ロウバイ(蝋梅)とオウバイ(黄梅)は、同じような時期に、よくにた黄色い花が咲くため、混乱しがちです。両者の違いは、ロウバイが落葉小高木で透き通った花を咲かせるのに対し、オウバイは落葉半ツル性低木で、6枚の花びらが根元で合着した花を咲かせます。
よくにた黄色い花が咲く、ロウバイ(蝋梅)とオウバイ(黄梅)の違い
ロウバイとオウバイについては、すでに、このブログで取り上げていますが、両者の違いがよく分からないという話をよく聞きます。以下に、違う点を書きました。
ロウバイ(蝋梅)の花と樹
ロウバイ(蝋梅)は、中国原産のクスノキ目ロウバイ科ロウバイ属の落葉小高木で、7世紀ごろ日本に伝わったと言われます。
名前のように蝋細工のような透き通った花びらが螺旋状にならんだ花を、下向きに咲かせます。
花は葉が出る前に、12月中ごろから、2月ごろまで咲き続け、いい香りを漂わせてくれます。
樹は落葉小高木で、樹高は4mほどになります。
ロウバイの花言葉は、「ゆかしさ」「慈しみ」で、1月2日、1月21日の誕生花です。
花が少ない寒い時期に、したを向いて咲く様子からつけられた花言葉だと言われます。
なお、ロウバイについては、つぎの記事にも書いていますので、あわせてご覧ください。
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正月に咲く満月ロウバイの黄色い花と、その後につける葉や黒い実
満月ロウバイは、正月ごろに黄色く透き通った蝋細工のような花を咲かせ、いい香りを漂わせてくれる、中国原産の落葉小高木です。花の後に葉が出して実をつけ、10月頃に黒く熟します。この記事では、満月蝋梅の1年 ...
オウバイ(黄梅)の花と樹
オウバイは(黄梅)は、中国北部・中部が原産のモクセイ科ソケイ属のつる性落葉低木です。
日本へは、17世紀ころに伝来したと考えられ、 梅の花ににた黄色い花が咲くので、オウバイ(黄梅)と名づけられました。
ロウバイの花が咲き終わるころから、きれいな黄色い花を咲かせ、ゲイシュンカ(迎春花)やキンバイ(金梅)とも呼ばれます。
花は葉が出る前に咲き、根元が合着した「合弁花」で先端は6枚に分かれます。
オウバイは、つる性落葉低木で、樹高は1~2mになります。
ロウバイとは、樹の形も全く違うことがわかるかと思います。
こちらは我が家のオウバイですが、棚の載せた鉢から、緑いろの細い枝が垂れ下がっています。
オウバイの花言葉は、「控えめな美」、「期待」、「恩恵」で、1月22日、2月20日、3月6日の誕生花です。
オウバイの花の姿や、まだ寒い時期に、これから暖かくなることを楽しみにしてつけられた花ことばのようです。
オウバイは、オウバイモドキによくにているので、その違いについて書いています。こちらもご覧ください。
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オウバイ(黄梅)とオウバイモドキ(黄梅擬)の違い
オウバイとオウバイモドキは、よくにた黄色い花を咲かせ、混同されがちです。ここでは、両者について解説し、違いをまとめました。主な違いは、オウバイは花期が2~4月で一重咲きする落葉低木で、オウバイモドキは ...
ロウバイ(蝋梅)とオウバイ(黄梅)の違い
以上、ロウバイとオウバイについて見てきましたが、両者の違いをまとめました。
ロウバイ | オウバイ | |
花期 | 12~2月ごろ | 2~4月ごろ |
花の形 |
蝋細工のような花 |
6枚の花びらの合弁花 |
花の付き方 | 下向き | 水平 |
樹の区分 | 落葉小高木 | 落葉半つる性低木 |
樹高 | 4mほど | 1~2mほど |