3月ごろに白い花を咲かせるコブシ(辛夷、拳)は、たくさんの実があつまった集合果をつけ。7月末ごろに赤くいろずき始めます。韓国の済州島や日本全土に分布するモクレン科モクレン属の落葉高木で、湿った山地などで自生しますが、街路樹や公園樹としても植えられます。
春に白い花をさかせ、秋に赤い実をつけるコブシ(辛夷、拳)
コブシの実
3月に花が咲いていたコブシの樹に、変わった形の実がついています。
このような実は、あまり見ることがなく、初めて見たときは「虫こぶ」かと思ったのですが、違いました。
調べたところ、写真はコブシの実で、袋果と呼ばれる球状の実がたくさん集まった集合果になり、
このようなでこぼこの形になることがわかりました。
7月になると、樹のあちこち(葉に隠れてあまり見えませんが)に、5~10cmくらいの長さになってついています。
まだ緑いろですが、冒頭の写真のように、かすかに赤みを帯びているものも見られます。
この実は、つぎの写真のように9~10月頃になると熟し、中から赤い種がでてきて、糸を引きながら垂れ下がります。
このような集合果の種は、赤くなることが多いのでしょうか。
コブシは、3月初めころにはツボミをつけ、3月中ころに白い花を咲かせる、春の代表的な花です。
以下は、そのころのコブシの様子です。
コブシの花・ツボミ
コブシの花は、葉が出る前に咲きます。
直径が6~10cmで、花びらが3枚、萼が3枚の計6枚の白い花で、いい香りがします。
また、花の中心部には、たくさんの雌しべと雄しべがついています。
つぎの写真は、ツボミから花が咲き始めたころのものですが、
葉がない状態で咲くので、花の美しさが、より目立つように思います。
花が咲く前のツボミは、猫柳の花を思いださせる姿(大きさはこちらのほうが大きいですが、)で、枝の先端についています。
青空に咲く白いコブシの花ですが、このような姿も、風情があっていいものだと思います。(#^.^#)
花言葉は、「友情」「友愛」「愛らしさ」で、3月8日、3月24日の誕生花です。
「友情」「友愛」の花言葉は、純白できれいな花の姿に由来するといわれ、
「愛らしさ」は、子どもの握りこぶしのようなつぼみの形にちなむようです。
コブシは、5~20mほどの高さに成長し、幹の直径は30~60cmになります。
樹皮は写真のようにきれいな灰白色ですべすべしており、皮目が見られます。
寒い時期から、このような形でツボミをつけ、暖かくなるのを待ち構えているかのようです。
コブシの基本情報・花言葉
コブシ(辛夷、拳)は、韓国の済州島や日本全土に分布するモクレン科モクレン属の落葉高木です。
湿った山地などで自生するといわれますが、街路樹や公園樹としても植えられています。
コブシの名前は、ツボミや集合果のデコボコしている姿が、こどもの握りこぶしににているとして名ずけられたとの説がありますが、定説はないようです。
漢字で「辛夷」と書いてコブシと読むのは、花を乾燥させた生薬の名前が「辛夷(シンイ)」であることからの当て字です。
別名として、ヤマアララギ、コブシハジカミ、タウチザクラなどがあります。
枝や葉がレモンのような香りがするのでヤマアララギ、
折ると強いがすることから、コブシハジカミの名がつけられたと言われます。
「タウチザクラ」は、花が咲く時期に稲の苗代や種まきすることに由来します。
学名は、Magnolia kobus
英名は、Kobushi magnolia
花期は3~4月で、葉が出る前に直径6~10cmほどの芳香がある白い花を咲かせます。
花被片は、内花被片(花びら)が3枚、外花被片(萼片)が3枚の計6枚になり、雄しべと雌しべが中心部にたくさんつきます。
花の後につく実は、多くの袋果が集まった5~15cmの集合果で、10月ごろに熟して赤い種が垂れ下がります。
葉は互生し、長さ6~15cm 幅3~6cmの倒卵形で、全縁です。
樹高は5~20m、直径は30~60cmになるといわれますが、樹皮は灰白色で平滑、皮目が見られます。
花言葉は、「友情」「友愛」「愛らしさ」で、3月8日、3月24日の誕生花です。
「友情」「友愛」は、純白で曇りのない花姿に由来するといわれ、
「愛らしさ」は、子どもの握りこぶしのようなつぼみの形にちなみます。
参照サイト・書籍
Wikipedia コブシ
庭木図鑑 樹木ペディア コブシ
花言葉-由来 コブシ
関連投稿
-
赤い実がなる植物45種~ブログ記事から~
赤い実は、よく目立ってきれいなので、人にも鳥や動物にも好まれるようです。ここでは、赤い実をつける植物37種を一覧にまとめました。皆さまが、赤い実を調べるにあたってお役にたてていただければ幸いです。 赤 ...