ひっつき虫になるセンダングサ(栴檀草)の黄色い花と種

2020年11月2日

センダングサ

センダングサは、9~10月ごろに黄いろい花を咲かせ、トゲがついた種をつけてひっつき虫になり、動物や人にくっついて種子散布します。名前は、葉がセンダンの樹の葉ににていることに由来します。キク科の一年草で、関東以西の空き地などに生える史前帰化植物です。

ひっつき虫のセンダングサ(栴檀草)

センダングサの種

服についたセンダングサの種

服についたセンダングサの種

写真のように、センダングサの種は、服によくくっつきます。

だれでも草むらで、センダングサの種にくっつかれた経験があるのではないでしょうか。

(;_;)

くっつかれると、取り除くのが大変で困りますね。

ひっつき虫になる植物は、いままでもこのブログで取り上げていますので、よろしかったら関連投稿をご覧ください。

たくさんの種をつけたセンダングサ

たくさんの種をつけたセンダングサ

秋から冬に、草むらではたくさんの種をつけたセンダングサが待ち構えています。

たくさんの種がかたまってついていますが、

熟すと簡単にばらばらになって、動物や服にくっついて運ばれます。 

センダングサの種についたトゲ

センダングサの種についたトゲ

もう少し近づいて見ました。

このように、1cmほどの棒のような種の先に、3~4個のトゲがついています。

このトゲは、根元に弱くくっついているので、簡単にはずれて運ばれます。

拡大したトゲ

拡大したトゲ

 さらに拡大してみると、下むきの小さなトゲがたくさんついていて、一度くっついたら外れにくくなっています。

ただ、センダングサは、棒状になっているので、

平べったくなってくっつヌスビトハギなどに較べて、

比較的とり除きやすいほうかもしれません。

センダングサの若い種

センダングサの若い種

熟すまえの若い種は、このようなかたちです。

この段階でも、先にはトゲがついているので、くっつきます。

子供のころは、これを服につけて遊んだことがあります。

子供が遊ぶのにはもってこいですね。  (^-^ )

センダングサの若い種のトゲ

センダングサの若い種のトゲ

若い種の先をみると、たくさんの種が束ねられていますが、

先端が尖っていて、周囲にトゲがついていることがわかります。

もう少し拡大したのが、つぎの写真です。

若いセンダングサの実

拡大した若いセンダングサの種のトゲ

このころから、たくさんのトゲが、下向きについているのがわかります。

若い間は束になってかたまっていますが、熟すとバラバラになって、種を散布します。

時間とともに、変化していくのも面白いですね。

センダングサの花

センダングサの花

センダングサの花

センダングサの花は頭状花で、2種類の花から成り立っています。

一つは、中心部に筒状の花が集まってつく筒状花で、

もう一つはその周辺につく花びらのように見える舌状花を呼ばれる花になります。

そして、中心部についた筒状花に種をつけて、ひっつき虫になるようですね。

直径は、1cmほです。

センダングサの花

センダングサの花

センダングサの舌状花の数は、通常5個と言われますが、

写真のように、3個や4個のものが見られました。

落ちてしまったのかもしれません。

花言葉は、「忍耐力」

草むらで、人や動物が来るのをじっと待っている様子からつけられたのでしょうか。

センダングサの葉と茎

センダングサの葉

センダングサの葉

センダングサの葉は、いくつもの小葉が集まっ一回または二回羽状複葉になっていますが、

小葉には鋸歯があり、先はとがっています。

また、茎に対生しています。

ただし、茎の上部では互生しています。

センダンの葉

センダンの葉

写真は、センダン(栴檀)の樹の小苗です。

センダングサの名前は、センダンの樹の葉に由来するといわれますが、たしかによく似ています。

センダングサの茎の断面

センダングサの茎の断面

センダングサは、高くなると1.5mくらいになると言われます。

写真は、センダングサを刈り取ったあとの茎の断面です。

中は空洞になっており、外形は四角形です。

この点も、センダングサの特徴だろうと思います。

なお、センダングサの仲間には、コセンダングサ、アイノコセンダングサ、などたくさんの種類があります。

詳しくは、松江の花図鑑 センダングサに似た仲間に記載されています。

なお、この記事の植物は、黄色い舌状花が3~4枚ついていており、センダングサと判断しました。

センダングサの基本情報・花言葉 

センダングサは、キク科センダングサ属の一年草で、関東以西の空き地や道端に生えますが、

古い時代の帰化植物(史前帰化植物)ではないかと考えられています。

葉の形が、樹木のセンダンの葉ににているため、センダングサ(栴檀草)と名付けられました。

学名は、Bidens biternata

英名は、Hairy beggar-ticks, Cobbler’s pegs, Railway beggarticks

花期は9~10月で、枝の先に直径が0.7~1cmの筒状花と、

その周りに5枚の舌状花からなる頭花をつけます。

草丈は0.3~1.5mで、茎は断面が四角形で中空になります。

葉は9~15cmの1~2回羽状複葉で、小葉は卵形で先が尖っています。

また、茎の下部につく葉は対生し、上部の葉は互生します。

実は、1~2cmで細長く、先端についたトゲによって動物にくっつき、種子を散布します。

センダングサの仲間には、コノバセンダングサコセンダングサアメリカセンダングサシロノセンダングサ、などたくさんの種類があります。

花言葉は、「忍耐力」です

草むらで、人や動物が来るのをじっと待っている様子からつけられたようです。

参照サイト・書籍

Wikipedia センダングサ属

松江の花図鑑 センダングサ(栴檀草) センダングサに似た仲間

植物の育て方や豆知識をお伝えするよ! センダングサ

林弥栄著 山と渓谷社 「野に咲く花

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