フウラン(風蘭)は、6~7月ごろに、白く細長く反り返った5弁の花を咲かせ、いい香りを漂わせます。花のしたから長くのびて垂れ下がった距(キョ)が特徴的なラン科の常緑性の着生植物で、江戸時代から栽培されてきた伝統園芸植物です。
初夏に咲くフウラン(風蘭)の白い花
フウランの花
樹に着生させたフウラン(風蘭)に白い花が咲いていたので撮らせていただきました。
あまり馴染みのない草花ですが、江戸時代から栽培されてきた伝統園芸植物で、可憐な花をたくさん咲かせています。
関東地方南部以西に自生するラン科の常緑性の多年草ですが、昔から愛され、栽培されてきた山野草です。
フウランの名前は、風通しのいい場所を好むラン科の植物であることに由来します。
かつては高価だったため、裕福な人しか楽しむことができなかったことから、フウキラン(富貴蘭)とも呼ばれます。
たくさんの葉の間から伸びた花茎の先に、4~5個の花をつけて、清楚でいい香りがします。
花は、細長い花びらを、上に3枚、下に2枚つけて反り返っており、中心部には3つにわかれた唇弁がついています。花びらのしたにつき、長く伸びて垂れ下がっているキョ(距)も特徴的です。
たくさん咲いた白い花が、みな前を向いて咲いていて、可愛い姿を見せています。
こちらは、まだツボミだけの状態ですが、先が尖った丸いツボミの下から伸びたキョ(距)がでて、不思議な形です。
これから咲くぞと構えているようで健気だと思いますが、どうでしょうか。
フウランの花言葉は、「恋の成就」「真の魅力」「霊感」「神通」で、11月23日の誕生花です。
由来はよくわかりませんが、独特の形をした人を引き付ける花の様子からつけられたのでしょうか。
樹に着生えるフウランと葉
このフウランは、樹に着生して生えています。
フウランは、白く太い気根を長く伸ばし樹木や岩の上に着生して育ち、土に根を下ろすことはないようです。
以前記事にしたノキシノブも同じように着生しますが、とりついた樹から養分をもらうことはありません。
ここでも、しっかりと樹について元気に育っているようです。
写真のように、茎はほとんど見られず、葉が密についています。
葉は長さ5~10cm 幅7mmほどで先が尖り、革質で全縁です。
草丈は8~20cmほどとコンパクトで、一年中緑を保つのも魅力なのだろうと思います。
フウランの基本情報・花言葉
フウラン(風蘭)は、中国南部、朝鮮半島や日本の関東地方南部以西に自生するラン科の常緑性の多年草です。
白く太い気根を出して岩や庭木などにつく着生植物で、江戸時代から栽培されてきた伝統園芸植物です。
名前は、風通しがいいところでよく着生することに由来します。
別名は、フウキラン(富貴蘭)。元禄時代に高価だったため富貴な人しか楽しむことができなかったことに由来すると言われます。
学名は、Vanda falcata
英名は、Japanese wind orchid
花期は6~7月で、葉の間からでた花茎の先に3~5個の花をさかせます。いろは白く、細長い5弁をつけて反り返ります。唇弁は前に突き出し、3つに分かれます。花の下につく距は細長く垂れ下がり、先端は前を向きます。
茎は短くて直立し、葉が密につきます。葉は長さ5~10cm 幅7mmほどで、革質で全縁です。
草丈は8~20cmになります。
フウランの花言葉は、「恋の成就」「真の魅力」「霊感」「神通」で、11月23日の誕生花です。
参照サイト
Wikipedia フウラン
みんなの趣味の園芸 フウラン
GKZ 植物事典 フウラン
趣味の花図鑑 フウラン
弥生おばさんのガーデニングノート「花と緑の365日」 フウラン