冬のクサギ、実がとれて枝にのこったガク(萼)がおもしろい

2022年3月6日

冬のクサギ

クサギの名前は、葉をちぎると、カメムシのような匂いがすることに由来します。花はユリのようないい香りがして、若葉はたべることができ、秋につく実は草木染にも使われます。冬になると、クサギの枝にガク(萼)がそのまま残り、楽しい姿をみせています。

冬のクサギ、実がとれて枝にのこったガク(萼)がおもしろい

実がとれて残ったガク(萼)

冬のクサギの萼片

冬の枝に残こったクサギのガク(萼)

冬のクサギに、ガク(萼)が残って、おもしろい姿を見せています。(私だけかもしれませんが・・・)

クサギは、葉をちぎると嫌なにおいがするとして、この名前がつけられました。ただ、花はいい香りがし、若葉は食べることができて、実は草木染にも使用できる、などいろんな特徴のある樹だと思います。

詳しくは、以前書いた、つぎの記事をご覧ください。

クサギの花
葉をちぎると嫌な臭いのクサギ、白い花はいい香りで、黒いの実をつけます

クサギ(臭木)は、8~9月に白い花をさかせ、甘酸っぱいいい香りがしますが、葉や枝をちぎりると嫌なにおいがするので、クサギと不名誉な名前がつけられました。若葉は食べることができ、秋に黒く熟す黒い実は草木 ...

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ガク(萼)は、花やツボミの下などにつき、つぼみを保護する葉とのことです。このガクが、先についていた実が落ちたあとも、枝についています。 大きさは、直径が1cmくらい、長さは2cmくらいでしょうか。ちいさなものです。

あちこちを向くガク(萼)

あちこちを向くガク(萼)

どのように表現すればいいのでしょうか、羽根突き用の羽根の先端の球がないような形をしています。羽根のように見えるのが、ガク(萼)で5枚ついています。もともとは、つぼみを覆っていたものですが、反りかえってこのような形でついているようです。

この写真だけでは、なぜこのような形でついているか、よくわかりませんが、以下に述べる、秋に実がついた状態や、夏に咲いてた花の様子をみると、理解できるかと思います。

秋の藍色の実と、赤いガク(萼)

秋の黒いと萼

秋につく藍色の実と赤いガク(萼)

こちらは、10月中旬に撮った藍色の実とガク(萼)です。 特徴のある、楽しい形ですが、先端についている丸いものが実で、その下についているのが、ガク(萼)です。

花が咲いたあとに藍色の実がつきツボミを保護していたガク(萼)が赤く、反り返ってこのような形になっているようです。人形?、タコ?、いろんなことものが連想されますが、おもしろい形だと思います。

秋の黒いと萼

たくさんついた実とガク(萼)

もうお分かりかと思いますが、冬の枝についたガク(萼)は、実がとれてガク(萼)だけが茶色くなったものなんですね。いろんな特徴のあるクサギですが、冬の姿も楽しめると思います。(^_^)

夏から秋に咲く白い花

クサギの花

たくさんのクサギのツボミと白い花

   こちらは、7月末のクサギのツボミと白い花です。細かく分かれた枝の先にたくさんのツボミがつき、それを覆っている白や薄いピンクのものガク(萼)になるんだろうと思います。

そして、5枚の花びらの白い花が咲いています。

クサギの花

クサギの花

花の中心部から、長いシベ(蕊)が伸びていているのが印象的です。雄しべの先のヤク(葯)は紫色のようです。

冬に残ったたのしいガクの姿が、どのようにしてつくられるのかを知ったのは新しい発見でした。

本日も、最後まで読んでいただきありがとうございました。(^⊆^)

 クサギの基本情報・花言葉

クサギ(臭木)は、日本全土に分布するシソ科の落葉小高木です。8mくらいまで成長します。

花期は8~9月で、実は秋に紺色に熟します。

花は、円錐花序と呼ばれ、たくさんの花がつきます。円錐花序については下の図をご覧ください。

花序の説明図

花序の説明図

goo辞書 円錐花序の意味」のから引用

クサギ(臭木)の名前は、葉をつぶしたときに独特の臭いにおいがすることに由来します。

学名は、Clerodendrum trichotomum。

英名は、Harlequin glory bower

また、クサギ(臭木)は、先駆植物やパイオニア植物と言われ、樹が伐採されたり、崖崩れや台風などで更新された土地などに最初に現れる植物です。

このような土地は、日当たりがよく、乾燥しがちで痩せているのが一般的ですが、このような環境でも育つ、繁殖力の強い樹です。 葉は大きく、葉柄を含めると30cmほどになります。 また、対生しており、三角形状ハート形や広卵形になります。

樹皮は、灰色ないし灰褐色で、縦の裂け目があります。

花や実を観賞するため、庭木にも植えられます。また、実は切り花としても利用されているようです。

葉は独特のにおいはありますが、採ってしばらくおいておくとこの臭いはぬけます。

このため、若葉は、茹でることによって食べることが出来、おひたしや味噌汁の具などで、美味しくたべられます。

また、健康茶としても利用されており、高血圧の予防(血圧降下作用)、下痢、リウマチ、利尿、むくみ、鎮痛などに効用があると言われます。

クサギの紺色の実は、草木染に使われます。水色、青色、銀鼠色などのいろに染色できます。 詳しくは、山崎青樹著 「草木染 染料植物図鑑1」をご覧ください。

クサギ(臭木)の花言葉は、「運命」、「治療」で、10月26日の誕生花です。  

参照サイト

Wikipedia クサギ

庭木図鑑 樹木ペディア クサギ

花言葉 花の持つ言葉 クサギ



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