リョウブ(令法)は、若葉が食用になるため、かつては救荒植物として栽培されていました。樹皮は、平滑でまだら模様になりますが、花期は6~8月で、白い穂状の花を咲かせます。済州島や日本の北海道南部以南に分布する落葉小高木です。
リョウブは、樹皮がまだら模様で、夏に白い穂状の花を咲かせます
リョウブの白い花と葉
6月に、リョウブ(令法)の樹にたくさんの白い花が咲いていました。
枝の先に、たくさんの小さな花がついた総状花序が、樹全体についています。
普通の花とは違って、きれいな花とは言えないですが、たくさんの花なので、よく目立ちます。
花は、養蜂の蜜源にされることもあるとのことです。。
また、リョウブは、若葉は山菜として食べることもできます。
その昔は、飢饉に供えた救荒植物として植えることを法で決めていたので、名前に「令法」の文字があてられたといわれます。
摘んだ若葉は、茹でて乾燥しておき、ご飯に混ぜて食べたとか、昔は大変だったようですね。
この葉は、6月なので、食べるには遅いかもしれませんが、このような葉を摘むんで保存して、飢饉に備えたのでしょうね。
リョウブの実
こちらは、昨年の9月に撮ったものです。
花が散ったあとに、実がいくつもついています。大きさは、3~4mmです。
樹全体にたくさんの実がついていますが、秋になると中に入っている1mmほどの実を放出するようです。
葉が、紅葉して落ちそうになっていますが、実も茶色く熟しているようです。
このころになると、鳥も食べにくるんでしょう。
リョウブの樹皮
リョウブの樹皮は写真のように、茶褐色く平滑ですが、特徴のあるまだら模様になっています。
ヒメシャラやナツツバキなどとにた感じで、表面がツルツルになっています。
この樹を見分ける手がかりになる特徴だと思います。(^_^)
リョウブの基本情報・花言葉
リョウブ(令法)は、韓国の済州島や日本の北海道南部から九州までに分布する、リョウブ科リョウブ属の落葉小高木で雌雄異株です。
リョウブ(令法)の名前は、若葉が食べられるため、昔、令法(令法)によって飢餓に供えて採取・貯蔵を定めたためとの説があるとのことです。
別名はハタツモリ、収穫量を見積もって畑に植えられたので「畑積り」となった説や、花が咲いている様子がたくさんの旗がひるがえっているようだとして「旗積り」となった説などがあるようです。
学名は、Clethra barbinervis。
英名は、Leopard flower。
花期は6~8月で、小さな花をたくさんつけた10~20cmの総状花序を枝の先に数個つけます。
実は3~4mmの蒴果で、熟すと1mmほどの種を放出するといわれます。
葉は、長さ6〜15cm、幅2〜7cmで倒卵状長楕円形で先が尖り、鋸歯があって、枝の先に互生します。
樹高は3~7mで、樹皮は茶褐色ですが、古くなると剥がれ落ち、まだら模様になります。
リョウブの花言葉は、「溢れる思い」、「くつろぎ」で、7月13日の誕生花です。
おわりに
6月から7月にかけて、山で白やクリーム色の花をよく見かけるように思いますが、
リョウブも、たくさんの穂状の白い花をつけてよく目につきます。
若葉は山菜として食べることもでき、昔は、救荒植物(キュウコウショクブツ)として利用されたことを、今回知りました。(*^^*)
参照サイト・書籍
Wikipedia リョウブ
樹木図鑑 樹木ペディア リョウブ
木のぬくもり・森のぬくもり リョウブ
池田書店 「葉っぱ・花・樹皮でわかる樹木図鑑」
関連投稿
-
小さく白い花が咲くヒメシャラ、ナツツバキとの違い
ヒメシャラ(姫沙羅)は、樹の表面が、平滑で赤褐色なのが特徴ですが、6月末ころに、ナツツバキににた白い花が咲きます。神奈川県から和歌山までの太平洋側と四国や九州に分布する、ツバキ科の落葉小高木です。ここ ...
続きを見る