メタセコイアは、秋に茶色く紅葉して落葉するヒノキ科の高木針葉樹です。当初は化石植物として知られていましたが、1946年に中国で現存していることが発見され、広く植えられるようになりました。日本では、公園樹、街路樹、並木などに植えられています。
落葉する針葉樹、メタセコイア
冬のメタセコイア
通りかかった工場に植えられていたメタセコイアが落葉樹していました。
メタセコイアは、ヒノキ科メタセコイア属の落葉高木針葉樹で、
日本でも300~200万年前にはたくさん生えていたと考えられ、
以前は化石としてしか知られていませんでした。
ところが、1946年に中国で現存する個体が発見され、
1949年に日本政府や天皇が挿し木や種子を譲り受け、
広く植えられるようになりました。
日本では「生きた化石」と呼ばれ、街路樹、公園樹や並木などに植えられています。
秋に褐色く紅葉し、12月初旬までついていた葉も、12月中旬にはほぼ落ちたようです。
メタセコイアは針葉樹ですが、イチョウやカラマツなどと同じく、落葉します。
12月初めにはまだ紅葉した葉がついていて綺麗だったのですが、あっという間に落ちました。
メタセコイアが葉を落すのは、以下のような理由になるとわれます。
普通の針葉樹は、冬の寒さにあうと樹液が凍結して樹が割れる「凍裂」を起こすため、
樹液に不凍液のような成分を持っていて根から吸い上げた水分を凍結させずに、
枝に運ぶことができます。
一方で、メタセコイアやカラマツは、不凍液の成分を持っていないため、
落葉樹と同じように葉を落とすことによって凍裂を防いでいるといわれます。
落葉すると、樹液の吸い上げがすくなるためでしょうか。
夏のメタセコイア
残念ながら、今年は花や実を見ることができませんでしたが、花は葉が出る前の2~3月ごろに咲きます。
葉が出る前にたくさんの雄花を咲かせます。
雄花は総状花序あるいは円錐花序で、枝から垂れ下がります。
花言葉は、「平和」「楽しい思い出」。
夏のメタセコイアは、葉が青々と茂り、涼やかです。
夏の終わりごろには、このように緑の葉が茂って、生き生きとしていました。
メタセコイアは、たくさんの枝をだし、柔らかな針状の葉をつけます。
葉は線形で枝に対生し、長さ2~3mm 幅1mmほどで、枝にたくさんつけ、複葉のように見えます。
先端は尖っていますが柔らかで、触っても痛くありません。
メタセコイアの球果
こちらはメタセコイアの球果です。
松笠ににていますが、2cmほどの果柄がついて枝に垂れさがりますが、結実しない個体もあるといわれます。
大きさは小さめで、長さ1.5cmほどの球形で、秋に褐色く熟します。
メタセコイアの幹
メタセコイアの樹高20m、直径は50cmほどになると言われ、樹形はきれいな円錐形になります。
樹皮は写真のように赤褐色で、縦に粗く剝れます。
メタセコイアの基本情報・花言葉
メタセコイアは、北半球において化石で見つかってはいましたが、絶滅したと考えられていましたが、
1946年に中国の四川省で現存しているものが発見されました。
ヒノキ科メタセコイア属の落葉高木針葉樹です。
日本では、1939年に関西地方で化石が発見され、メタセコイアと命名されました。常緑樹のセコイアににているため、「のちの、変わった」という意味を持つメタをつけて、メタセコイアの名前がつけられました。
和名は、アケボノスギ(曙杉)で英名を訳したものです。別名はイチイヒノキ。
学名は、Metasequoia glyptostroboides
英名は、dawn redwood
雌雄同株、雌雄異花で、花期は2~3月、葉が出る前にたくさんの雄花を咲かせます。
雄花は総状花序あるいは円錐花序で、枝から垂れ下がります。
球果は1.5cmほどの長めの球形で、秋にくすんだ緑いろから褐色に熟します。
また、2cmほどの果柄があり、垂れ下がりますが、結実しない個体もあると言われます。
葉は扁平な線形で長さ2~3mm 幅1mmほどで枝に対生し複葉に見えますが、柔らかく先端は尖ります。
秋に紅葉し短枝ごと落下する、落葉性の針葉樹です。
樹高20mほどで太さは直径50cmほどになり、樹形はきれいな円錐形になります。
樹皮は、赤褐色で、縦に粗く剝れます。
成長が早くて樹形が美しく、生きている化石植物として知られており、公園樹や街路樹として植えられます。
ご存じのように、滋賀県高島市のメタセコイアの並木はよく知られています。
類似種にラクウショウがありますが、ラクウショウは葉が互生でつき、球果はメタセコイアより大きくなります。
花言葉は、「平和」「楽しい思い出」。
参照サイト・書籍
Wikipedia メタセコイア
岡山理科大学 生物地球学部 生物地球学科 メタセコイア
高田小学校ブログ 針葉樹「メタセコイア」はなぜ葉を落とす?
中川重年著 保育社「針葉樹」