿は春を告げる青や白の絨毯のような景観をつくり出します。

また、切り花として小さなガラス器や一輪挿しに生けて室内で春の風情を楽しむ花としても親しまれています。

なお、有毒植物であるため食用としての利用価値はありません。

増やし方

主に「分球」と「種まき(実生)」によって増やしますが、家庭園芸では分球が最も確実で手軽です。

分球による繁殖は、植え付け後2~3年が経過して球根が過密になった株を対象に行います。

初夏に葉が完全に枯れて休眠期に入ったタイミング(6~8月頃)に球根を掘り上げ、自然に分かれて増えた子球を手で丁寧に外して秋(9~11月頃)に植え付けます。

地植えであれば掘り上げずにそのまま放置していても、地中で自然に分球を繰り返して年々大群落へと広がっていきます。

種まきによる繁殖は、初夏(5~6月頃)に実が熟して採れた種子をすぐにまく(とりまき)か、

秋に清潔な用土にまきます。秋に発芽し、適湿を保ちながら肥培管理を行うと、2~3年ほどで球根が十分に肥大して開花株へと育ちます。

栽培上の注意点

環境条件として、年間を通じて日当たりと風通し、水はけの良い戸外で管理します。

日光を十分に浴びることで花つきが良くなり、葉が引き締まって健全に育ちます。

半日陰でも生育は可能ですが、極端な日陰では花数が減少し、茎が間延びして倒れやすくなります。

暑さ・寒さともに極めて強く、土質をほとんど選ばないため、一般的な花壇用培養土や赤玉土に腐葉土を混ぜた土で旺盛に育ちます。

水やりの方法は、過湿を嫌い乾燥に強い性質を持つため、メリハリをつけることが大切です。

地植えの場合は根づいた後は自然降雨のみで十分育ち、水やりの必要は基本的にありません。

鉢植えの場合は、秋から春の生育期にかけて土の表面がしっかりと乾いたら鉢底から水が流れ出るまでたっぷりと与えます。

初夏に葉が枯れて休眠に入った後は、過湿による球根の腐敗を防ぐため水やりをストップし、完全に乾燥気味にして雨の当たらない日陰で管理します。

肥料の与え方は控えめで十分です。地植えであれば、植え付け時に元肥として少量の緩効性化成肥料を土に混ぜておけば、その後の追肥はほとんど必要ありません。

鉢植えの場合は、秋の発芽期と春の開花前後に緩効性化成肥料を少量施すか、薄めた液体肥料を月に1~2回程度与えます。

多肥にしすぎると葉ばかりが生い茂り、花つきが悪くなったり球根が傷む原因になります。

冬の対応として、非常に耐寒性が優れているため、平地や温暖地であれば特別な防寒対策を行わなくても屋外で問題なく冬越しできます。

ただし、寒風が吹き荒れる場所や土壌が深く凍結する極寒地では、球根の凍結や霜柱による浮き上がりを防ぐため、株元に腐葉土や敷き藁などでマルチングを施すと安心です。

花言葉、誕生花

花言葉は、「悲しい別れ」「耐える愛」「卑劣」「怨恨」など

「悲しい別れ」や「耐える愛」という花言葉は、青みを帯びた淡い花色がどこか憂いを帯び、儚げで物憂げな印象を漂わせている花姿にちなむといわれています。

冷たい早春の風の中でじっと耐え忍ぶように凛として咲く姿が、切ない情景を想起させたことに由来します。

また、「卑劣」や「怨恨」といったやや強い言葉は、清楚で可憐な美しい花を咲かせる反面、植物体を折ったり傷つけたりすると強烈なニラ臭を放ち、さらには毒を持つという二面性やギャップから連想されたものとされています。

「3月26日」の花言葉です。

参照サイト

Wikipedia ハナニラ

三河の植物観察 ハナニラ

macaroni 花にら

みんなの趣味の園芸  ハナニラ(イフェイオン)の基本情報 ハナニラ(イフェイオン)の育て方・栽培方法

LOVEGREEN ハナニラ



ブログランキングの応援をお願いします


ブログランキング・にほんブログ村へ/         人気ブログランキング


PVアクセスランキング にほんブログ村

~いま見ごろの花や草木~

-園芸草花, 球根性多年草, 草本
-, , ,