3月になり、それまで葉を落としていた公園のシダレヤナギ(枝垂柳)の枝に瑞々しい新緑がでてきました。葉がでるのと同時に、円柱状の黄色い花もたくさん咲き出し、樹全体が一気ににぎやかになりました。風にそよぐしなやかな枝は、独特の風情があります。
<目次>
シダレヤナギは、3月にきれいな 新緑をだし、黄色い花が咲きます
シダレヤナギの新緑


シダレヤナギの新緑
シダレヤナギに垂れ下がる、たくさんの枝一本づつに新緑がでています。
ヤナギと言えば普通はシダレヤナギを指すことが多く、公園や街路樹などでもよく見かけますが、近くでみたことがなかったので、この冬から春への変化を見るのは新鮮でした。
一つひとつの若い葉は、まだ小さく、薄緑で、間隔を置いてついているためか、葉としては、まだ幼い感じですが、樹全体は、緑で覆われつつあるようできれいです。
風が吹くたびに、枝についたが綺麗な緑が、左右に大きくなびく姿は魅力的だと思います。(=^^=)


緑に変化した樹
葉がなかった頃のシダレヤナギは、


2月初めのシダレヤナギ


2月初めの枝先
枝に下方向の力が加わると同時に、葉に当たる風があるからでしょうか、しなやかになり、柔らかさが加わったような感じがします。
葉が成長して大きくなり、色も濃くなってくると、印象は、さらに違ってくるはずですが、それもまた楽しみです。
次の写真は、4月に撮ったものです。いよいよ緑が濃くなってきました。


緑が濃くなったシダレヤナギの葉(4月)
葉には5~10mmの葉柄があって互生し、長さ8〜13cm、幅が1〜2cmの細長い形です。
縁には浅い細かな鋸歯がついています。
ヤナギと言えば、昔聞いたことがある銀座の柳や、夏の幽霊が出る場面に出てくるヤナギを思い出しますが、昔から人々の近くに植えられ、親しみ深い樹だと思います。
ネコヤナギの黄色い花


葉と一緒に咲いた花
シダレヤナギは雌雄異株ですが、日本ではほとんどが雄の樹で、挿し木で増やすのが普通のようです。
花は、写真のように新芽がでるのと同じ3~4月に開花します。


シダレヤナギの黄色い花
花序は2~2.5cmの円柱状で、短い柄がついています。
ネコヤナギのように密な毛ではなく、まばらで大き目ですが、よく似にた形の花です。


落下したシダレヤナギの花
見た目は毛虫のようにも見えますが、(>N<)
樹の下に、たくさん落ちていました。
樹皮


シダレヤナギの樹皮
シダレヤナギの樹皮は、写真のように暗灰色で、縦方向に筋が見られます。樹高は17m、直径10~70cmくらいになると言われます。
シダレヤナギの基本情報・花言葉
シダレヤナギは、中国原産で日本には奈良時代に伝来したとされ、ヤナギ科ヤナギ属の落葉広葉の高木で、雌雄異株です。
別名は、イトヤナギ(糸柳)、シダリヤナギ(垂り柳)、オオシダレヤナギヤナギ(大枝垂柳)、オオシダレ(大枝垂)など。
学名は、Salix babylonica。
英名は、Weeping Willow。
花期は3~4月で、葉が出るのと同じ時期に咲きます。雄花序は長さ2~2.5cmの円柱形で、短い柄がついています。雌花序は雌花序より小さめになります。
葉は互生し、長さ8〜13cm 幅1〜2cmの線形で、縁に浅い細かな鋸歯があります。
樹高は8~17mで、直径10~7cmになり、枝は垂れさがります。樹皮は灰褐色で縦に割れが見られます。
シダレヤナギの花言葉は、「悲哀」で、3月12日の誕生花です。
夕暮れのシダレヤナギが寂しげに見えることがあるとして、「悲哀」となったようです。
なお、ヤナギ一般の花言葉は、「従順」、「自由」。
おわりに
公園や街路樹などで、ときどき見かけるシダレヤナギです。
夏の暑い時期に、風に揺れる様子は涼しげで風情がありますが、新緑の薄緑の様子も魅力を感じます。
また、枝垂れる樹には梅、桜などもあり、それぞれに趣がありますが、シダレヤナギは最もしなやかに見えます。
今まではなんとなく見るだけで、じっくり見ることがなかったので、興味深く撮りました。
奈良時代に中国から渡来して、長く人々の近くで親しまれてきた、味わいのある樹だと思います。 (*^W^*)
参照サイト
松江の花図鑑 シダレヤナギ
花言葉-由来 シダレヤナギ