猫が喜ぶという「マタタビラクトン」を含んだマタタビ(木天蓼)

2020年8月17日

マタタビの実

山に生えるているマタタビ(木天蓼)が実をつけています。猫が好きと言われるマタタビですが、6月に咲いた花が、8月になると、虫がついてごつごつ変形した実や、きれいな実がついています。マタタビの花言葉は、「夢見る心地」、「晴れやかな魅力」。

猫が好むといわれるマタタビ(木天蓼

マタタビ(木天蓼)の実

マタタビの実(虫えい、8月)

マタタビの実(虫えい、8月)

マタタビ(木天蓼、別名「夏梅」)は落葉蔓性(ツルセイ)で、他の樹に巻き付いて成長します。

樹に巻き付いて上にのぼり、上から垂れ下がっているのを良くみかけます。

8月のマタタビの実です。ゴツゴツしていますが、これは虫が卵を産見つけたため、このような形になっています。

マタタビミタマバエまたはマタタビアブラムシと言われる虫が、マタタビに卵を産み寄生しているため、このような形になっているんです。

この実は、生薬として用いられますが、虫えいがないものに較べて薬効が高いと言われます。

マタタビの実(8月)

マタタビの実(8月)

この写真に、虫えいがある実と虫えいがない実が映っています。これらの実は同じ樹についています。

虫が寄生しているか、寄生していないかによってこのように、形が違ってくるんですね。

マタタビの実(6月)

マタタビの実(6月)

6月に実をつけ始めた頃の写真です。先が尖って、表面がつるつるした綺麗な実ですね。

虫に卵を産み付けられたために、あのゴツゴツしたかたちに変化してしまったんですね。ちょっと気の毒な気がしますね。

写真の実は、その後なくなってしまいました。高いところについているので、おそらく猿が食べたのだろうと思います。

この実は、生で食べてもおいしくないのですが、他にうまいものがなかったんでしょうか。

マタタビの花

マタタビの花と実(6月)

マタタビの花と実(6月)

花はこのように白く、下向き咲きます。花弁は5枚、丸い楕円形をしていて、きれいですね。

キウイと良くにているように思います。キウイやサルナシは、マタタビと同じマタタビ科マタタビ属なので、うなづけますね。

マタタビの葉

マタタビの葉

マタタビの葉

マタタビの葉

マタタビの葉の一番の特徴は、写真のように表面が白くなることだと思います。

何かを塗ったように見えますが、そうではありません。自然についた色なんです。

マタタビの葉

マタタビの葉

このように、広く広がった樹全面の葉が白くなるので、遠くからでもよくわかります。

また、葉は互生し、葉柄は赤みを帯びています。葉のかたちは、広卵形ですが先端が細くのびています。

マタタビの基本情報・花言葉

マタタビ(木天蓼)は、中国、朝鮮半島や日本全土に分布する、

マタタビ科マタタビ属の落葉つる性木本で、雌雄異株です。

名前は、アイヌ語の「マタタムブ」が語源だといわれる

「マタ」は「冬」、「タムブ」は「亀の甲」を意味し、

虫こぶがある実に由来すると言われます。

「木天蓼(もくてんりょう)」は漢方薬としての名称で、

実を乾燥させ、中風やリウマチの薬として利用されてきました。

学名は、 Actinidia polygam

Actinidia は、花の形が放射状に広がる様子にちなんで、

ギリシャ語の aktis  (「光線」「放射線」)に由来します。

polygama は、ラテン語で「多くの結婚」や「多配偶性」を意味し、

雌雄異株であるにも関わらず、両性花をつけることに由来します。

英名は、silvervine

開花期に葉が白くなることから銀色のつる性植物のようだとしてつけられました。

花期は6~7月で、梅ににた5弁の白い花を下向きに咲かせる。

雌雄異株であるが、両性花をつけ芳香がする。

実は液果で、2 ~2.5 cm の細長い楕円形で先が尖り、

晩秋に軟らかに熟して黄緑色から橙色に変化する。

実には、マタタビミバエやマタタビノアブラムシ(マタタビアブラムシ)が産卵して

虫こぶができ、表面にデコボコができることが多い。

葉は互生し、長さ6〜15cm、幅3.5〜8cmの広卵形で先端はとがり、

縁に刺状の小さな鋸歯が見られる。

茎は蔓になって、枝分かれし、他の木に絡みついて長く伸びます。

太くなった蔓つるの樹皮は暗灰褐色になり、縦や横に割れます。

虫えいになった果実を乾燥させたものは、生薬として利用されており、鎮痛、保温、強壮、神経痛などに効果があるとされています。

マタタビには、ネコ科の動物が恍惚を感じるといわれるイリドミルメシン、アクチニジン、プレゴンなどの臭気物質を含んでおり、

イエネコもマタタビに強い反応を示すといわれています。

このように、ネコがマタタビを好むことから、ネコの「おもちゃ」として枝が販売されているようですが、効果のほどはどうなんでしょう。

また、マタタビは蔓性であるため柔軟性があり、クリスマス用のリース材料や編細工の材料としても利用されています。

花言葉は、「夢見る心地」「晴れやかな魅力」で、7月25日の誕生花です

参照サイト

Wikipedia マタタビ

松江の花図鑑 マタタビ(木天蓼)

華凛の花言葉 マタタビ

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