コゴメバオトギリの花期は5~8月で、ビヨウヤナギににた2cmほどの黄色い花が咲きます。花びらのふちに黒い点がつくのが特徴で、母種のセイヨウオトギリソウにもよくにています。ヨーロッパ原産で日本全土に分布するオトギリソウ科の多年草です。
コゴメバオトギリ(小米葉弟切)に咲く黄色い花
コゴメバオトギリの黄色い花
道路沿いの歩道に黄色い花が咲いていたので、たしかめると、コゴメバオトギリでした。
昨年記事にした同じオトギリソウ科で、低木のビヨウヤナギやキンシバイによくにた花です。
-
ビヨウヤナギ(未央柳)とキンシバイ(金糸梅)の違い
7月にビヨウヤナギ(未央柳)の黄色い花が咲いています。同じオトギリソウ科のキンシバイ(金糸梅)とよくにた花が咲き、混同しがちですが、ビヨウヤナギは葉が十字対生し、雄しべが長いのに対し、キンシバイは葉が ...
続きを見る
母種のセイヨウオトギリ(西洋弟切)ににているのですが、葉が少し小さいようです。花は、2cmくらいで、茎から延びたたくさんの枝の先端に、集散花序で花をつけます。
花びらは5枚ですが、よく見ると花びらの縁に、小さな黒い点がついています。
オトギリソウ科の特徴のようですが、たくさんの雄しべが突き出しています。
コゴメバオトギリの茎と葉
コゴメバオトギリは茎をまっすぐ伸ばしますが、茎に対生した葉から、2本の枝を間隔をつけて伸ばし、その枝の先に、花をつけています。
その枝にはたくさんの小さな葉が、対生しています。対生は、上下で90°角度を変える十字対生になっています。
このように、茎にたくさんの枝がつき、そこに小さな葉がたくさんついているので、にぎやかです。
根元をみると、一か所から、たくさんの茎がのびているようです。コゴメバオトギリは、地下茎を伸ばして増えるそうなのですが、ここはコンクリートの隙間に生えているので、地下茎が広がることができないかもしれません。
コゴメバオトギリは、地下茎とともに種子でも増えるからでしょうか、繁殖力は強いようです。
コゴメバオトギリの基本情報・花言葉
コゴメバオトギリ(小米葉弟切)は、母種がセイヨウオトギリで、ヨーロッパから西アジアが原産で、日本全土に分布する、オトギリソウ科オトギリソウ属の多年草です。1934年に三重県で発見されたとのことです。
コゴメバオトギリソウの名前は、葉が小さな米のような弟切草の意味です。弟切草の名前は、この植物を原料にした秘薬の秘密を他に漏らした弟を切り殺したという伝説によると言われます。
学名は、Hypericum perforatum subsp. chinense
花期は5~7月で、枝の先に直径2cmくらいの黄色い花を集散花序でつけます。花びらは5枚で、縁に黒い点がつきます。
葉は縁に黒い点があり、長さ15mm以下、幅5mm以下の長楕円形状で全縁、茎に十字対生します。
草丈は50~100cmになり、茎の途中でたくさんの枝を出し、その先に花をつけます。
セイヨウオトギリソウは、薬効があり、切り傷や、うつ病などの治療薬などに用いられているとのことです。
コゴメバオトギリの花言葉は、不明です。オトギリソウの花言葉は、以下になります。
オトギリソウの花言葉は、「迷信」「敵意」「秘密」「恨み」。
「迷信」は、ヨーロッパでオトギリソウが魔よけに使われたことから、「秘密」「恨み」、は、兄が弟を斬り殺したという伝説によると言われます。
おわりに
道路のそばで咲いていた、コゴメバオトギリの花を見かけました。
セイヨウオトギリと区別がむつかしいのですが、葉の大きさが小さいので、コゴメバオトギリと判断しました。
花は、日本産のオトギリソウともにていますが、オトギリソウは花期が7~9月であり、葉の形や大きさが違うようです。
変異種が多い植物の判定は、むつかしいことを改めて感じます。\(_ _;)/
参照サイト
松江の花図鑑 コゴメバオトギリ
花図鑑 野に咲く花・山に咲く花 北海道 コゴメバオトギリ
EVERGREEN コゴメバオトギリ
関連投稿
-
ビヨウヤナギ(未央柳)とキンシバイ(金糸梅)の違い
7月にビヨウヤナギ(未央柳)の黄色い花が咲いています。同じオトギリソウ科のキンシバイ(金糸梅)とよくにた花が咲き、混同しがちですが、ビヨウヤナギは葉が十字対生し、雄しべが長いのに対し、キンシバイは葉が ...
続きを見る