ダンドボロギクは、北アメリカ原産のキク科タケダグサ属の1年草です。10月に、花が咲き、綿毛が飛んでいますが、毒性があるため鹿は食べません。ダンドボロギクとともに、近縁種のキバナボロギク、ノボロギクとの違いについても書きました。
<目次>
ダンドボロギク(段戸襤褸菊)の花や綿毛、近縁種との違い
ダンドボロギク(段戸襤褸菊)


ダンドボロギクの花と綿毛
近くの道端で見かけたダンドボロギクです。上向いたツボミに見えるものが、花です。


ダントボロギクの花
花らしくないのですが、筒状花と呼ばれる花です。
ダントボロギクは別名:オオボロギク(大襤褸菊)。北アメリカ原産のキク科タケダグサ属の1年草で、
日本全土の山林伐採地や荒れ地、道端などに見られます。
背丈は150cm程度になります、花期は9~10月で、円錐花序で花をつけ、花の長さは2~3cmです。
葉は、5~40cmの細長い形で、鋸歯があります。
名前は、日本で発見された場所が愛知県の段戸山で発見された(1933年)ためダンドとされ、
襤褸(ボロ)切れのようなキク科植物とみなされたことによるとのことです。 ( ̄-  ̄ )


ダントボロギクのたくさんの花と綿毛
ダンドボロギクは、花が終わったあとに普通は綿毛をつけますが、時によっては、写真のように茶色く枯れたようなものも見られます。
このような姿をみて、襤褸(ボロ)という名前をもらったんでしょうね。わかる気もしますね。


ダンドボロギクの綿毛
綿毛には、このように綺麗なものもあるんですけどね。全部このように綺麗な綿毛がついたら、名前も変わっていたかもしれませんね。 (´ー`)
写真を撮った場所では、たくさんのダンドボロギクが生えているので、風邪が吹くと綿毛があちこちで飛ぶのが見られます。
また、ダンドボロギクは、鹿に食べられません。理由はよくわからないのですが、現に、この写真も鹿が闊歩する場所で撮ったものです。
好みだったら、食べないはずはないんですが、有毒でもなさそうなですが、理由はよくわかりません。 ヽ('ー`)ノ
同じように、毒を持たないが、鹿に食べられない植物でアケボノソウがあります。少し齧って見たところ、苦みがありますが、これが食べない理由かどうかは不明です。
ダンドボロギクの花言葉は、「強い心」。
ダンドボロギクの近縁種
ダンドボロギクとよくにた近縁種に、ベニバナボロギク(紅花襤褸菊)、ノボロギク(野襤褸菊)、オオアレチノギク(大荒地野菊)などがあります。


ベニバナボロギクの花と綿毛
ベニバナボロギクも北アメリカ原産で、日本全土に分布しています。
花や綿毛の形は、ダントボロギクと良くにていますが、花が紅色になる点が異なっています。


ノボロギクの花と綿毛
ノボロギクは、世界中の寒冷地 - 亜熱帯に分布し、日本全土でみられるキク科の一年草または多年草です。日本へは明治初期にヨーロッパからはいってきたと言われます。
ダンドボロギクとは、花の色が黄色いことと、葉が長細く不規則な切れ込みがある点が違います。
オオアレチノギクについては、以前の記事をご覧ください。
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オオアレチノギクに、たくさんの頭状花と綿毛がついています
オオアレチノギク(大荒地野菊)の花期は7~10月で、茎の上部に円錐花序になって、小さな頭状花をたくさんつけます。南アメリカ原産で、アフリカ、オセアニア、アジアなどに移入分布し、日本では本州から九州で見 ...
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おわりに
ダントボロギクは、帰化植物ですが、日本全国の何処でもよく見かける植物だろうと思います。
花らしくない花を咲かせますが、その後の綿毛の方が良く目立ちます。
綿毛で遠くに種を運んで、自力で増えてきたんでしょうね。
参照サイト・書籍
BONTANICA ダンドボロギク
林将之監修 山と渓谷社 「山渓ハンディ図鑑1 野に咲く花」