シロヤマブキ(白山吹)は、4~5月に4弁の白い花を咲かせ、秋に黒く光沢のある実を4個つけます。ヤマブキとよくにた白い花が咲くので、シロヤマブキと名づけられました。ここでは、シロヤマブキの詳細とシロバナヤマブキとの違いについて書きました。
シロヤマブキ(白山吹)とシロバナヤマブキ(白花山吹)の違い
シロヤマブキ(白山吹)の白い花
4月になり、近所のお宅の庭でシロヤマブキ(白山吹)の花がたくさん咲いていました。
シロヤマブキの名前は、黄色い花がさくヤマブキ(山吹)ににた、白い花を咲かせることに由来します。
ヤマブキについては、記事にしていますので、詳しくはこちらをお読みください。
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3月末ごろから咲く、一重咲きや八重咲きの鮮やかなヤマブキの黄色い花
ヤマブキ(山吹)は、3月末ころから、鮮やかな黄色に花が咲きだします。一重咲きと八重咲きがあり、黄金色と言われる鮮やかな花をつける様子は、人の心を明るくしてくれます。同じバラ科の仲間で、白い花を咲かせる ...
冬に見たときは葉が落ちた樹に、黒い実をたくさんつけてていたのですが、しばらく見ないうちに葉がでて、この白い花がさいていました。
シロヤマブキ(白山吹)とヤマブキ(山吹)は、同じバラ科で、よくにた花を咲かせますが、違う属になります。
枝の先についた花は、5cmくらいの大きさで丸っぽく、花びらが4枚ついており、中心部にたくさんの黄色い雄しべがついています。
ヤマブキの花は、大きさが3~5cmと少し小さめで、一重咲きの花びらの数が5枚と一枚多い、などの違いがあります。
また、シロヤマブキは、中国地方で自生していると言われますが、数は少なく、ほとんどは栽培されているものになるようです。
4個でつく黒い実
この写真は、12月に撮ったものですが、実が3~4個ついています。
1個落下して3個のものも見られますが、通常は4個つきます。
花が終わった後は、このように、7mmくらいの大きさの実をつけ、9~10月ごろに、黒く熟します。
また、実は痩果で、光沢がある黒いいろですが、鳥にあまり食べられないようで、翌春まで残っているのを見かけます。
植物の種子は、鳥に食べてもらって散布されるものが多いと聞きますが、
あまり美味しくないのでしょうか、長く残っているものが見られます。
(マンリョウ、ムクロジなども春まで残っているのを見かけます。)
茎に対生する葉
シロヤマブキの葉は、先が尖った卵形で、長さ4〜10cm、幅2〜5cmで、2~5mmの葉柄を持ち、茎に対生します。
また、葉の縁には重鋸歯がつき、はっきりとした葉脈が目立ちます。
樹高が1~2mと低木なことや、春に白い花を咲かせ、秋に黒い実をつけることが好まれるようで、庭木になどによく植えられます。
シロヤマブキとシロバナヤマブキの違い
シロヤマブキ(白山吹)と、シロバナヤマブキ(白花山吹)は、名前がよくにており、よくにた花を咲かせるので混同されがちです。
ここでは、両者の違いを調べました。
シロヤマブキ | シロバナヤマブキ | |
花びらの数 | 4枚 | 5枚 |
葉の付き方 | 対生 | 互生 |
実の色 | 黒 | 茶色 |
シロヤマブキの基本情報・花言葉
シロヤマブキ(白山吹)は、中国、朝鮮半島や日本の中国地方に分布する、バラ科シロヤマブキ属の落葉低木です。
名前は、ヤマブキににた白い花を咲かせることに由来します。
ただ、ヤマブキとシロヤマブキは同じバラ科ですが、ヤマブキは花びらが5枚や八重咲きになりヤマブキ属で、シロヤマブキの花びらは4枚でシロヤマブキ属に分類され、違う属になります。
学名は、Rhodotypos scandens
英名は、black jetbean, white kerria, jetberry bush
花期は4~5月、花の直径3~4cmほどで、4枚の白い花びらと萼片をつけます。
実は痩果で、光沢がある黒い実を4個ずつつけ、翌春まで長くっているのを見かけます。
葉は対生し、長さ5~7cmほどの卵形で、2~5mmの葉柄をもちます。
葉の表面は、葉脈のシワが目立ち、縁に重鋸歯がつきます。
樹高は1~2mの低木になります。
日本全国や世界各地で、鑑賞用として庭木など植えられています。
なお、シロヤマブキはシロヤマブキ属であり、ヤマブキ属のヤマブキとは別の属になります。
また、よくにた樹にヤマブキ属のシロバナヤマブキがあるので、注意が必要です。
ちなみに、シロヤマブキ(白山吹)は、花びらが4枚で、黒い実をつけ、葉が対生しますが、
シロバナヤマブキ(白花山吹)は、花びらが5枚で、茶色い実をつけ、葉は互生します。
シロヤマブキの花言葉は、「細心の注意」「気品」「崇高」で、5月20日の誕生花です。
参照サイト
Wikipedia シロヤマブキ
樹木図鑑 樹木ペディア シロヤマブキ
LOVEGREEN シロヤマブキ
EVERGREEN シロバナヤマブキ