丸い葉をした常緑性シダ植物、マメズタ(豆蔦)

2022年1月31日

マメズタ

マメズタ(豆蔦)は、細長い茎が長く伸ばし、丸い形の栄養葉と、へら状の胞子葉をつけます。葉は多肉質で、胞子葉の裏面には、2筋の茶色い胞子嚢をつけます。石、コンクリートや樹などに着生して育つウラボシ科マメズタ属の常緑性シダ植物です。

丸い葉をした常緑性シダ植物、マメズタ(豆蔦)

マメズタの葉

栄養葉と胞子葉

栄養葉と胞子葉

マメズタの葉は、丸いのが特徴的で、名前もマメにようなこの形に由来します。

ただ、写真からわかるように、丸い葉と細長い葉の2種類があり、丸いのが光合成をする栄養葉、細いのが胞子をつける胞子葉になります。

葉が丸かったり、厚めの多肉質な点は、他のシダ植物では見られない特徴とされます。

丸い栄養葉は、指で両側から押すときれいに割れます。

子供のころ遊んだことがあるかもしれませんね。

この写真は、下から撮ったので、葉の裏についた茶色い胞子嚢が写っています。

ふさふさとして、葉の幅を覆っているように見えますが、真ん中を走る葉脈の両側に、2列でついています。

長く伸びたので、くっついたようです。

花言葉は、「愛らしさ」

花はつけないのですが、丸い形をした可愛い葉にちなんで、花言葉がつけられたようです。

横から見た胞子葉

横から見た胞子葉

こちらは、胞子葉を横から撮ったものですが、胞子嚢には厚みがあってブラシのようですね。

この写真を拡大したのがつぎの写真です。

拡大した胞子嚢

拡大した胞子嚢

くわしいことはわかりませんが、ツブツブとした透き通った感じのものがたくさんついています。

この中に胞子が入っているのでしょうか。詳しく見ると、また疑問がでてきます。

先ほどの写真では、苔がついた岩についていましたが、樹や岩に直接ついているのもよく見かけます。

岩や樹に着生したマメズタ

岩や樹に着生したマメズタ

このように、岩や樹にも細い茎をのばして、くっついています。

この場所は、半日陰で、比較的日が当たるところです。

マメズタは、湿っぽい場所だけでなく、比較的乾いたところでも生えるようです。

つぎに、樹の幹に、茎がのびている様子を見てみました。

樹に着生した茎

樹に着生したツル

茎の両側に、一定の間隔で、短い根のようなものを伸ばし、くっついているようです、

つぎの写真は、我が家に裏のコンクリートの壁一面に生えたマメズルです。

つも湿っぽい日陰で、直射日光が当たらない環境ですが、一面に生えています。

壁一面で育つマメズタ

壁一面で育つマメズタ

時間をかけて広がったようですが、時々、このように繁殖しているのを見かけます。

マメズタ(豆蔦)の基本情報・花言葉

マメズタ(豆蔦)は、中国、台湾、朝鮮半島南部や、日本の東北地方以南から琉球列島に分布するウラボシ科マメズタ属のシダ植物です。

名前は、丸い葉をつけたツル性の着生植物であることに由来します。

ツタは、巻きひげについた吸盤で 樹木や壁などをつたって伸びることから、「つた」と呼ばれるようになったようです。

別名は、マメゴケ(豆苔)、イワマメ(岩豆)、マメシダ、マメズルなど。

学名は、emmaphyllum microphyllum Presl

英名は、Green penny fern

シダ植物であるため花は咲かず、胞子によって増えます。

葉は、丸い栄養葉と、細長い形になって胞子をつける胞子葉の2種類があります。

栄養葉は、肉厚で直径1~2cmほどの円い形をしており、光合成を行います。

胞子葉は長さ2~4cmでヘラ型で立ち上がり、裏面の中央についた葉脈(中肋)の両側に、細長い胞子嚢がつきますが、熟すと一面に広がります。

茎は細長く、石や樹に着床して長く伸び、まばらに葉をつけます。

マメズタの花言葉は、「愛らしさ」

花はつかませんが、丸い形をした葉にちなんで、この花言葉がつけられたようです。

参照サイト・書籍

Wikipedia マメズタ

松江の花図鑑 マメズタ(豆蔦)

佐渡島の植物と民俗 マメズタ

植物ノート マメズタの育て方

文-桶川修 写真-大作晃一 山と渓谷社 「くらべてわかる シダ



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