ママコノシリヌグイは、ツル性の茎や葉などにトゲをつけ、他の植物などに寄りかかって成長します。このトゲを利用して、継母が、継子の尻拭いをしていじめそうだとして名前がつけられとた言われます。よくにたアキノウナギツカミとの違いについても書きました。
ママコノシリヌグイ(継子の尻拭い)、アキノウナギツカミとの違い
ママコノシリヌグイ
名前の由来など
ママコノシリヌグイは、タデ科イヌタデ属の1年草で、中国、朝鮮半島、日本に分布しています。別名は、トゲソバ(棘蕎麦)。
なぜこの名前になったんでしょうか?
この野草の茎や葉には、トゲがついていて(上の写真でもわかるかと思います)、このトゲを他の樹や物にひっかけて体をささえているようです。(^-^ )
この棘(トゲ)の様子から、このトゲがついた茎や葉を使って、憎い継子の尻拭いをする意地悪をイメージして、名前がつけられたようです。
わざわざこのような想像をして、名前をつけるとは、ちょっとひどいですね。wikipediaによると、韓国では「嫁の尻拭き草」と呼ばれるそうです。よくにた発想のようですが、どういうことなのでしょう。
嫁さんを、憎く思っているということになりそうですが・・・ 穏やかじゃないですね。 (◎_◎;)
ひどい名前ですが、まあ、あれこれ考えても、いまとなっては、そう呼ぶことになるんでしょうね。
 ̄\(-_-)/ ̄
なお、別名のトゲソバ(棘蕎麦)は、花や葉が蕎麦ににていて、棘があることに由来します。
花、葉やトゲについて
繰り返しになりますが、ママコノシリヌグイの茎や葉の裏には、下向きのトゲがあり、この棘(トゲ)を利用して、物にすがりついて伸びるようです。
上の写真では、コンクリートの壁にコケが生えており、このコケに棘をひっかけて上に伸びているように見えます。
蔦(ツタ)は吸盤を使って木や石を登り、朝顔は木や草などに巻き付いて上に登りますが、ママコノシリヌグイは棘を他のものにひっかけて育つんですね。ツタによっていろんな戦略があるのも興味深いですね。
棘で登るためには、かなりのノウハウがいるようにも思うのですが、どうなんでしょう。
写真のように、上に登らずに、横方向に這うようにのびているものもあります。
這って伸びて行き、つかまるのに都合がいいものがあれば、棘をひっかけて上方向にのびるということのようですね。
写真には葉も写っていますが、三角形状の特徴のある形で葉柄があり、托葉を介して茎についています。
こちらは、ママコノシリヌグイの花が咲いたところです。
小さな可愛いコンペントウを思わせる花なので、棘を持った花には見えませんね。
アキノウナギツカミ
ママコノシリヌグイに良くにた野草に、アキノウナギツカミ(秋の鰻掴み)があります。
こちらも怪しげな名前ですが・・・
それとも、昔の人は、発想が豊かだったというべきなんでしょうか?
アキノウナギツカミにも同じ様に、茎に棘がありますが、ママコノシリヌグイより棘は小さいようです。
鰻をつかむのに都合がいいような棘(トゲ)がついているとしてこの名前が付けられました。
でも、とてもウナギを捕まえる役には立ちそうな感じがしません。
なんだか、いい加減な気もします。
ママコノシリヌグイに良く似ていますが、違いは、葉のつき方にあります。
写真のように葉が茎の周りに大きくまわり込んでいます。
先ほど見たママコノシリヌグイの葉は、三角形状で葉柄があり、托葉を介して茎についているので、明らかに違います。
したがって、両者を識別するためには、葉のつき方を見るのが確かなようです。
ママコノシリヌグイとアキノウナギツカミの違い
以上にべてきたママコノシリヌグイ(継子の尻ぬぐい)とアキノウナギツカミ(秋の鰻掴み)の違いをまとめると、つぎのようになります。
ママコノシリヌグイ | アキノウナギツカミ | |
葉の形と
つき方 |
||
葉の形 | 三角形状 | 披針形 |
葉の付き方 | 葉柄を介してつく | 茎を包み込む |
トゲの付き方 | 葉や茎につき、鋭い | 茎につくが短い |
ママコノシリヌグイの基本情報・花言葉
ママコノシリヌグイ(継子の尻ぬぐい)は、中国、朝鮮半島、日本全土に分布するタデ科イヌタデ属の1年草です。
別名は、トゲソバ(棘蕎麦)。
名前は、継母がトゲのある茎や葉で継子の尻をぬぐっていじめることを想像してつけられたといわれます。
また、トゲソバは、トゲを持ち、花や葉が蕎麦ににていることに由来します。
学名は、Persicaria senticosa
英名は、Manyspiny knotweed
花期は5~10月で、枝先に10個ほどの花をつけます。花被’(カヒ)は、根元が白く、先端がピンクになります。
実は、ふくれた3稜形で、黒く直径3mmほどの大きさです。
葉は互生し、葉柄をもった三角形状で長さは3~6cmで、先端が尖ります。
また、托葉が茎を囲みます。
蔓は赤みを帯び、1~2mほどに伸びますが、蔓、葉柄、葉の裏などに下向きのトゲがあり、
このトゲでほかのものにひっかかって支えながら伸びます。
ママコノシリヌグイの花言葉は、「見かけによらぬ」「変わらぬ愛情」。
アキノウナギツカミの花言葉は、「思わぬ利益「好奇心旺盛な」。