ヒメジソ(姫紫蘇)は、日本全土に自生するシソ科イヌコウジュ属の一年草です。名前は、姿がシソ(紫蘇)ににていることに由来しますが、シソとは別の種類になります。花期は9~10月で、枝の先に3~7cmの花穂をだし、淡い紅紫や白の唇形花を2個づつつけます。
ヒメジソ(姫紫蘇)に咲く紅紫の花
ヒメジソの花

ヒメジソの花
☆☆ 本記事をスライド「ヒメジソ(姫紫蘇)に咲く紅紫の花」にまとめました。ご一読ください。 ☆☆
林道を走っていて小さな花が咲いているのに気が付きました。
草丈が60cmほどの枝分かれして伸びた茎の先に、
写真のような花序に数個の紅紫の唇形花をつけています。
シソににた感じの植物ですが、葉が違うし、花の付き方も違います。
調べて見ると、ヒメジソ(姫紫蘇)と呼ばれる、シソ科イヌコウジュ属の一年草で、
日本全土に自生するようです。
名前は、姿がシソに似ていてに小さいことに由来すると言われますが、
シソ属のシソ(紫蘇)とは別の種類になります。
花言葉はつけられておらず、活用についての記述も見当たらないので、
一般的な植物ではないようです。(⌒ ⌒;)
よくにた植物に、イヌコウジュがありますが、
この植物は、葉の縁の鋸歯の数が6対ほどと少ないので、ヒメジソのようです。

近づいて見たヒメジソの花
花は、写真のようにシソ科特有の唇形花です。
セイヨウジュウニヒトエやキランソウなどと同じ唇形花ですが、
形や色はかなり違っているようです。
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セイヨウジュウニヒトエ、ジュウニヒトエやキランソウとの違い
セイヨウジュウニヒトエは、4~6月ごろに、青紫色〜白色の唇形花を穂状につけます。ヨーロッパ原産のシソ科の多年草で、観賞用に移入されましたが、いまは、野生化が進んでいます。ここでは、日本原産のジュウニヒ ...
花びらの大きさは4mmぐらいで、上唇は3裂し、下唇は先端が垂れ下がっており、
全体に薄い紫いろになっています。
上唇のしたに茶色く見えるのは、2本の雄しべの葯のようです。
下唇の根元には短い毛がたくさん生えています。
下唇にも2本の葯がつかない仮雄しべがついているとのことですが、よくわかりません。

2個づつで咲くヒメジソ
ヒメジソは、2個の花がペアになって咲きます。
咲いた花の上にはツボミがついていますが、
その下には花びらが落ち、苞が残っています。
この中に実ができ、種をつけるようです。
このようなところはシソによくにているようです。

ヒメジソを食べるケムシ
山の中でひっそりと咲くヒメジソですが、ケムシが葉を食べていました。
ボケた写真で恐縮ですが、好んで食べる生き物もいるようですね。

たくさんで生えるヒメジソ
ここのヒメジソは、一株で生えているものもありましたが、
写真のようにたくさんに集まって生えているのが見られました。
花の下に、葉が対生でついているのも特徴的だと思います。
ヒメジソの茎や葉

ヒメジソの茎
草丈は60cmぐらいですが、
茎の途中でついになって枝がでて葉を出し、その先端に花序をつけるようです。

ヒメジソの葉
写真ではよくわからないのですが、茎は断面が四角形で、表面に短い毛が見られます。
葉は、茎に対になってつく対生で、
長さ2~4cm 幅1~2.5cmほどの大きさの卵形~広卵形です。
葉の縁には、4~5対の鋸歯がついています。
よくにたイヌコウジュには、6~13対の鋸歯がつくとのことなので、
こちらは、ヒメジソだろうと思われます。
葉の鋸歯の数だけで見分けるのも微妙だと思いますが、他の違いはないようです。
今回は、話題性が少なく、初めて見たヒメジソについて書きました。
ヒメジソの基本情報
原産地、分類、特徴
ヒメジソは、日本全土に自生する在来種の野生植物であり、朝鮮半島、中国、台湾、ロシア、インド、ネパール、などアジア各地に広く分布しています。
日本国内では里山から山地にかけての道端、林の縁、水田のあぜ、湿地、湿った草地などの環境に自生する、被子植物門・双子葉植物綱シソ目シソ科イヌコウジュ属に分類される一年草です。
秋にあたる9月から10月にかけて、茎の先や葉の付け根から長さ3cmから7cmほどの花穂を伸ばし、淡い紅紫色から白色の小さな唇形の花を咲かせます。
近縁種のイヌコウジュと酷似していますが、ヒメジソは葉の縁の鋸歯が片側4対から6対程度と少なくて粗い点、花軸や茎の毛が比較的少ない点、ガクの上側の裂片の先端が鋭く尖らない点などで区別されます。
名前について
和名であるヒメジソは、漢字で姫紫蘇と表されます。
名前の由来は、草姿や花が小型であるため「姫」とつき、葉の形や草姿がシソのようで、シソ科特有の芳香を持つことに由来しています。
中国語名は、小魚仙草。別名としては、イヌジソ。
学名は、 Mosla dianthera
属名の Mosla はイヌコウジュ属を表し、種小名の dianthera はギリシャ語の di (2つ)と、anthera (葯)に由来します。
これは、花の中にある4本の雄しべのうち、上側の2本だけが完全な葯を持ち、下側の2本が葯を持たない仮雄しべとなっていることに由来します。
英語は、 miniature beefsteak
beefsteak plant は赤紫色の葉を生肉に見立てたシソを指す言葉であり、ヒメジソはそのシソに似た小型の植物であることから、小型のシソという意味で命名されています。
花
花期は、9~10月で、花全体の大きさは長さ約4~5mm、直径約3mm、花の色は淡紅紫色から白色で、個体や時期によって変化が見られます。
花びらの構造は唇形花であり、筒部分は短く、上唇は浅く3つに裂け、下唇は先端が少し凹んだ形をしています。
雌しべの数は1個で、子房は4つに分かれています。雄しべの数は4個あり、上唇側の2個のみが完全な葯を持ち、下唇側の2個は葯を持たない仮雄しべとなっています。
その他、枝先や葉の付け根から長さ3~7cm、時には15cmに及ぶ総状花序を出し、花が2個ずつ対になった仮輪を多数形成してまばらに花をつけます。
ガクは長さ2~3mmで上下2唇に分かれており、上唇3裂、下唇2裂します。ガクの上側の先端は針状に尖らず、丸みを帯びるのが特徴。
実
果実の大きさは、長さ約1.4~1.5mmほどの小粒な類球形です。色は熟すと茶褐色から黒褐色に変化します。
タネの数については、1つの花から4個の分果になります。分果の表面には浅く大きな網目状の模様が存在します。
花が終わるとガクが約5~7mmほどに成長して筒状に包み込み、その奥に4個の分果がつくられます。熟した果実はガクからこぼれ落ちるように散布されます。
葉、茎
葉は、茎に対生し、長さが1.2~4cm 幅が0.5~2.5cmほどで、長さ3~18mmほどの葉柄があります。
形は卵形から広卵形、または狭い披針形をしており、やや薄く柔らかです。
鋸歯は粗く、4対から6対ほどつきます。表面に目立つ毛はなく、裏面には腺点が密生し、葉脈の上にまばらに毛が生えます。
茎は直立し、左右によく枝分かれします。茎の断面は四角形をしており、角の部分や節には、下向きに曲がった短い白い毛が生えています。
草丈は通常20~60cmに達しますが、定期的に草刈りが行われる場所などでは10cmほどの小ぶりな姿のまま開花することもあります。花言葉、誕生花
花言葉や誕生花は不明。
参照サイト・書籍
三河の植物観察 ヒメジソ
野山の花たち ヒメジソ
門田裕一監修 山と渓谷社 「山渓ハンディ図鑑1 野に咲く花」










