ゴシュユは、中国原産のミカン科の落葉小高木広葉樹で、雌雄異株です。日本へは、江戸時代に渡来しました。5~8月ごろに、枝先に花序になってたくさんの小さな花をさかせ、9~11月に実が赤く熟します。実、葉、根は、薬用に用いられます。
秋に赤く熟すゴシュユ(呉茱萸)の実
ゴシュユの赤い実
こちらは10月中頃に、桜井市の植物園で撮らせてもらったゴシュユ(呉茱萸)の実です。
「呉」は、古代中国の呉の国に由来し、「茱萸」は赤い実をつける樹を意味します。
日本へは、江戸時代の1720年ごろに薬用目的で、中国から、
現在の小石川植物園に導入され、全国に広がったと言われます。
ゴシュユは雌雄異株ですが、渡来したのは雌株だけだったため、
実がなっても種はつかないとのことです。
花は5~8月ごろに、枝先に薄緑の小さな花を花序になってたくさんつけ、
9~11月ごろに、写真のような写真のような赤いいろ(赤紫色と言われます)に熟します。
実の大きさは、直径5~8mmほどの扁平な楕円形状の蒴果(サクカ)です。
実の表面に、縦方向の筋が見られますが、これは、内部が5つに分かれてるためと思われます。
写真のように、この樹にはよくのびた枝の先のあちこちに、たくさんの実がついていて見事です。
花言葉は、「持続」「耐久」「強健」です。
ゴシュユの実、葉や根にはアルカロイド,トリテルペンが含まれていて、
胃もたれ、消化不良、などに効果があり、
漢方薬にされることからつけられた花言葉のように思われます。
ゴシュユの葉や幹
ゴシュユの葉は、長さ15~35cmの奇数羽状複葉で、
長さ5cm 幅3~8cmの広い楕円形状の小葉が、2~5対ついて一枚の葉になっています。
写真のように、この複葉が、枝に対生でついています。
秋空に、赤い実と緑の葉が映えてきれいです。
ゴシュユは、樹高3~5mほどになる落葉小高木ですが、
こちらは5mほどでしょうか、大きく育っています。
幹の直径は20cmほど、
写真のように、樹皮は黒褐色ですが、一面にまるい皮目がみられます。
江戸時代に薬効を利用するために持ってこられたゴシュユ、雄株がないので種子は出来ないのですが、
地下に伸びる出走茎によって増えるとのことです。
植物の逞しさをここでも感じました。
ゴシュユの基本情報・花言葉
ゴシュユ(呉茱萸)は、中国原産のミカン科ゴシュユ属の落葉小高木広葉樹で雌雄異株です。
日本へは、1720年ごろ(江戸時代)に雌株だけ渡来しました。
「茱萸」(シュユ)は見慣れない漢字ですが、グミとも読まれ、秋に赤い実をつける樹を表します。
グミ科のアキグミ(秋茱萸)、ナツグミ(夏茱萸)やミズキ科のサンシュユ(山茱萸)などにもつかわれますが、
本種はミカン科で、「呉」の国の「茱萸」の意味で名づけられたと言われます。
実は生薬に使われ、ゴシュユ(呉茱萸)と呼ばれます。
別名は、ニセゴシュ、カラハジカミ(唐山椒)。
学名は、Tetradium ruticarpum
英名は、Euodia Fruit
花期は5~8月で、枝の先に円錐花序になって、たくさんの緑白いろの花をつけます。
実は、楕円形状の蒴果(サクカ)で、内部が5つに分かれており、
9~11月ごろに赤紫いろに熟しますが、
日本では雄株がないため種子ができないと言われます。
繁殖は、地下で走出茎が伸びることによって増えるとされます。
葉は長さ15~35cmの奇数羽状複葉で、枝に対生します。
小葉は、長さ5cm 幅3~8cmの広い楕円形状で、2~5対つきます。
樹高は3~5mの小高木で、幹の直径は最大で20cmほどになり、
樹皮は黒褐色でまるい皮目がみられます。
実、葉、根には、アルカロイド,トリテルペンが含まれており、
胃もたれ、消化不良、などに効果があるとされます。
このように、薬効があるからでしょうか、
花言葉は、「持続」「耐久」「強健」。
参照サイト・書籍
庭木図鑑 樹木ペディア ゴシュユ
季節の花 300 ゴシュユ
くすきの杜 薬木図鑑 ゴシュユ
解説 太田和夫他 山と渓谷社 「山渓ハンディ図鑑4 樹に咲く花 離弁花2」
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