ピンクの花が咲くコチヂミザサ(小縮み笹)、ケチヂミザサとの違い

2022年9月15日

コチヂミザサ

コチヂミザサは、8~10月ごろに花を咲かせるイネ科の多年草で、日本全土に自生します。近縁種のケチジミザサとよくにた葉をつけ、形は笹ににおり、波打ちます。花序の軸や茎が有毛なケチヂミザサに対して、コチヂミザサは無毛です。

ピンクの花が咲くコチヂミザサ(小縮み笹)、ケチヂミザサとの違い

コチヂミザサの花

コチヂミザサの花

コチヂミザサの花

林道沿のコチヂミザサ(小縮み笹)に、ピンクの花が咲いていました。

コチヂミザサは、ケチジミザサ(毛縮み笹)の変種と言われ、同じイネ科のチヂミザサ属のケチヂミザサより少しちいさめのようです。

チジミザサの名前は、葉が笹のような形で、表面が波打っていることに由来します

写真のように、茎に間隔を置いて小穂をつけ、

ピンクの花を下向きに咲かせるとともに、針状のノギ(芒)がついています。

花の形ははっきりわからなくて恐縮ですが、

「小花が2個つき、めしべの柱頭は花粉を受け取りやすいように白い羽毛状に2つに裂けて、

小穂の外側におしべが細い花糸に薄黄色の葯をぶら下げています。」とのことです。(「弥生おばさんのガーデニングノート」より)

冒頭の写真で、ブラシのように見えているのが雌しべで、その先にぶら下がっているのが雄しべのようですね。

そして、花が終わって実がつくと、ノギがつくように見えます。

コチヂミザサの花

コチヂミザサの花

この針のようなノギ(芒)の根元には実がついており、

熟すと粘液をだして「くっつき虫」になり、動物などに種を運んでもらいます。

花言葉は、「強い結びつき」ですが、ノギがこのようにひっつくことに由来します。

つぎの写真は、ケチヂミザサの花序です。

花の形はコチヂミザサとよくにていますが、花の色がしろく、花序にたくさんに毛が見られます。

ケチヂミザサの花序

ケチヂミザサの花序

ご覧のように、花序の軸にたくさんの毛が生えています。

ケチヂミザサとコチヂミザサの違いは、この花序の軸や茎の毛の有無にります

ギの長さは長いものは10~20mmほど、短いものは3~4mmほどで、

何かにくひっついてやろうと待ち構えているようです。

ケチヂミザサについて記事に書いていますので、よろしかったら、こちらもご覧ください。

ケチジミザサ
イネ科のひっつき虫、ケチヂミザサ(毛縮み笹)の葉や実

チヂミザサは、日本全土で見られるイネ科の多年草です。名前は、葉が笹の葉ににていて、縮んだシワがあることに由来します。花は、8~10月に花序になって咲き、秋には、実についた芒(ノギ)に分泌した粘液で動物 ...

ノギ(芒)の根元についた丸いものが実で、実が熟すととれやすくなり、

ノギの粘液によって動物や人にくっついて運ばれることになります。

実は鳥に食べられることもあるんでしょうね。(^_^)

コチヂミザサの茎と葉

コチヂミザサの茎と葉

コチヂミザサの茎と葉

こちらは、コチヂミザサの茎と葉です。

葉は、茎に互い違いについていて、縁に鋸歯がありませんが、

形はササの葉の形で、表面が波打っていることがわかると思います。

こちらも茎に毛がなく、すべすべとしています。

つぎの写真は、ケチヂミザサです。

ケチヂミザサの茎と葉

ケチヂミザサの茎と葉

葉の形や茎へのつきかたは、同じですが、茎にたくさんの毛がついている点が違います。

ケチヂミザサについては、つぎの記事に書いていますので、詳しくはこちらもお読みください。

ケチジミザサ
イネ科のひっつき虫、ケチヂミザサ(毛縮み笹)の葉や実

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コチヂミザサの茎と葉

コチヂミザサの茎と葉

群生するコチヂミザサ

コチヂミザサも、写真のように、たくさんが集まって生えていることが多いようです。

コチジミザサの根元

コチジミザサの根元

根元をよく見ると、茎が枝分かれして地面にそって茎がのび、

先のほうで立ち上がっているようです。

コチヂミザサの茎

コチヂミザサの茎

茎はこのよう地面を這っていますが、葉ついたところがで屈曲して節を作り、

くねくねと曲がりながら伸びています。

そして、節の部分で根を出して茎を地面に固定しており、

先のほうで立ち上がっています。

以上、いま盛んに花が咲いている、毛が少ないチヂミザサについて見てみました。

コチジミザサの基本情報・花言葉

コチヂミザサ(小縮み笹)は、日本全土に分布するイネ科チヂミザサ属の多年草です。

ケチヂミザサ(毛縮み笹)の変種で、ケチヂミザサにみられる花序の軸や葉鞘の毛が見られません。

チヂミザサの名前は、葉の形が笹ににた形で、波打っていることに由来します。

「コ」は、ケチジミザサに較べて、ちいさいためつけられました。

花期は8~10月で、長さ10~15㎝の花序に、6~10個の短い枝を総状に出して下向きに小穂をつけます。

小穂は長さ3~4㎜の狭卵形で先が尖り、3本のノギ(芒)がつき、その表面は粘着しいて、ひっつき虫になります。

花の後につく実の長さは、2mmほどになります。

葉は長さ3~7cm 幅1~1.5cmの広披針形で、先は尖ります。葉の基部は葉鞘になって茎を抱くようにつきます。

茎は枝分かれしながら地表を這って伸び、節から根を出して茎を固定し、先で立ち上がってたくさんの葉をつけて先端に穂をだします。

穂は高さが30cm程になり、花茎の上部に、まばらに短い枝を出して、小穂をつけます。

花言葉は、「強い結びつき」です。(誕生花は不明)

コチジミザサがひっつきむしになることに由来するようです。

参照サイト・書籍

Wikipedia チチミザサ

三河の植物観察 コチヂミザサ ケチヂミザサ

弥生おばさんのガーデニングノート「花と緑の365日」 チヂミザサ

門田裕一監修 山と渓谷社 「山渓ハンディ図鑑1 野に咲く花

北川尚史監修 トンボ出版 「ひっつきむし図鑑

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