ハナカタバミは、花径が3~5cmで、ピンクの花びらが5枚つき、隣り合った花びらは重なりあってつきます。南アフリカ原産の多年草で、江戸時代末期に輸入されて野生化しています。近縁種のイモカタバミ、ムラサキカタバミとの違いについても書いています。
ピンクの花が咲くハナカタバミ、イモカタバミ・ムラサキカタバミとの違い
ハナカタバミ、イモカタバミ、ムラサキカタバミの違い ~まとめ~
この3種類のカタバミの主な違いは、以下のようになります。
ハナカタバミは、遅くさき始めて長く咲き、花が大きく、花びらが隙間なくつき、葯が黄色くなります。
一方、イモカタバミとムラサキカタバミは、花期、花の大きさ、花びらの付き方はにていますが、葯のいろが違います。
その他の点を含めて、つぎの表にまとめました
ハナカタバミ | イモカタバミ | ムラサキカタバミ | |
花期(月) | 7~10 | 5~7 | 5~7 |
花の直径(cm) | 3~5 | 1.5~2.0 | 1.5~2.0 |
花びらの付き方 | 隙間なくつく | 離れてつく | 離れてつく |
葯の色 | 黄 | 黄 | 白 |
いかに、それぞれの詳細について述べます。
ハナカタバミ(花片喰)
11月半ば、散歩道の道沿いに、ハナカタバミ(花片喰)の花が咲いていました。
この花は、9月にも川の土手に生えているのを見かけたのですが、名前がよくわからず、そのままになっていました。
この機会にと思って調べたところ、ハナカタバミだとわかりました。
カタバミについては、いままでも記事にかいたように、いろんな種類を見かけますが、
ハナカタバミは南アフリカ原産で、江戸時代末期に輸入されたもので、西日本を中心に野生化していると言われます。
葉は、地下から伸びた15cmほどの葉柄の先に、小葉が3枚集まった3出複葉でついています。
小葉は丸みのある倒心形で長さは4cmほどです。
花は、葉の間から伸びた花径の先に、直径が3~5cmくらいのピンクの花を複数個咲かせます。
こちらは、花が1個だけですが、5枚の花びらが隙間なくついていて、中心部が薄く黄味を帯びています。
また、雄しべの先の葯も黄色くなっています。
花言葉は、「輝く心」「あなたと過ごしたい」で、1月15日の誕生花です。
「輝く心」は、カタバミにはシュウ酸を含むため、古代においては葉や茎をすりつぶして、金属製の鏡を磨いたことに由来すると言われます。
細かな点を書きましたが、このような点が、近縁種との違いになります。(^⊆^)
こちらは、9月に、川沿いの土手に咲いていたハナカタバミです。
生育環境がいいのでしょうか、一面に広がってたくさんの花が咲いています。
当初は、よくにたイモカタバミかと思ったのですが、どうも違っていたようです。(^_^)
近縁種のイモカタバミ、ムラサキカタバミ
こちらでは、ハナカタバミによくにたイモカタバミと、ムラサキカタバミについても、調べてみました。
それぞれよくにていますが、微妙な点が違います。
イモカタバミ(芋片喰)
こちらが、イモカタバミです。ハナカタバミよくにていますが、違いはお分かりでしょうか?
イモカタバミは、花びらが、一枚一枚離れてついています。
ハナカタバミは、花びら同士がくっついているので、明らかに違います。
なお、雄しべの先の葯が黄色になっていますが、この点は、ハナカタバミと同じです。
また、イモカタバミの花期は5~7月で、花の直径は1.5~1.8cmです。
この点も違っていますね。
ムラサキカタバミ(紫片喰)
こちらは、ムラサキカタバミです。ハナカタバミより、イモカタバミによりにているようです。
花びらは、離れてついていていますが、雄しべの葯の色は白です。
雄しべの葯の色が、イモカタバミとはちがっているのですが、これは、普通に見ただけでは、わかりませんね。(^ ^;)
ムラサキカタバミは、花期が5~7月、花の直径は1.5~2cmくらいです。
この点も、イモカタバミとよくにています。
ハナカタバミの基本情報・花言葉
ハナカタバミ(花片喰)は、南アフリカ原産のカタバミ科カタバミ属の多年草で、日本へは江戸時代末期に観賞用に輸入され、野生化しています。
名前は、この花(学名:「Oxalis bowiei」)がカタバミの仲間で、花が大きいことからつけられた言われます。
また、カタバミの名前の由来は、葉の一部が欠けているからという説や、
夜に葉が折りたたんだようになり、片側が食べられたように見えるから、
などの説があります。
学名は、Oxalis bowiei
英名は、Bowie's wood-sorrel , red-flower woodsorrel
花期は7~10月で、葉の間から花茎を伸ばし、散形花序になってピンクの花を咲かせます。
花径は3~5cmで花びらは5枚、隣り合った花びらは重なりあって隙間がなく、花の中心部や雄しべの葯は黄色です。
日当たりがよい場所を好み、曇ったり日陰になると花を閉じます。
花のあとには、さく果(熟すると下部が裂け、種子が散布される果実)をつけます。
葉は3出複葉で、 小葉は丸みのある倒心形で長さは4cmほど、細かな毛が生えています。
草丈は、10~30cmになります。
ハナカタバミ(花片喰)の花言葉は、「輝く心」「あなたと過ごしたい」で、1月15日の誕生花です。
カタバミにはシュウ酸を含むため、古代においては葉や茎をすりつぶして、金属製の鏡を磨いたことに由来すると言われます。
参照サイト
Wikipedia カタバミ
三河の植物観察 ハナカタバミ イモカタバミ ムラサキカタバミ
pino blog 「ハナカタバミ」「イモカタバミ」「ムラサキカタバミ」の違いや見分け方・特徴や様子
弥生おばさんのガーデニングノート「花と緑の365日」 ハナカタバミ