山地の木陰で咲くミヤマハコベ(深山繁縷、Stellaria sessiliflora)

ミヤマハコベ

ミヤマハコベは、韓国や日本の北海道西南部以南の山地などの湿った谷沿いなどに分布するナデシコ科ハコベ属の多年草です。  花期は5〜7月。白い5弁花が深く2裂して10弁に見えるのが特徴で、花径は約1〜1.5cm。葉は対生し卵形、茎には列状の毛が生えます。

山地の木陰で咲くミヤマハコベ(深山繁縷)

ミヤマハコベの花

ミヤマハコベの花

ミヤマハコベの花

林道の行き止まり近くの、北向き斜面の岩が多い日陰に、白い花がいくつも咲いていました。

法面の上のほうに、スギや雑木が生えているので、周りにはこれらの樹々の葉が落ちています。

白い花の印象から、キクザキイチゲや、キクバオウレンが思い浮かびましたが、調べたところ、ミヤマハコベと呼ばれるハコベの仲間でした。

普通のハコベにくらべて、花の直径が1cmぐらいと大きい(通常のものは5mmほど)ので、ハコベとは思いませんでした。

それに、ハコベは春の七草で、食べることもできるので、鹿や動物に食べられずに育っているのも意外でした。

ミヤマハコベと名づけられていますが、山の中だけというわけではなく、平地などでも見られるとのことです。

ただ、通常のハコベは、民家ちかくの道端や野原でよく見かけますが、ミヤマハコベは身近に見たことがなく、清廉で湿気の多い場所を好むのかもしれません。

韓国の済州島にも分布し、日本の北海道南西部以南に自生する多年草で、ナデシコ科ハコベ属に分類されます。

ウシハコベ、イトハコベなど他の仲間は、越年草なのですが、ミヤマハコベは多年草のようです。

花の形を見ると、花びらが大きくくびれた5枚がついていて、10枚の花弁のように見えています。また、雌しべが1本で先端が3裂し、10本の雄しべがついており、たしかに、ハコベの特徴を持っています。

湿気の多い場所で咲くミヤマハコベ

湿気の多い場所で咲くミヤマハコベ

上のほうに大きな樹が生えた北向きの斜面で、直射日光はほとんど当たりませんが、明るさは確保されているところで、岩ごろごろある湿っぽい場所に生えていました。

小さな花なのですが、ほかに花がないためか、目にとまりました。なぜか、いままでは見る機会がなかったようです。

ミヤマハコベ独自の花言葉や誕生花は見当たりませんでしたが、ハコベ属全般のものは、つぎの通りです。

花言葉は、「ランデブー」「愛らしい」「密会」。
「ランデブー(待ち合わせ、集合する)」は、ヒヨコがこの植物によく集まってくる様子にちなんで付けられたようです。

1月9日、1月25日の誕生花

ミヤマハコベの葉、茎

ミヤマハコベの葉

ミヤマハコベの葉

葉は、茎に対生し、長さ1~4cm、幅0.7~2.5cmの広卵形から心形(ハート形)で、黄緑色。先端は鋭く尖るか鈍く尖り、基部はやや心形です。

葉には長さ1.5cmほどの葉柄があります。葉の表面は無毛ですが、裏面の葉脈上や葉柄、その基部には微毛や長い軟毛が生えています。

縁に鋸歯は無く、全縁

地面に沿って広がり伸びるミヤマハコ

地面に沿って広がり伸びるミヤマハコ

茎の長さは10~40cmほどになります。根元から叢生(群がり生える)して枝分かれし、はじめは下部が地面を這うように広がりますが、上部は斜め上に向かって伸びます(斜上)。

茎は円柱形で緑色や茶色で、1~2列の毛が生えています。

仲間にくらべて大きめの花を咲かせ、多年草で育つミヤマハコベ、湿気が多い木陰でのびのびと育っているようです。

ミヤマハコベの基本情報・花言葉

原産地、属性、特徴

ミヤマハコベ(深山繁縷)は、ナデシコ科ハコベ属の多年草です。

北海道(西南部)、本州、四国、九州の山地に広く分布しており、日本固有の在来種であるとする説と、国外では済州島にも分布するとする説があります。

山地の半日陰となる水辺や谷沿いなど、湿り気のある環境を好んで生育するのが大きな特徴です。

一般的なコハベが平地の道端や広場などに自生する1・2年草(越年草)であるのに対し、ミヤマハコベは山地の湿った環境に適応した多年草であるという生態の違いがあります。

名前について

「ミヤマ(深山)」という言葉が含まれていますが、実際には深い山の中に限らず、低山でも比較的普通に見られます。

なお、「ハコベ」という名称は「ハコベラ」が転訛したものと言われていますが、その語源自体は不明の」ようです。

学名は、 Stellaria sessiliflora

属名の「Stellaria(ステラリア)」は、ラテン語の「stella(星)」を語源としており、花が星のような形をしていることに由来します。
種小名の「sessiliflora」には、「無柄花の」という意味があります。

花期は、5~7月。花は白色で、直径1~1.5cmほどになります。平地で見られる一般的なコハコベ(直径4~6mm)と比較すると、花がひと回り大きいのが特徴です。

花弁は5枚ですが、萼片(ガクヘン)より長く、根元に向かって深く2つに裂け込んでいるため、10弁花(10枚)のように見えます。

雌しべ(花柱)はふつう3個で、雄しべは10個あり、葯(やく)は黄白色になります。

蕾の状態では、萼片の背面に生えている長さ約1mmの長い白い軟毛がよく目立ちます。

花は柄が無かったり、上部の葉の脇から有毛の長い花柄を出し、その先に花をつけますが、夏から秋にかけては花を開かずに自家受粉を行う「閉鎖花」をつけることもあります。

実は卵形から球形をした蒴果(カクカ)で、熟すと6つに裂けます。実の長さは約5mm。(若い果実は約2mm)。

実の中には赤褐色をした種子が入っています。種子は、直径1~1.5mmほどの腎円形(腎臓のような丸みを帯びた形)をしており、表面は先端が丸い小突起物に覆われています。

葉や茎

葉は、茎に対生し、長さ1~4cm、幅0.7~2.5cmの広卵形から心形(ハート形)で、黄緑色。先端は鋭く尖るか鈍く尖り、基部はやや心形です。

下部の葉には長さ1.5cmほどの葉柄があります。葉の表面は無毛ですが、裏面の葉脈上や葉柄、その基部には微毛や長い軟毛が生えています。

縁に鋸歯は無く、全縁です。

茎の長さは10~40cmほどになります。

根元から叢生(群がり生える)して枝分かれし、はじめは下部が地面を這うように広がり、のちに上部が斜め上に向かって伸びます(斜上)。

茎は円柱形で緑色をしており、1~2列の毛が生えています。

花言葉、誕生花

ミヤマハコベ独自の花言葉や誕生花はありませんが、ハコベ属全般のものは、以下の通りです。

花言葉は、「ランデブー」「愛らしい」「密会」
「ランデブー(待ち合わせ、集合する)」は、ヒヨコがこの植物によく集まってくる様子にちなんで付けられました。

1月9日、1月25日の誕生花です。

参照サイト

Wikipedia ミヤマハコベ

三河の植物観察 ミヤマハコベ 深山繁縷

松江の花図鑑 ミヤマハコベ(深山繁縷)

野山の花たち ミヤマハコベ

花言葉-由来 ハコベ

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