5月に元気に咲いていたヤマボウシ(山法師)が、8月の日照りで葉や実を落して枯れたようになっていました。心配していましたが、11月になって花がさきました。返り咲きの現象のようです。返り咲きまでの経過や、なぜこの現象が起こるのかを書きました。
11月に返り咲きしたヤマボウシの花
返り咲きしたヤマボウシ
先日11月なのですが、道沿いに植えられているヤマボウシに白いものがついているような気がしたので、昨日、近寄ってみました。やっぱり花でした。
5月に花が咲き、8月に枯れたようになっていたのですが、見事に返り咲きしました。
葉は少なく、5月のころの勢いはありませんが、結構な数の花がさいています。(*^o^)
花のつき方は、5月にくらべて少し数は少ないようですが、今の時期によく咲いたな、と思います。
花が、本来咲く時期と違うころに咲くことを、「狂い咲き」とか、「返り咲き」と呼ぶそうですが、
ここでは、「返り咲き」と呼ぶことにします。
横から見ると、咲いた花があるのと、花が開かない状態の花芽もついているようです。
来年に咲くための花芽も、残しているようです。
インターネットで調べると、ヤマボウシが返り咲き(狂い咲き)することはよくあるようです。
また、年に2度咲く品種もあるようです。なので、それほど珍しいことではないようです。
ただ、このヤマボウシは、9月ごろに、枯れたような状態になって、つけていた葉や実を落としていました。
どんな感じだったかというと・・・
8月のヤマボウシとその後
8月始めのころは、このように元気で、実をたくさんつけていました。
ヤマボウシの実は食べることが出来ると聞いていたので、熟したら、試食させてもらおうかと思っていました。ところが、ところが、8月に日照りが続いたあと、葉が枯れたようになってしました。
私も、畑が水不足になり、水を運んで野菜にやっていた時期がありましたが、あのころだったんでしょう。
9月に見ると、実が黒くなって落ちてしまっているんです。(・_・、)
道路に、このようにおびただしい数の実が、無残にも真っ黒になって、ころがっていました。
食べられなくて残念というより、樹は大丈夫か? と心配していました。
こちらは、今も残っている枯れた葉と実です。
このように、一時は、大変な状態でしたが、盛り返して花をつけるまでになったんですね。
枯れたように見えたのは、樹を守るために、負荷を減らしたということなんでしょうか。
樹は枯れたと思っても、根がしっかりいていると再び生き返ることはありますが、そんな感じでしょうか。
返り咲き(狂い咲き)について、ググるといろいろでてきました。
日本植物生理学会のみんなの広場に詳しくでています。
要約すると、つぎのようになるかとおもいます。
花芽が出来たあとに、葉が何らかの原因で落ちてしまうと、それまで葉が出していた、冬に備えて花芽を守るための、花芽の成長を抑制するアブシシン酸(ABA)という植物性ホルモンが停止します。
寒い時期にABAが止まっても花は咲きませんが、暖かい時期にとまると抑制が効かなくなり、花が咲く、ことがあるそうです。
さらに、寒くなると、ABAが減少してジベレリンという成長ホルモンが増加し、春に温度が高まると開花する、
ということのようです。
このような、植物の仕組みも興味深いですね。 o( ^_^ )o
ヤマボウシの基本情報・花言葉
ヤマボウシは、中国、朝鮮半島、日本の本州から九州に分布する、ミズキ科ミズキ属ヤマボウシ亜科の落葉高木です。
ヤマボウシの名前は、花の姿が、頭巾をつけた法師に見えることに由来すると言われます。
食用することがあるため、別名「ヤマグワ」と呼ばれることもあるようです。
学名は、Cornus kousa
英名は、Kousa Dogwood、Japanese Flowering Dogwood
花期は5~7月、中心部に20~30個の小さな花を咲かせます。
秋には、1.5cmほどの実が赤く熟し、食べられます。
樹高は5~10m、幹の太さは50cmになると言われます。
近縁種にアメリカ原産のハナミズキがあります。
ヤマボウシの花言葉は、「友情」で、6月15日の誕生花です。
おわりに
この夏の日照りで、一時は、枯れたようになっていたヤマボウシに、寒くなってきた今、花がさいています。
返り咲きと呼ばれる現象だと思いますが、植物の力強さを感じます。人も、こうでありたいものです。
参照サイト
Wikipedia ヤマボウシ
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