ムクロジ(無患子)の実は、昔から、果皮が洗剤として、種は羽根つきの羽根の珠に使われてきました。漢字では、「子が患わ無い」と書かれ、邪気を追い払うと伝えられてきたようです。
ムクロジの実の利用

冒頭の写真は種で、上の写真が実になります。
実は、黄色っぽい果皮におおわれており、
この中に、黒い種が入っています。

我が家にも、ムクロジの樹はあるのですが、
まだ、実をつけないので、写真は、購入したものです。
(>_<)
一昨年ころから、木の実でアクセサリーのようなものができないかと、いろいろ考えてみたのですが、
ムクロジの実は、固くてしっかりしていて、
縁起もいいので、少しつくってみました。
近くの土産もの販売所においてもらいましたが、
少しづつ買ってもらってはいるようです。
羽根突きの珠と数珠

いまでは、ほとんど遊ばれなくなった「羽根突き」ですが、
ムクロジの種は、羽根の下につけられた珠に、
使われていたとのことです。
大きさは、10~13mmほどで、
たしかに硬くて、少々たたいても割れそうにありません。
羽根を、蚊を食べる蜻蛉(トンボ)と見たてて、
それを打ちあうことによって、
無病息災を願ったとの説もあるようです。
羽根付きは、正月の子供の遊びですが、一年の厄をはね、
子供の健康と成長の願いも込められているんでしょうね。
釈迦が、自分で108個のムクロジを作った数珠を与えた、
と言い伝えられており、
いまでも、数珠や腕輪念珠などに使われているようです。
ムクロジの果皮の洗剤
ムクロジの果皮には、サポニンがふくまれており、
水に浸すと泡が立ち界面活性剤の働きがあり、
殺菌作用もあることから、
昔から洗剤として利用されてきたようです。
平安時代には、公家屋敷によくて植えられ、
洗濯や洗髪に使用されたと言われます。
このように、洗浄作用があることも、邪気を払うと連想されたとも、考えられているようです。
ムクロジの樹

ムクロジは、茨城県・新潟県以南に分布する、雌雄同株の落葉高木で、大きいものでは20mの樹高になるとのことです。
人家周辺や公園、神社などに植えられていることが多いようです。
秋には、黄色に紅葉し、きれいです。

こちらは、我が家のムクロジの枝で、最近とったものです。
ムクロジが葉を落としたあとが、
猿の顔のように見えると聞いたので、撮ってみました。
あまりはっきりしないのですが、拡大した部分をみると、
たしかに、そんな形にみえます。
(もう少しわかりやすい写真にしたいと思っています。)
これは、ムクロジの3つの維管束の痕の配置が、
両目と口の部分に位置しているためのようです。
ちょっと面白いですね。 (*^^*)
ムクロジの花言葉は、不明です。
言い伝えなどを知ると、何か適したものがありそうですけど・・
おわりに
ムクロジは、昔から数珠、羽根突きの羽根の珠、洗剤などに利用されてきました。
いまは、あまりなじみのないムクロジですが、歴史を遡ってみると、興味深いことがあるんだと思いした。
種はしっかりしていて、きれいな黒い色をしているので、アクセサリーに使うのも面白いと思います。
参照サイト
Wikipedia ムクロジ
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