ケナフはアフリカ原産の一年草で、世界各地に分布しています。夏から秋に白や黄、紫の大輪花の綺麗なを咲かせます。また、繊維や製紙、環境資材として利用されるとともに、CO₂の吸収力が高く注目されています。
花がきれいで、成長が早く、繊維が強いケナフ
ケナフの花

ケナフの花(大阪公立大学附属植物で撮影)
ケナフは、アフリカ原産のアオイ科フヨウ属の一年草または多年草で、
ムクゲ、フヨウ、ハイビスカス、オクラなどの仲間で、
よくにた花が咲きます。
花期は10~11月ごろと言われますが、
こちらの花は、7月にも咲いています。
種類によって違うようです。
茎から伸びた葉の腋に、
直径10~15cmほどの5弁の花を咲かせますが、
全体が白い花びらで、中心部が濃い赤紫であり、
コントラストが印象的です。
中心部には、柱頭が5裂した雌しべが1本、
その周囲を、たくさんの雄しべ取り囲んでいます。

葉腋に咲くケナフの花
花言葉は、「解放感」「行動力」
「解放感」は、大きな花がのびのびと咲いている様子からつけられたといわれ、
「行動力」は、短期間で3メートルほどと大きくに育ち、繊維などに利用され役立つことに由来すると言われます。
花が終わったあとには、
直径約2cmの球形に近い形の蒴果(サクカ)をつけ、
乾燥すると自然に裂開して種子を放出します。
実からは油が採れ、灯火や石鹸などに利用され、
搾りカスは飼料に使われてきました。
ケナフはこのように、綺麗な花を咲かせるとともに、
実が利用されるとともに、
成長が早く二酸化炭素の吸収能力が高いことから環境浄化植物とも言われ、
全国の小中学校などで栽培されています。
ただ、二酸化炭素を吸収し、それを保持し続けることが重要なことだと思われるので、
上手く利用することが課題になるのだろうと思います。
ケナフの茎・葉

ケナフの茎
ケナフは成長が早く、播種から約4〜5か月で成熟し、
草丈は通常 3〜5mになり、茎の直径も 3〜5cmほどになります。
茎は、外皮と木質部が、別々の用途で使われてきました。
外皮は主に繊維製品として、木質部は紙の原料や木材代替資源などとして、
利用されてきたといわれ、利用価値の高い植物です。

ケナフの葉
葉は茎に互生し、掌状で、長さ10~15cmほどの比較的大きな葉で、
波型の鋸歯が見られます。
根元近くは3~7裂し、小葉は披針形で先が尖りますが、
茎の上部につく葉は、葉の切れ込みが浅くなり、
槍形の単葉になる傾向があります。
綺麗な花で人を引くつけ、成長が早くて二酸化炭素の吸収が旺盛なケナフ、有効に活用したいものだと思います。
ケナフの基本情報・花言葉
ケナフは、アフリカ原産のアオイ科フヨウ属の一年草です。
日本への渡来時期ははっきりしませんが、
2000年ごろから環境教育の目的で、全国の小中学校で栽培されるようになりました。
ケフナの語源は、ペルシャ語の「kenab(麻)」で、
古くから繊維作物として利用されてきたことに由来します。
学名は、Hibiscus cannabinus
Hibiscusは、古代ギリシャ語「ibískos(タチアオイ)」に由来し、フヨウ属全体を表します。
cannabinusは、ラテン語「cannabis(麻)」に由来し、葉が麻ににていることからつけられました。
花は、7~11月ごろに、葉腋に大きさ10~15cmほどの一重で、5弁の一日花を咲かせます。
いろは白、黄、紫などがありますが、白が代表的。
実は蒴果(サクカ)で、直径約2cmの球形に近い形で、
乾燥すると自然に裂開して種子を放出します。
果皮には 細かい刺状の突起 が密生しており、触れるとざらつきがあります。
実の中には 、腎臓形の種が数個(通常5〜7個)含まれており、
灰褐色で、油分を含み、利用されます。
茎は直立し、条件が良ければ2〜4m以上に成長します。
葉は掌状で深い切れ込みがあり、アサに似た形をしています。
インドでは古代から繊維作物として栽培され、
茎から繊維がつくられてきました。
また、ケナフは成長が早く、光合成能力が高いため、
環境浄化植物としても注目されており、
花と実の両面で実用性と美しさを兼ね備えた植物です。
花言葉は、「解放感」「行動力」。
参照サイト
Wikipedia ケナフ
GKZ 植物事典 ケナフ
花と緑の図鑑 ケナフ
華のいわや ケナフ
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