唇形で薄紫に咲くツタバウンラン、マツバウンランとの違い

ツルバウンラン

ツタバウンラン(蔦葉海蘭)は、地中海沿岸地方原産のオオバコ科のツル性多年草で、4~6月ごろに、5~8mmほどの唇形花を咲かせます。大正初年に渡来し、いまは日本全土に分布しています。よくにた花を咲かせる、マツバウンランとの違いについてもまとめました。

唇形で薄紫に咲くツタバウンラン、マツバウンランとの違い

ツタバウンランの花

ツルバウンランの花

ツタバウンランの花

空き地の壁沿いに伸びたツタバウンラン(蔦葉海蘭)を見かけました。

花は5~8mmほどの小さな唇形花で、

小さな蝶のような可愛い形をしています。

全体に薄い紫いろをしており、

少し反りかえり、紫の筋が入った二枚の上唇と、

黄色い2つのふくらみがあり、その先が円形になって3つに分かれてた下唇で構成されています。

雄しべや雌しべは、上唇と下唇に挟まれて見えませんが、

昆虫が下唇にとまると、花が開き、蜜をすうことができるようです。

地中海沿岸の原産で、

日本へは大正元年(1912年)に鑑賞用にもってこられましたが、

いまは、北海道以南の日本各地に分布しています。

名前は、ツタのような葉で、日本に自生するウンラン(海蘭)のような花をつけることに由来します。

別名は、ツタカラクサ(蔦唐草)、ウンランカズラ、シンバラリアなど。

たくさんのツルバウンランの花

たくさんのツタバウンランの花

元気よく横方向に伸びたツルのあちこちに、

小さな花がたくさんさいていて、独特の雰囲気があります。

グランドカバーやハンギングバスケットなどに用いられることもあるようです。

花言葉は、「遠い夢」

ツタバウンランが、細い茎を長く伸ばしている様子が、

遠い夢を追いかけているように見えることから付けられたといわれます。

ツタバウンランの茎、葉

ツルバウンランの蔓

ツタバウンランの蔓

ツタバウンランの蔓は、

このように茶色っぽいいろで、長くよこ方向に伸びていますが、

壁面などがあると20~60cmほどの高さに立ち上がります

ツタバウンランの葉

ツタバウンランの葉

葉は円形状ですが、外周が5~7に割れています。

このような形が楽器のシンバルににていることから、

シンバラリアとも呼ばれます。

ツタバウンランとマツバウンランの違い

ツタバウンラン(蔦葉海蘭)によくにた花にマツバウンラン(松葉海蘭)があります。

マツバウンランは、北アメリカが原産で、よくにた唇形花をつけますが、

葉がマツの葉のように細長く、ツル性でない点がツタバウンランと違っています。

マツバウンランの花

マツバウンランの花

マツバウンランの葉

マツバウンランの葉

マツバウンランの詳しいことは、こちらもご覧ください。

マツバウンラン
マツバウンランは、4~6月ごろに紫の花が咲き、黒い種をつけます

マツバウンラン(松葉海蘭)は、4~6月ごろに紫の花が咲き、花後にすぐに実をつけて種を落として発芽するとともに、地下茎でも増える繁殖力の高い雑草です。北アメリカ原産の帰化植物で、北関東、北陸地方以西に分 ...

 

長く伸びたツル状の茎のあちこちに、小さな蝶なような花を咲かせるツタバウンラン、管理が大変そうですが健気で可愛い花だと思います。

ツタバウンランの基本情報・花言葉

ツタバウンラン(蔦葉海蘭)は、地中海沿岸が原産のオオバコ科ツタバウンラン属のツル性多年草又は一年草です。

大正初年(1912年)に渡来し、いまは北海道から本州、四国、九州に分布しています。

名前は、葉がツタに似ており、花が日本に自生するウンラン(海蘭)ににていることに由来します。

別名は、ツタカラクサ(蔦唐草)、ウンランカズラ、シンバラリア。

タカラクサ(蔦唐草)は、ツタににており、茎や葉が唐草模様のようだとしてつけられたようです。

ウンランカズラは、花がウンランにていて、ツル性植物であることに由来します。

シンバラリアは、学名に由来します。

学名は、Cymbalaria muralis

葉の形がシンバルににていることから、ギリシャ語の「kymbalon(シンバル)」が語源とする説や、

ギリシャ語の「cybe(舟)」とラテン語の「alaris(腋生の)」の合成語とする説があります。

muralisは、ラテン語で「壁の」を意味で、壁に生えることを表しているようです。

英名は、Ivy-leaved Toadflax

Ivy-leavedは「ツタの葉」を意味し、Toadflaxは「ヒキガエル」を表します。

花期は4~6月であり、花弁の長さが5~8mmほどの唇形花で、

花のいろは全体に薄紫いろです。

上唇は浅く裂け、少し反っており、縦方向に紫いろの2本の筋がはいっています。

下唇には黄色い2つのふくらみがあり、その先が円形になって3つに分かれています。

雄しべや雌しべは、上唇と下唇に挟まれて見えませんが、

昆虫が下唇にとまると、花が開きます。

実は蒴果で、直径5~6mmの球形で熟すと裂けます.

種子は直径1mmほどで,黒色から褐色。

葉は茎の互生し、長い葉柄があって円形で掌状に浅く5~7裂します。

茎は細く、ランナーを出し四方に伸びますが、

草丈20~60cmほどの草丈になります。

当初は園芸植物とされていましたが、現在は全国の道端などで見られます。

花言葉は、「遠い夢」

ツタバウンランが、細い茎を長く伸ばしている様子が、

遠い夢を追いかけているように見えることから付けられたといわれます。

参照サイト

Wikipedia ツタバウンラン

侵入生物データベース ツタバウンラン

趣味の花図鑑 ツタバウンラン(蔦場海蘭)

松江の花図鑑 ツタバウンラン(蔦葉海蘭)

岡山理科大学 生物地球学部 生物地球学科 ウンラン

LOVEGREEN シンバラリア(ツタバウンラン)の花言葉

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