ヤマナシは、ナシの野生種と言われ、春に白い花を咲かせ、秋に3cmほどの小さな実をつけます。ニホンヤマナシ(日本山梨)とも呼ばれ、古い時代に中国から渡来し、野生化したと言われます。中国南部、朝鮮半島南部や日本の中部地方以南に自生するバラ科の落葉高木です。
ナシの野生種で、白い花を咲かせて小さな実をつけるヤマナシ(山梨)
ヤマナシの小さな実
家の近くの山に、ヤマナシ(山梨)の大きな樹があり、2~3cmの小さな実がたくさんついています。
和ナシの野生種なのだそうで、中国や朝鮮半島の南部や日本の中部地方以南に自生しているといわれます。
豊水、幸水など、和ナシと呼ばれる栽培品種は、このヤマナシが改良されたものと言われます。
ここのヤマナシは、毎年のように、春に白い花をたくさんさかせ、秋に実をつけます。(^⊆^)
10月ごろになると、実が熟して、甘みが出てくるからでしょうか、たくさんの猿が来て食べていくのですが、今年はまだ残っています。
昔は人も食べたのかもしれませんが、いまは動物のいい餌になっているようです。
一つと採らせていただきました。
普通のナシにくらべると1/3以下でしょうか。
小さいのですが、表面に、梨の特徴である点々がついています。
齧ってみましたが、まだ硬く、ざらざらした感じで、少し甘みはありました。
子供のころよく食べたという知人の話によると、よく熟すと甘く美味しいそうです。
ただ、日持ちはしないとのことでした。
遠い昔に、中国から持ってこられ、人家近くに植えられたのではないかと考えられているようですが、
昔の人にとっては、それなりに価値がある食べ物だったのかもしれません。
ホームページで見ていると、ジャムにすると美味しいと出ていました。
ただ、ヤマナシは樹高が10mほどになるので、採るのが大変そうです。
果樹は、樹高がほどほどの高さであることも大切のようです。
ヤマナシの白い花
花は4~5月ごろ、葉が出るのと同じころに、枝の先に花序になって、直径が約3cmほどの白い花を5〜10個つけます。
花びらは5枚で、たくさんの雄しべをつけていますが、樹全体にたくさん咲くのできれいです。
ヤマナシはバラ科なので、梅や桜を思わせるきれいな花だと思います。 (^◎^)
花言葉は、「愛情」「慰安」です。
現在市販されているナシに較べると劣りますが、昔のひとにとっては貴重なものだったことをうかがわせます。
ヤマナシの葉・樹
葉は3~4cmの葉柄を介して枝に互生しています。
大きさは、長さ6~12cm 幅4~6cmほどで、卵形から狭卵形で先端がとがっています。
また、多くの葉は、内側に湾曲しているようですが、表面はつるつるして毛がなく、縁に細かな鋸歯が見られます。
一見、常緑樹の葉のようにも見えますが、落葉樹なので、冬には葉を落とします。
周囲に他の樹が生えているので、幹は写せなかったのですが、樹高はおそらく10mもありそうな大きな樹です。
いまの時代では、ほとんど注目されない樹ですが、いつまでも、残っていてもらいたいものだと思います。(^_^)
ヤマナシの基本情報・花言葉
ヤマナシ(山梨)は、ニホンヤマナシ(日本山梨)とも呼ばれ、中国南部、朝鮮半島南部や日本の中部地方以南に自生するバラ科ナシ属の落葉高木です。
豊水、幸水、二十世紀などの和梨の野生種と言われ、古い時代に中国から渡来したものが、野生化したとされます。
学名は、Pyrus pyrifolia
花期は4~5月で、葉が出るのと同じころに、枝の先に散房花序になって、直径約3cmの白い花を5〜10個つけます。
花びらは5枚、雄しべは約20本で、葯は紫色をしており、花柱を5本つけます。
通常は、春に花が咲きますが、何んらかの事情で葉が落ちたりすると、秋に花がさくこともあるようです。
実は直径約2〜3cmの球形で、9〜10月ごろに黄褐色に熟し、中には長さ8~9mmほどの種ができます。
果肉はかたくてジャリジャリとした食感で、生食には向きませんが、果実酒やジャムなどにされることもあるようです。
葉には3~4.5cmの葉柄があって互生し、長さ6~12cm 幅4~6cmで、卵形から狭卵形で先端は鋭くとがりますが、縁には鋭い鋸歯があります。
若い葉は両面とも褐色の綿毛が生えますが、そのご両面ともに無毛となり、成葉の表面は深い緑色になります。
樹高は5~15mになると言われます。
ヤマナシの花言葉は、「愛情」「慰安」。誕生花かは不明です。
現在市販されているナシに較べて劣りますが、昔のひとにとっては貴重なものだったことをうかがわせます。
参照サイト・書籍
Wikipedia ヤマナシ
旬の食材百科 ニホンヤマナシ
山と渓ときのこと酒と やまなしジャム
pino blog ヤマナシ(山梨)
茂木 透 他著、山と渓谷社 「樹に咲く花」