シラネセンキュウは、9~11月ごろに、茎の先に花序になって、5弁の小さく白い花をたくさんつけます。名前は、日光の白根山で多く生え、中国原産のセンキュウににてていることに由来します。 中国、朝鮮半島や日本の本州以南に自生するセリ科の多年草です。
秋に咲いている白い花はシラネセンキュウ(白根川芎)?
シラネセンキュウの白い花
山道沿いの溝の近くの湿っぽい場所に、シラネセンキュウ(白根川芎)の白い花が咲いていました。
複散形花序という花序で、1点からでる放射状の花序が、2段階についており、ぱっと広がった花火を思わせます。
実は昨年この植物をドクニンジンとして記事にしましたが、確認したところ、
茎にあるとされる斑点が見当たらず、
花序の数や葉の形などから、シラネセンキュウかと考え、書き直したものです。 m(__)m
ただ、この植物には、ヤマゼリやシャク(ヤマニンジン)など、よくにたものが多く、
再度、間違っている可能性もあります。
特に、ヤマゼリの可能性も捨てきれず迷いました。
詳しい方がおられましたら、ご教示いただければ幸いです。(^ ^;)
なお、関連投稿にのせた、シラネセンキュウと同じセリ科のシシウドやアシタバの花にもにていますが、
よく見ると花や葉の形が違いますが、よくにた感じです。
シラネセンキュウの名前は、日光の白根山に多く、センキュウ(中国原産の薬草)ににているとしてつけられたといわれます。
花は、写真のように5弁で、先端が割れており、内側に凹んでいるように見えます。
また、雄しべははっきりしませんが、5本ほどついているようです。
咲きかけている花があったので撮りました。
軟らかそうな皮に包まれた花序が花をつけて、いまにも飛び出そうとしているかのようですが、
これが大きくパット広がって花火のように咲くことになります。
シラネセンキュウの茎・葉
こちらは、他の野草の中でそだっているシラネセンキュウですが、
草丈は1m前後で、途中で枝分かれし、茎の先端や枝の先に花を咲かせています。
葉は写真では、3回3出羽状複葉でしょうか茎に互生し、小葉は卵形~広卵形で、縁は深く切れ込んでいます。
この葉の形から、シラネセンキュウのように思えます。
ヤマゼリの葉は粗い鋸歯がつきますが、このような深い切れ込みは無いのだろうと思います。
引き続き、観察したいと思います。
シラネセンキュウの基本情報・花言葉
シラネセンキュウ(白根川芎)は、中国東北部、朝鮮半島、日本の本州、四国、九州に分布するセリ科シシウド属の多年草です。
名前は、日光の白根山に多く生え(白根山で発見されたとも言われます。)、センキュウ(川芎、中国原産の薬草)ににてていることに由来します。
別名はスズカゼリ。 鈴鹿山脈に多く生えるためつけられたといわれます。
学名は、Angelica polymorpha
花期は9~11月で、茎の先や分かれた枝の先に多くの複散形花序をだし、白い小さな花をたくさんつけます。
花の花弁は5枚で、広い倒卵形で、雄しべが5本、雌しべが2本つきます。
実は広楕円形になり、広く薄い側翼がつきます。
葉は3-4回3出羽状複葉で互生し、小葉は卵形で、縁の切れ込みの深さは変化が多くなります。
葉柄の下部は淡色で袋状にふくらみます
草丈は80~150cmで、茎は中空で、上部で枝分かれします。
シラネセンキュウの花言葉は、「永遠にあなたのもの」。
参照サイト
Wikipedia シラネセンキュウ ヤマゼリ シャク セリ カノツメソウ 川芎
三河の植物観察 シラネセンキュウ
四国の高山植物 セリ科
GKZ 植物事典 シラネセンキュウ
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