シロヤマブキ(白山吹)は、4~5月に4弁の白い花を咲かせ、秋に黒く光沢のある実を4個づつつけます。ヤマブキとよくにた白い花が咲くので、シロヤマブキと名づけられましたが、違う種類になります。ここでは、シロバナヤマブキとの違いについても書きました。
<目次>
シロヤマブキは4~5月に白い花を咲かせ、秋に4個の黒い実をつけます
シロヤマブキ(白山吹)の白い花

たくさん咲いたシロヤマブキ
4月になり、近所お宅の庭でシロヤマブキ(白山吹)の花がたくさん咲いています。
シロヤマブキの名前は、黄色い花がさくヤマブキ(山吹)ににた、白い花を咲かせることに由来します。
ヤマブキについては、記事にしていますので、詳しくはこちらをお読みください。

シロヤマブキの白い花
冬に見たときには葉が落ちた樹に、黒い実がたくさんついていたのですが、しばらく見ないうちに葉がでて、この白い花がさいていました。
シロヤマブキ(白山吹)とヤマブキ(山吹)は、同じバラ科で、似た花を咲かせますが、違う種類に属します。枝の先についた花は、5cmくらいの大きさで丸っぽく、花びらが4枚ついています。そして、中心部にたくさんの黄色い雄しべがついています。
ヤマブキの花は、大きさが3~5cmと少し小さめで、一重咲きの花びらの数が5枚と一枚多い、などの違いはあるようです。
また、シロヤマブキは、中国地方で自生していると言われますが、数は少なく、ほとんどは栽培されているものになるようです。
4個でつく黒い実

シロヤマブキの黒い実
花が終わった後は、7mmくらいの大きさの4個の実をつけ、9~10月ころに、黒く熟します。
実は痩果で、光沢がある黒いいろですが、鳥にあまり食べられないようで、翌春まで長く残っているのを見かけます。植物の種子は、鳥に食べてもらって散布されるものが多いと聞きますが、あまり食べられないものもあるようです。(マンリョウ、ムクロジなども春まで残っているのを見かけます。)
茎に対生する葉

シロヤマブキの葉
シロヤマブキの葉は、先が尖った卵形で、長さ4〜10cm、幅2〜5cmで、2~5mmの葉柄を持ち、茎に対生します。また、葉の縁には重鋸歯がつき、はっきりとした葉脈が目立ちます。
樹高が1~2mと低木なことや、春に白い花を咲かせ、秋に黒い実をつけることが好まれるようで、庭木になどによく植えられます。
シロヤマブキとシロバナヤマブキの違い
シロヤマブキ(白山吹)と、シロバナヤマブキ(白花山吹)は、名前がよくにており、よくにた花を咲かせるので混同されがちです。ここでは、両者の違いをまとめました。
シロヤマブキ | シロバナヤマブキ | |
花びらの数 | 4枚 | 5枚 |
葉の付き方 | 対生 | 互生 |
実の色 | 黒 | 茶色 |
シロヤマブキの基本情報・花言葉
シロヤマブキ(白山吹)は、中国、朝鮮半島や日本の中国地方に分布する、バラ科シロヤマブキ属の落葉低木です。
名前は、ヤマブキににた白い花を咲かせることに由来します。
ただ、ヤマブキとシロヤマブキは同じバラ科ですが、ヤマブキは花びらが5枚や八重咲きになりヤマブキ属ですが、シロヤマブキの花びらは4枚でシロヤマブキ属に分類され、違った種類になります。
学名は、Rhodotypos scandens
英名は、black jetbean, white kerria, jetberry bush
花期は4~5月、花の直径3~4cmほどで、4枚の白い花びらと萼片をつけます。
実は痩果で、光沢がある黒い実を4個ずつつけ、翌春まで長くっているのを見かけます。
葉は対生し、長さ5~7cmほどの卵形で、2~5mmの葉柄をもちます。葉の表面は、葉脈のシワが目立ち、縁に重鋸歯がつきます。
樹高は1~2mの低木になります。
日本全国や世界各地で、鑑賞用として庭木など植えられています。
なお、シロヤマブキはシロヤマブキ属であり、ヤマブキ属のヤマブキとは別の属になります。
また、よくにた樹にヤマブキ属のシロバナヤマブキがあるので、注意が必要です。
ちなみに、シロヤマブキ(白山吹)は、花びらが4枚で、黒い実をつけ、葉が対生しますが、シロバナヤマブキ(白花山吹)は、花びらが5枚で、茶色い実をつけ、葉は互生します。
シロヤマブキの花言葉は、「細心の注意」、「気品」、「崇高」で、5月20日の誕生花です。
参照サイト
Wikipedia シロヤマブキ
樹木図鑑 樹木ペディア シロヤマブキ
LOVEGREEN シロヤマブキ
EVERGREEN シロバナヤマブキ