ゴンズイ(権萃)は、日本の固有種で、ミツバウツギ科の落葉小高木です。材は役に立たないとされ、有毒魚のゴンズイと同じ名前が付けられたとされます。5~6月に円錐状に花を咲かせ、秋に熟した赤い実が割れ、なかの黒い種が顔を出し、面白い姿を見せます。
<目次>
ゴンズイ(権萃)の赤い実と、黒い種


ゴンズイの樹
よく行き来している道の上に、赤い実をつけた樹があることに気がつきました。いままでに見た覚えは、まったくありませんでしたが、調べるとゴンズイ(権萃)という樹だとわかりました。
気をつけていないとわからないものですね。ブログを書くようになって、草木に気をつけるようになったためか、最近、ときどきこういうことがあります。ブログを始めたメリットの一つですね。(*´ー`)
ゴンズイの実


ゴンズイの実とタネ
近ずいて見ると、赤い厚めの皮の中に、黒い種が2個くらい入っています。
赤く特徴のある実なので、よくめだちます。
赤と黒の取り合わせは、クサギの実を連想させますが、少し様子が違います。
この実の大きさは1cmくらいで、中の種は5mmくらいの大きさです。赤い実で鳥を引きよせて、種を食べてもらう戦略のようですね。
花


ゴンズイの花
ゴンズイは、円錐花序の白い花を5~6月に咲かせます。写真は、まだ蕾のようですね、 (^-^ )
葉


ゴンズイの葉
葉は、奇数羽状複葉で、この7枚の葉で一枚の葉とされます。
また、ゴンズイの葉は、見た目は光沢があって、常緑樹のようにみえますが、落葉樹です。


ゴンズイの葉のつき方
葉(複葉)のつき方は、写真のように、同じ位置から葉が対になってでる対生です。
小葉は、長さ5~9cm、幅2~5cmくらいで、複葉全体の大きさは、長さが10~30cm、幅は6~12cmくらいです。
ゴンズイ(権萃)の基本情報・花言葉
ゴンズイは、日本の固有種で関東地方以西から沖縄に分布する、ミツバウツギ科ゴンズイ属の落葉小高木です。別名は、クロハゼ、コゼノキ。
近縁種は中国や朝鮮半島分布するとのことですが、ゴンズイは日本の固有種とのことです。
ゴンズイの名前は、毒を持った魚のゴンズイと同じように役に立たないためとする説や、中国から伝わったときによくにたゴシュユと混同してつけられた名前が変化したとする説、などがあるようです。
学名は、Euscaphis japonica。
材には独特の臭気があると言われ、薪などに利用される他にはあまり使われないようです。
花期は5~6月で、円錐花序の白い花を咲かせます。
葉は、奇数羽状複葉で、5~9枚の小葉で一枚の葉を構成し、対生します。また、小葉は細長い卵形で細かな鋸歯があり、長さ5~9cm 幅2~5cmくらい、複葉の大きさは、長さが10~30cm、幅は6~12cmくらいになります。
実は、9~10月に赤く熟して割れ、光沢のある黒い種が1~3個、のぞきます。
材はあまり利用されないとのことですが、キクラゲ栽培の原木になるとのことです。
ゴンズイの花言葉は、「一芸に秀でる」。
役にたたないとされるゴンズイですが、この綺麗な赤い実に注目して名付けられたとのことです。なので、花言葉ではなく、実言葉ではないかとも。
おわりに
近くの野で、偶然ゴンズイの樹を見つけました。
あまり人に利用されていない樹のようですが、赤い実は良く目立ちます。
来年の春は、花も見たいと思います。
参照サイト
庭木図鑑 樹木ペディア ゴンズイ
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