秋に赤い実をつけるソテツ(蘇鉄)

2023年2月26日

ソテツ

ソテツは、光沢のある大きな羽状の葉をたくさんつけ、幹の先端に大きな花をさかせます。雌雄異株で、雌花には秋に赤い実をたくさんつけます。九州南部以南に自生するソテツ科の常緑低木ですが、本州に移植され、神社、公園などに植えられています。

秋に赤い実をつけるソテツ(蘇鉄)

ソテツの花や実

ソテツ

ソテツのきれいな葉

太い幹の先に、羽根のような大きな葉をつけるソテツ(蘇鉄)をよく見かけます。

会社の庭や、公園、神社、などに植えられ、独特の雰囲気をしています。

九州南部や南西諸島に自生する常緑低木で雌雄異株ですが、独特の雰囲気が好まれ、桃山時代ごろに本州に持ち込まれ、広まったといわれます。

ソテツは漢字で蘇鉄と書かれますが、枯れかかったこの樹に釘を打ったり、近くに鉄を埋めると蘇生ことに由来すると言われます。

ただ、実際には鉄分は肥料の効果がないため、名前の真のよくわからないとのことです。

また、根は窒素を固定する能力のある生物と共生するため、窒素成分のない土地でも育つことができるといわれます。

花は見たことがないのですが、雌、雄で違った花を咲かせます。

雌花

雌花

雄花

雄花

花は、6~8月ごろに咲きますが、雌花、雄花とも、幹の先端に写真のような花を咲かせます。

雌花は、直径が20~40cmほどの大きな半球状で、長さ20cmほどの葉が花のように変化した大胞子葉からなり、大胞子葉の柄に胚珠がつきます。

雄花は長さ40~60cmほどで細長いコーンのような形をしており、表面についた雄しべから花粉を散布します。

このように、雌花と雄花が別の樹に咲くので、それぞれの樹が近いほど結実しやすくなります。

花言葉は、「雄々しい」で、7月31日の誕生花です

幹の先端に、大きな羽状の葉をたくさんつける様子からつけられた花言葉といわれます。

雌花についた胚珠は、秋に実になって赤く熟くし、翌年までのこります。

ソテツの実

ソテツの実

実は直径2~4cmの楕円球で、一本の雌株に100個程度できるといわれます。

田畑義夫の「島育ち」の歌われる、「赤い蘇鉄の実も熟れーるころ、・・・」と歌われたのはこの実のようです。

ソテツの実や髄、皮などにはデンプンを含むため、食糧難の時代には食用にされたといわれます。

ただ、サイカシンと呼ばれる発がん物質を含むため、十分に毒性を除去することが必要です。

ソテツの葉や幹

ソテツの葉

ソテツの葉

ソテツの葉は、長さ0.5~1.5mの大きな羽状で、線形で10cmほどの小葉がたくさん互い違いについており、

幹の先端に、20~30枚が束になって生えます。

葉の表面は濃緑色で光沢があり、裏面には軟毛が生えて淡い褐色になります。

大きくきれいな葉は、切り花などにも使われるようです。

大きく育ったソテツ

大きく育つソテツ

公園などでは、このように高く伸びたソテツを見かけます。

ソテツは成長が遅いといわれますが、8m以上になるといわれ、移植にも強いとされます。

また、寿命は1000年ほどといわれますが、静岡県吉田町の能満寺のソテツ、大阪府堺市の妙国寺の大蘇鉄、静岡市の龍華寺のソテツ、は日本の三大ソテツといわれ、国の天然記念物に指定されています。

南国育ちなので、耐寒性には限界があるのでしょうが、1000年以上をかけて太く大きく育っているようです。

独特の雰囲気のソテツは、冬にも緑のきれいな葉をつけています。今年は、6月ごろに咲く花を見てみたいと思います。

ソテツの基本情報・花言葉

ソテツ(蘇鉄)は、中国大陸南部、台湾や日本の九州南端や南西諸島に自生するソテツ科ソテツ属の常緑低木で、雌雄異株です。

名前は、この樹が弱ったときに、釘を打ったり根元に鉄くずを埋めると蘇生するという俗説に由来します。

ただ、実際にはそのような効果はなく、名前のいわれは不明です。

学名は、Cycas revoluta

英名は、Fern Palm、Sago Palm

花期は6~8月で、雄花、雌花とも、幹の先端に咲きます。雄花は長さ40~60cmほどで細長いコーンのような形をしており、表面についた雄しべから花粉を散布します。

雌花は、直径20~40cmの半球状で、長さ20cmほどの葉が花のように変化した大胞子葉からなり、大胞子葉の柄に胚珠がつきます。

胚珠は秋に実になって赤く熟くし、翌年までのこります。実は直径2~4cmの楕円球で、一本の雌株に100個程度できるといわれます。

葉は、長さ0.5~1.5mの大きな羽根状で、線形の小葉がたくさん互い違いにつき、幹の先端に、20~30枚が束になって生えます。

葉の表面は濃緑色で光沢があり、裏面には軟毛が生えて淡い褐色になります。

幹は単独で直立し、樹齢を重ねると稀に枝分かれすることがあります。

幹の髄や皮、果実に多量のデンプンを含みますが、発がん性のサイカシンを保有しており、多用すると嘔吐やめまいなどを起こすといわれます。

また、寿命が長く1000年以上のものもあるといわれます。

ソテツの花言葉は、「雄々しい」で、7月31日の誕生花です

参照サイト

Wikipedia ソテツ

庭木図鑑 樹木ペディア ソテツ

LOVEGREEN ソテツの育て方

福原のページ ソテツ

弥生おばさんのガーデニングノート「花と緑の365日」 7月31日の誕生花 ソテツ

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