白く小さな花がたくさん咲くヤブミョウガ、ミョウガとの違い

2022年7月31日

ヤブミョウガ

ヤブミョウガ(藪茗荷)の花期は8~9月で、花序になって直径6~8mmほどの白い花をたくさん咲かせます。関東以西に自生するツユクサ科の多年草で、葉の形はミョウガ(茗荷)によくにています。ここでは、ヤブミョウガの詳細と、ミョウガとの違いをまとめました。

白く小さな花がたくさん咲くヤブミョウガ、ミョウガとの違い

ヤブミョウガの花

ヤブミョウガの花

ヤブミョウガの花

ヤブミョウガ(藪茗荷)の白く小さな花がさいています。

といっても、一般的には知られていない植物なので、ご存じの方は少ないのではないでしょうか。

先日記事にしたウバユリが生えていた、道路沿いの林地で咲いていました。

高く伸びた茎の先に円錐状の花序になって、花の直径6~8mmほどの花がたくさんついているので、よく目立ちます。

花は一日花で、白い花弁と白い萼をそれぞれ3枚づつつけ、雄蘂 6本、雌蘂 1本がつきます。

名前にミョウガとつきますが、ツユクサ科の多年草で、ショウガ科のミョウガとは別の種類になりますが、葉のいろや形がにているので、この名前がつけられたとのことです。

後でふれますが、ミョウガとは花や、葉の付き方が違っています。

ただ、葉や茎はミョウガににた香りがするので、昔は、ミョウガの代用品として使われていたとのことです。

多段で咲く花

多段で咲く花

ヤブミョウガの花は、大きくなると写真のように、葉から伸びた茎の先に、三段に分かれて咲いています。

花は一日花で、咲いてもすぐにしおれてしまいますが、たくさんのツボミがついており、元気よく咲いています。

つぎの写真は、林の中で大きな株になって咲くヤブミョウガです。

林地に生えるヤブミョウガ

林地に生えるヤブミョウガ

草丈は1.5mほどあるかと思われるほど高く、葉から細長く伸びた茎の先に、花をつけています。

ほとんど日が当たらない林地で、湿っぽい場所なのですが、ヤブミョウガが育つには適しているようです。

ヤブミョウガは地下茎がよく伸びて方々から茎をだして、群生するといわれますが、ここでもたくさんの茎がでていくつかに花が咲いています。

花が終わると実をつけ、熟すと黒くなります。

ヤブミョウガの黒い実

ヤブミョウガの黒い実

こちらは、素材サイトから借用したもですが、光沢のある5mmほどの小さな実ですが、たくさんつくと見栄えがするだろうと思います。

ヤブミョウガの葉と茎

ヤブミョウガの葉と茎

ヤブミョウガの葉と茎

ヤブミョウガは、写真のように比較的低い位置に葉をつけ、そこから茎をのばして花を咲かせます。

葉は、名前のいわれのように、ミョウガによくにた葉で、長さ10~30㎝ 幅3~7㎝の狭長楕円形で先端が尖り、基部は鞘になって茎を包むようについています。

ヤブミョウガの葉

ヤブミョウガの葉

また、葉は茎を囲むように互生し、縁に鋸歯はなく、触ると表面はざらざらとした感触があります。

ミョウガの葉は、つるつるとした感触で、茎にそって2列になってつくので、両者を見分けるポイントになります。

ヤブミョウガとミョウガの違い

ヤブミョウガとミョウガは、葉はにていますが、花や葉の付き方が違っています。

ここでは、両者の花と葉の違いを一覧表にまとめました。

ヤブミョウガとミョウガの違い
ヤブミョウガ ミョウガ
ヤブミョウガの花 ミョウガの花
ヤブミョウガの花 ミョウガの葉

ミョウガの花は、地面から出たツボミに白い花を咲かせます。

薬味につかうミョウガは、このツボミの部分を使いますが、花は写真のように、ヤブミョウガとは全く違った花になります。

葉は、両者とも細長くよくにた形ですが、ヤブミョウガは茎の周辺の全方向につき、ミョウガは2列になって扁平な形でつきます。

あまり見かけることがないヤブミョウガですが、主がいなくなった庭で繁殖し花も咲いていました。花や実を楽しむ方もおられるようです。

ヤブミョウガの基本情報・花言葉

ヤブミョウガ(藪茗荷)は、中国、朝鮮半島、台湾や、日本の関東地方以西に自生するツユクサ科ヤブミョウガ属の多年草です。

名前は、葉の形やいろがミョウガににていることに由来します。

学名は、Pollia japonica

英名は、double file

花期は8~9月で、円錐花序になって直径6~8mmほどの白い花をたくさん咲かせます。

花は両性花と雄花があり、前者は白い雌蘂が目立ち、後者は黄色い葯の付いた雄蘂が目立ちます。

花は一日花で、白い花弁と白い萼をそれぞれ3枚づつつけ、雄蘂 6本、雌蘂 1本がつきます。

実は直径5mmほどの球状で、最初は緑色でつき、熟くすと青藍色になります。

葉は、長さ20cm以上の長楕円形で互生し、葉の根元は茎を巻く葉鞘になり、葉の表面はざらつきます。

また、茎の中央に6~7枚が車輪状につきます。

ミョウガは葉の表面がつるつるで、葉が2列につき、両者の以外になります。

茎は高さ70cmほどになりますが、花期には更に花序が伸びて、1mほどになります。

ヤブミョウガぼ葉や茎はミョウガに似た香りと香味を持つため、昔はミョウガの代用品にされたとされます。いまでも、若芽を天ぷらやおひたし・冷やっこの薬味などにする地域があるようです。

ヤブミョウガの花言葉は、「報われない努力」「謙譲の美徳」で、8月5日の誕生花です

参照サイト・書籍

Wikipedia ヤブミョウガ ミョウガ

庭木図鑑 樹木ペディア

三河の植物観察 ヤブミョウガ

BONTANICA ヤブミョウガとは?

弥生おばさんのガーデニングノート 「花と緑の3654日」 ヤブミョウガ

林弥栄監修 山と渓谷社 「山渓ハンディ図鑑1 野に咲く花



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