ムラサキツユクサ(紫露草)は、紫いろの花びらを3枚つけ、草丈が5~115cmになるツユクサ科の多年草です。北アメリカが原産で栽培されていましたが、野生化が進んでいます。日本の在来種で花びらが青く2枚のツユクサ(露草)との違いについて書きました。
花びらが3枚で、紫の花が咲くムラサキツユクサ、ツユクサとの違い
ムラサキツユクサ(紫露草)の花
道ぞいの畑のそばで、ムラサキツユクサが咲いていました。
ムラサキツユクサは、北アメリカ原産の草花で、当初は栽培目的で移入されましたが、いまは野生化したものが見られるようです。
花は直径が3cmほどで、それほど大きくない花ですが、近くにもたくさん咲いているので、よく目につきます。
ムラサキツユクサを近くから見てみました。
写真のように、3枚の紫いろの花びらが特徴的で、中心に6本の雄しべと1本の雌しべがつき、その周辺に細かな毛がたくさんついています。
この細かな毛は、雄しべから分かれたものです。
同じツユクサ科で日本在来種のツユクサが青い花びらが2枚なのに対して、紫いろなので、ムラサキツユクサと名づけられました。
ツユクサについては、つぎの記事に書いていますので、あわせてお読みください。
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ツユクサ(露草)の青い花
ツユクサは、6月ごろから9月ごろまで、2枚の青い花びらの花を咲かせます。早朝に咲いて昼ごろにしぼむことから、露がにあう草として名づけられたようです。生薬や食用として利用されるとともに、万葉集にも読まれ ...
ムラサキツユクサとはいうものの、花のいろは、紫、青、ピンク、白などと、各種あるようです。
草丈は30~50cmくらいでしょうか、特徴のあるきれいな花で、切り花にもされるようです。
ムラサキツユクサの茎と葉
畑の近くの雑草の中で、このようにいくつも生えていました。
ムラサキツユクサは種子で増えるからでしょう、写真のように近くに群がって生えています。
茎は地面から30cmほどの高さにまっすぐ伸び、細長く葉柄のない葉を数本つけています。
こちらの花は、茎の先に一個だけ咲いているようですが、葉の付け根から花柄を出してその先に花をつけているものも見られます。
ここで見たムラサキツユクサの草丈は、30~50cmくらいでしたが、大きなものは1mほどになるようです。
葉は、長さが5~45cm、幅は0.4~4.5cmと細長く、先はとがっています。
ムラサキツユクサ(紫露草)とツユクサ(露草)の違い
以上にのべてきたことをもとに、両者の違いをまとめました。花びらの数や色が違うので、比較的見分けやすいかと思います。
ムラサキツユクサ | ツユクサ | |
花期 | 5~9月 | 6~9月 |
花の色 | 紫 | 青 |
花びらの数 | 3枚 | 2枚 |
草丈 | 15~115cm | 15~50cm |
ムラサキツユクサの基本情報・花言葉
ムラサキツユクサは、北アメリカ東部原産で、ツユクサ科ムラサキツユクサ属の多年草です。
日本では、栽培されていたものが野生化しているといわれます。
名前は、同じツユクサ科で日本在来種のツユクサが青い花びらが2枚なのに対して、紫いろなので、ムラサキツユクサと名づけられました。
学名は、Tradescantia ohiensis Raf.
英名は、bluejacket, smooth spiderwort
草丈は、15~115cmほどになり、葉は長さが5~45cm、幅は0.4~4.5cmと細長く先はとがっています。
花期は5~9月で、茎の先や葉の付け根から延びた花柄の先に、3枚の紫いろの花をつけます。
花びらの中に雄しべ6本と雌しべが1本つき、雄しべから分岐した細かい毛がたくさん生えています。
近縁種のオオムラサキツユクサとの違いは、萼の毛の有無です。
ムラサキツユクサの萼には、ほとんど毛がありませんが、オオムラサキツユクサにはたくさん生えています。
ムラサキツユクサの花言葉は、「尊敬しているが恋愛ではない」で、8月5日の誕生花です。
ムラサキツユクサの青い花色が、聖母マリアの衣服と同じ色であることに関係している、といわれます。
参照サイト
三河の植物観察 ムラサキツユクサ
Wikipedia ツユクサ
みんなの趣味の園芸 ムラサキツユクサ
NHK for school ムラサキツユクサ
花言葉-由来 ムラサキツユクサ