ハナミズキ(花水木)は4~5月ごろに、ピンクや白い花のきれいな花を咲かせます。葉が出る前に樹全体にたくさん咲き、人目を引きます。北アメリカ原産のミズキ科の落葉高木で、大正時代に渡来し、庭木や街路樹などによく植えられています。
4~5月ごろに咲く、ハナミズキ(花水木)のピンクや白い花
ハナミズキの花
いま、ハナミズキ(花水木)に咲くピンクの花がきれいです。
東京市がワシントンの送ったサクラの返礼に、1912年にワシントンから贈られ、日本全土に広まったと言われます。
日本にも自生する白い花を咲かせるミズキの仲間ですが、ヤマボウシによくにた花を咲かせます。花がきれいなミズキの樹なので、ハナミズキと名づけられましたが、アメリカから来たヤマボウシとして、アメリカヤマボウシとも呼ばれます。
街路樹や庭木などに植えられているのをよく見かけますが、きれいな花を咲かせ、秋は黄葉し、赤い実をつけ、1年中楽しませてくれる樹木です。
秋のハナミズキの様子は記事にしていますので、よろしかったら、こちらもお読みください。
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春にきれいな花が咲き、秋の紅葉や赤い実がきれいなハナミズキ
ハナミズキは、4~5月ごろにピンクや白のきれいな花を咲かせ、10月末ごろから紅葉し、赤い実をたくさんつけます。北アメリカ原産で、大正時代に渡来した落葉高木です。ミズキやヤマボウシの近縁種で、庭木や街路 ...
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このハナミズキは5mほどの高さでしょうか、葉はが出る前に樹全体にたくさんの花を咲かせています。花の大きさは5cmほど。
花びらのように見えるのは総苞片と呼ばれる葉が変化したもので、4枚ついていています。広倒卵形で先端が少しくぼんでいます。中心部にたくさん集まったものが花で、15~20個が頭状についています。
ハナミズキの花には、白い花をつける樹もあります。
ピンクのハナミズキと同じ形を花を咲かせ、こちらもきれいです。
ハナミズキの花は、総苞片の先端がくぼんでいることが特徴ですが、白い花では紫のような色が見られます。
つぎの写真は、ヤマボウシの花です。
先に書いたように、ハナミズキはアメリカヤマボウシと呼ばれますが、たしかによく似ています。
違いは、総苞片の先端の部分です。ヤマボウシは、先端が尖っています。その他に、ヤマボウシは花期が5~7月と遅く、葉が先に出るなどの点が違うようです。同じように見えても、確実に違いがあるようです。
最後に、もう一度、今回撮ったハナミズキの花です。
ハナミズキに咲くたくさんの花の様子は、見事ですが、花が終わったあとに実をつけ、葉をだし、それが秋に紅葉するのも楽しみです。
ハナミズキの基本情報・花言葉
ハナミズキ(花水木)は北アメリカ原産で、大正時代に渡来し、庭木や街路樹に植栽されているミズキ科ミズキ属ヤマボウシ亜属の落葉高木です。
日本で植えられ始めたのは、1912年に東京市がワシントンに贈ったサクラの返礼に贈られてきたことから始まったと言われます。
ハナミズキの名前は、日本に自生するミズキの近縁種で、花がきれいなことに由来します。別名は、アメリカヤマボウシ。アメリカ原産で、近縁種のヤマボウシににているためにつけられました。
学名は、Cornus florida
英名は、flowering dogwood
花期は4~5月で、葉が出る前か同じころ開花します。花びらはなく、花びらのように見えるのは総苞片と呼ばれる葉が変化したもので4枚つきます。
総苞片は、長さ4~6cmで、広倒卵形で先はへこみ、ピンク、白などの色があります。また、中心部には、15~20個の小さな花が集まって頭状につきます。
果実は、中に種子を保護する硬い核を持つ核果で、長さ1cmほどの楕円形になり、9~10月に暗紅色に熟します。
葉は対生し、卵状楕円形または卵円形で長さ8~15cm 幅4~6cmで先は短くとがり、全縁で鋸歯は見られません。
樹高は5mほど(原産地では12m)、樹皮は灰黒色で、長方形の割れ目がありひび割れ状になります。
ハナミズキは、日当たりのいい場所で、肥沃な土地を好みます。
また、毎年コンスタントに花を咲かせるためには、多くついた実は摘み取って、樹の負担を少なくすることが大切です。
そして、剪定をする場合は、花芽を落さないように注意する必要があります。
ハナミズキの花言葉は、「華やかな恋」「私の思いを受けてください」、3月18日の誕生花です。
参照サイト・書籍
Wikipedia ハナミズキ
庭木図鑑 樹木ペディア ハナミズキ
LOVEGREEN ハナミズキ
高橋秀男校閲 池田書店 「葉っぱ・花・樹皮でわかる樹木図鑑」