クチナシは、6~7月の梅雨の頃に白い花を咲かせ、いい香りがします。花の種類は、一重咲きと八重咲きがありいずれも鑑賞用に栽培されますが、一重咲きは実をつけ、薬用や、衣服の染料、料理の着色などに使われます。八重咲きは実がつかず、鑑賞用にされます。
クチナシは、7月ごろに白い花を咲かせ、いい香りを漂わせます
梅雨に咲くクチナシの花
近くに八重咲のクチナシ(梔子)の樹が植えられていて、毎年花を咲かせます。いい香りがして綺麗ですので、写真を撮らせていただきました。種類は、オオヤエクチナシでしょうか。
「クチナシの花」といえば、渡哲也。最近の歌にはない、なんともいえないせつない歌、いいですね。
クチナシの花は、咲いたときは白ですが、2~3日すると黄色にかわります。長雨に打たれたせいか、花も水をたっぷりと含んでいるようです。
この樹は、2m以上に成長していて、たくさんの花を咲かせていますが、蕾もみられるので、まだ咲きつづけそうです。
クチナシは、白く咲いて、綺麗な黄色にかわるのが特徴ですね。
白一色もいいのですが、2色みることができると、楽しさが倍増するようにも思います。
樹の下には、咲き終わった花がたくさん落ちていますが、
こちらも風情があります。
クチナシの花言葉は、「とても幸せです」「喜びを運ぶ」「洗練」「優雅」で、5月6日、6月7日、6月30日、7月7日の誕生花です。
樹の印象にふさわしい気がしますが、いかがでですか?
八重咲きと一重咲きのクチナシ
クチナシはアカネ科クチナシ属の常緑低木で、東海地方以西に分布し、花期は6~7月で、切り花などに使われます。
そして、つぎのような種類があります。(以下、「みんなの趣味の園芸」を参照)
- オオヤエクチナシ・・・庭木に多いが、実をつけません。
- 一重咲のクチナシ・・・一般的に栽培され、実をつけます。
- コクチナシ・・・樹高が30~40cmの小さな種類。
オオヤエクチナシの特徴
主に、園芸用に栽培される品種ですが、九州、中国を中心に自生すると言われます。
一重咲のクチナシに較べて、暖かい地方に分布しているようです。
八重咲の花を咲かせ、つよい香りがしますが、実は着きません。
花は豪華ですが、実をつけないので、クチナシの実としての利用はできません。
もっぱら、花は切り花にもされ、鑑賞用として育てられているようです。
一重咲きのクチナシの特徴
一重咲きのクチナシには、10~11月ごろに赤黄色の実をつけます。
薬用や着色料として昔から使われてきました。
クチナシの名前は、果実が割れないことから、口がない実の意味で「口無し」と呼んだことに由来すると言われます。
一重のクチナシの花は、5枚の花びらをもち、いい香りがします。
実は、10~11月ごろに、写真のように橙色に変化します。
長さ2cmくらいの長楕円形で、側面に綾が見られますが、中に90~100個の種が入っています。
この実もきれいで、薬用や着色などのも使われ、利用価値の高い樹だと思います。
クチナシの利用
クチナシは、昔から薬用に利用されるとともに、布や食べ物の着色などに利用されてきました
果実を水で煮だしたエキスには、胆管や腸管のせばまりを拡張させる作用があるといわれています。
漢方では、消炎、利尿、止血、鎮静、鎮痙(痙攣を鎮める)の目的で処方されるそうです。
布の着色には奈良時代から使われており、十二単の染色に用いられたようです。
お正月料理の栗きんとんや和菓子、あんの着色にも使われるのは、よく知られているのではないでしょうか。
参照サイト
Wikipedia クチナシ
みんなの趣味の園芸 クチナシ
花言葉-由来 クチナシ