イチイ(一位)は、オンコ、アララギなどとも呼ばれ、雌雄異株の常緑針葉樹です。秋にきれいな赤い実をつけますが、春の黄緑の新緑も魅力的で、公園や庭木などによく植えられています。実は鳥が食べるのを見かけますが、種は有毒なので用注意でです。
イチイ(一位、櫟)の赤い実
イチイの赤い実

枝についたイチイの実
秋に赤い実をたくさんつけるイチイは、よく目立ち魅力的です。
イチイは雌雄異株なので、雌の樹にしか実をつけませんが、一目も引きますが、鳥も好んでよく食べます。
イチイの種は、発芽しにくいと言われますが、鳥に食べられ、排出された種は砂嚢でもまれるため、発芽しやすくなると言われます。

近くで見るイチイの実
この実は、5mmほどのまるい種を、種の付属物いわれる仮種皮が大きくなって覆ったもので、甘くなります。子供のころ食べましたが、甘く美味しかったと記憶しています。ただ、種は有毒なので気をつけないといけません。
普通はこのようにたくさんの実をつけるようですが、我が家のイチイは雌の樹のようなのですが、実をつけたのを見たことがありません。枝を切りすぎると実をつけないとも聞くのですが、それほど切っていないと思うのですが、一度も見たことがありません。
近くには雄と思われる樹もあるのですが、残念です。
樹が古くなったからでしょうか? 原因をご存じの方、教えていただけないでしょうか。m(_ _)m
イチイの葉、幹

5月のイチイの葉
イチイは、他の樹と同じように、5月ごろにきれいな新芽を出します。
写真のように、樹全体を覆う古くて濃い緑の葉の先に、黄緑色の葉が一斉に出て、樹のエネルギーを感じます。

イチイの新芽
こちらは、近づいて見た新芽ですが、枝の先から勢いよく飛び出しています。
黄緑いろの新芽も、時間の経過とともに、しだいに濃いみどりにかわりすが、このころの樹の美しさも格別だ思います。気を付けていると、いろんな楽しみ方ができのではないかと思います。(^⊆^)
ちょうどそのころ、スズメがとまっているのを見ました。

イチイにとまるスズメ
私は、鳥の写真はなかなか撮ることができないのですが、たまたまうまく撮ることができました。
実を食べにきたのでもないのですが、休んでいるんでしょうか。かわいいですね。
こちらは、我が家のイチイの樹の幹です。

イチイの幹
直径は13cmほどで、樹高は4mほどでしょうか。
樹皮は、一般的に言われているように縦方向に割れてはがれています。
本日も、読んでいただきありがとうございました。(^_^)
イチイの基本情報・花言葉
イチイ(一位、櫟)は、ロシア沿海、千島列島、中国東北部、朝鮮半島や日本全土に分布する常緑高木の針葉樹で、雌雄異株です。
名前は、仁徳天皇がこの樹に正一位を授けたので「イチイ」とつけられたとする説や、材が他の木材よりはるかに赤い(=緋色)ため、「一番の緋色」から「一緋」とつけられたとする説などがあるようです。
別名は、シャクノキ、オンコ、アララギ、キャラボクなど。神官が使う笏がイチイから作られたことからシャクノキ。北海道では、オンコと呼ばれます。
学名は、Taxus cuspidata。
英名は、Japanese Yew。
花期は3~5月で、雄花は葉腋に単生し、9~10個の雄しべが球状に集まり淡黄色になります。雌花は淡緑色で数対の鱗片が対生し、胚珠は1個、短い側枝に単生します。
種子は長さ5mmの卵球形になり、花の後に大きく杯状になった仮種皮に包まれますが、10月ごろに仮種皮は赤くなります。
葉は長さ約2cm 幅約2mmの線形で、羽状に2列に互生します。
樹高は15~20mで、直径は1mくらいなります。樹皮は赤褐色で、縦に浅く裂けて剝れます。
イチイの花言葉は、「高尚」、「悲しみ」、「哀しみ」、「残念」などで、「9/23」、「10/21」の誕生花です。
参照サイト・書籍
Wikipedia イチイ
樹木図鑑 樹木ペディア イチイ
みんなの趣味の園芸 イチイ
Chills Laboratory イチイ
高橋秀男校閲 池田書店 「葉っぱ・花・樹皮でわかる 樹木図鑑」
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