クロウエア(Crowea)は、オーストラリア原産のミカン科クロウエア属の常緑低木で、夏〜秋にピンクの花を咲かせます。花は5弁の星形で、蕾は丸く可愛らしい。葉は細長く光沢があり上向きにつきます。樹高は30〜100cmほどで、コンパクトにまとまり、鉢植えや庭植えで楽しめます。
春から秋にピンクの花が咲くクロウエア(サザンクロス)
クロウエアの花

樹高30cmほどの、「サザンクロス」の商品名で売られていた、クロウエアです。
真っすぐによく伸びた枝に、たくさんの細長い葉がでており、その腋から5弁のピンクの花が咲いています。枝の上部には、小さな蕾がついており、下から上に咲き上がっています。
クロウエアは、オーストラリア原産のミカン科の常緑低木で、花期が5~11月と長い特徴があります。
大きくなる樹を庭木に植えると、手入れが大変なのですが、クロウエアはその心配がなく、綺麗な花や葉を楽しむことができそうです。
ただ、寒さには強くないため、鉢植えにして室内で育てるのが無難かもしれません。
名前のクロウエアは、イギリスの植物研究者ジェームズ・クロウへの献名です。
商品名のサザンクロスは、花が星のような形であることから、原産地の南半球の代表的な南十字座(サザンクロス)に由来するといわれます。ただ、英語圏では、セリ科の植物を意味することから、日本独自の流通名のようです。

花の大きさは直径2~3cm程度(C. exalata は約2cm、C. saligna は3~4cm前後)で、5枚の花弁が、星形に開いています。
こちらの花は、少し小さめなので、C. exalata なのかと思います。
こちらの花の色は、ピンクですが、白い花もあるようです。
中央に1本の雌しべがあり、柱頭は小さな球状で、基部は5室(5心皮)に分かれています。雄しべは10本で、平らで幅の広い花糸が内側に湾曲して雌しべを取り囲むようにピラミッド状に直立しています。
うまく手入れをすると、5~11月ごろまで咲き続けると言われます。道路沿いに植えられている、アベリアと同様、楽しませてくれそうです。
花言葉は、「願いを叶えて」「まだ見ぬ君へ」「光輝」「遠い思い出」「いつも自然体」など。
花が星を思わせ、南十字星を連想して、いろんな花言葉がつけられているようです。
1月13日、11月20日、12月7日などの誕生花です。
クロウエアの葉、幹

葉は細長くきれいで、上向きにつき、互生しています。
枝分かれした枝に、イヌマキやラカンマキを思わせるような形の葉がたくさんついており、花がなくなった後でも、楽しめそうです。
葉の大きさは、長さ5~8cm 幅1~2cmで、狭長楕円形から披針形で、光沢があり、綺麗な緑です。

根元を見ると、地面から何本かの幹が伸びており、それぞれの幹から、枝がでています。
枝が若いうちに、摘心によって脇芽を増やすことにより、ボリュームのある樹形にすることができます。
樹高は、30~70cmほどなので、手軽に育てることができそうです。
可愛い樹に、綺麗な花をたくさん永く咲かせてくれるクロウエア、大切に育ててみたいと思います。
クロウエアの基本情報・花言葉
原産地、分類、特徴
オーストラリア原産、主に栽培される C. exalata と C. saligna は東部~南東部に分布するムクロジ目ミカン科クロウエア属(Crowea)の常緑小低木です。
原産地には3~4種ほどの原種が自生しており、主にクロウエア・サリグナ(Crowea saligna)やクロウエア・エクサラータ(Crowea exalata)、ならびにそれらの交配種・園芸品種が広く栽培されています。
酸性の土壌を好み、半耐寒性になります。自生地では森林の林床や砂岩質の岩場などに自生し、涼しく風通しの良い環境に適応しています。
星形に開く可憐で端正な花姿と、手入れ次第で年間を通じて花を咲かせ続ける四季咲き性が強く、開花期の長さが特徴です。
低木でありながら草花のような感覚で扱え、鉢植えや寄せ植えのアクセントとして高い人気を集めています。
また、葉にミカン科特有の油点(精油腺)を持ち、葉を指で揉むと柑橘類やハーブのような爽やかな芳香を放ちます。
名前について
クロウエアという名称は、本種の属名である学名「Crowea」をそのまま表記したものです。
これは、18世紀イギリスの外科医であり、熱心な植物学者・園芸家でもあったジェームズ・クロウ(James Crowe)に献名されたことに由来しています。
日本における代表的な流通名は「サザンクロス」です。
花が星形に整然と5弁に開く姿が夜空に輝く星を連想させ、原産地が南半球のオーストラリアであることから、南半球の夜空を象徴する星座「南十字座(サザンクロス)」にちなんで名づけられました。
ただし、英語圏において「Southern Cross」と呼称される植物は、セリ科の全く異なる植物(Xanthosia rotundifolia)を指すため、クロウエアをサザンクロスと呼ぶのは日本独自の園芸流通名です。
このほか、かつて同科のエリオステモン属に含められていた名残から、「エリオステモン」や、「ワックスフラワー」の名で扱われることもあります。
学名は、 Crowea
日本で主に親しまれている代表的な原種には、Crowea exalata F.Muell. や Crowea saligna Andrews があります。
属名 Crowea の語源は、前述の通りイギリスの植物研究者ジェームズ・クロウへの献名です。
種小名の exalata はラテン語で「無翼の(翼がない)」を意味します。
一方、saligna は「ヤナギ(柳)のような、ヤナギに似た」を意味し、細長く伸びる葉の形がヤナギの葉を連想させることにちなみます。
英名は、Crowea、種に応じて Small crowea、Willow-leaved crowea など
Small crowea は比較的小型で繊細な葉と花をつける C. exalata の特徴から、
Willow-leaved crowea はヤナギのような披針形の葉を持つ C. saligna の草姿に由来します。
花
開花期は主に5月~11月頃ですが、適切な温度管理や切り戻しを行うことで、ほぼ一年中花を咲かせ続ける四季咲き性を示します。
花の大きさは直径1~3cm程度(C. exalata は約2cm、C. saligna は3~4cm前後)です。
花の色は鮮やかなピンクや濃桃色、薄桃色が主流ですが、澄んだ純白の花を咲かせる白花品種もあります。
花弁は5枚で、厚みのある肉厚な質感をしており、星形に平開します。
雌しべは中央に1本あり、柱頭は小さな球状で、基部は5室に分かれています。
雄しべは10本あり、平らで幅の広い花糸が内側に湾曲して雌しべを取り囲むようにピラミッド状に直立します。
雄しべの先端につく葯の外側には細かい毛が密生した特徴的な付属体があり、開花時には雌しべを包み込むように重なり合っています。
花は、葉腋から伸びた短い花柄の先に単生(1個ずつ)し、下から上へと順に咲き上がります。
実
受粉すると、基部の心皮が発達して1~5個に分果します。実全体の大きさは長さ約5~7mm程度で、先端が丸みを帯び、直立します。
色は最初は緑色ですが、成熟するにつれて乾燥して淡褐色から褐色へと変化します。そして、実が完全に熟すと外皮が縦に裂開し、中から種子が弾き出されます。
タネ(種子)は長さ約2~3mm程度の腎臓形(豆形)をしており、表面は平滑で光沢のある暗褐色から黒褐色をしています。
1つの果室あたり通常1~2個の種を含みます。
葉、枝、幹
C. saligna は長さ5~8cm 幅1~2cmほどのやや大ぶりな狭長楕円形から披針形になります。
葉には鋸歯がなく全縁であるものが基本ですが、一部の原種・変種では微細な小鋸歯が見られることもあります。
また、葉はやや肉厚で表面に光沢があり、無毛で、全面に油点が散在しています。
樹高は30~70cm、大きく育つと100cm前後に達する常緑の低木です。
そして、幹や主枝は根元から細かくよく枝分かれ(分枝)して自然にこんもりとした樹形をつくります。
若い枝の断面は丸みのある稜角を持つか円筒状で、しなやかでありながら木質化してしっかりとした低木へと成長します。
栽培上の注意点
風通しが良く、日当たりの良い環境を好みます。ただし、高温多湿と強烈な直射日光にはやや弱いため、梅雨明けから秋の彼岸頃までの真夏は風通しの良い明るい半日陰に移動させて管理します。
用土は水はけと水もちが良い酸性土壌を好むため、鹿沼土小粒と酸度未調整ピートモスを同量で混ぜた用土などが適しています。アルカリ性土壌を嫌うため、石灰類の施用は絶対に避けてください。
鉢植えの水やりは、用土の表面が白っぽく乾いてきたら鉢底から水が流れ出るまでたっぷりと与えます。
過湿を嫌う一方で極端な水切れにも弱く、一度完全に乾かしてしまうと下葉が落ちて枯れ込みやすいため、特に乾燥しやすい夏場は水切れさせないよう注意が必要です。
地植えの場合は水はけの良い盛り土や高畝に植え、自然の降雨に任せますが、雨が何週間も降らない極端な乾燥期には水を与えます。
肥料は、春の生育期(4~7月)と秋の開花期(9~10月)に、緩効性化成肥料を定期的に施すか、規定倍率に薄めた液体肥料を2週間に1回程度施します。
真夏の高温期は生育が鈍るため施肥を中断します。
冬の対応としては、耐寒性がやや弱く霜や凍結に当たると株が傷むため、気温が下がる晩秋以降は霜の降りないベランダの軒下や、日当たりの良い室内に取り込んで5℃以上を保って冬越しさせます。
春のピーク後に半分程度まで切り戻しを行うと、花つきがよくなります。
クロウエアは、5~6月ごろ挿し木をすることによって増やすことができます。
花言葉、誕生花
花言葉は、「願いを叶えて」「まだ見ぬ君へ」「光輝」「遠い思い出」「いつも自然体」など
「願いを叶えて」は、夜空の流れ星や南十字星を連想させる美しい星形の花姿から、星に願いをかけるロマンチックなイメージにちなんで名づけられました。
「光輝」も、星のように煌びやかに咲き誇る鮮やかな花色に由来します。
また、「まだ見ぬ君へ」という花言葉は、日本の多くの地域から見ることのできない南半球の星座「南十字座」や、遠い異国の地に思いを馳せる詩情から生まれたとされています。
1月13日、11月20日、12月7日などの誕生花です。
参照サイト
Wikipedia クロウエア
GKZ 植物事典 サザンクロス
みんなの趣味の園芸 クロウエアの基本情報 クロウエアの育て方
Green Snap クロウエアの育て方
Chills Laboratory サザンクロスの花言葉、誕生花
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