HOME > 草本 > 野草 > カラスノエンドウ、スズメノエンドウ、カスマグサの特徴と違いについて 2021年4月2日 2023年12月2日 Post Hatena LINE カラスノエンドウ、スズメノエンドウ、カスマグサは、よくにたつる性の野生植物で、空き地などで良く見かけます。つるはそれほど長く伸びることがなく、群生することが多いようです。これらの植物について個別に解説し、それぞれの違いについてまとめました。 <目次> Toggle カラスノエンドウ、スズメノエンドウ、カスマグサの特徴と違いについてカラスノエンドウ、スズメノエンドウ、カスマグサについてカラスノエンドウ(烏野豌豆)スズメノエンドウ(雀野豌豆)カスマグサ(かす間草)カラスノエンドウ、スズメノエンドウ、カスマグサの違いおわりに参照サイト・書籍関連投稿 カラスノエンドウ、スズメノエンドウ、カスマグサの特徴と違いについて カラスノエンドウ、スズメノエンドウ、カスマグサについて カラスノエンドウ スズメノエンドウ カスマグサ カラスノエンドウ(烏野豌豆)別名ヤハズエンドウ(矢筈豌豆)、スズメノエンドウ(雀野豌豆)、カスマグサ(かす間草)は、 ノエンドウと呼ばれ、よく似たツルをした越年草のマメ科ソラマメ属の植物です。ツルはよくにていますが、花は、それぞれ、写真のように違っています。 同じつる性植物のヤブマメは、ツルが長く伸びますが、この3種のツルは比較的短いのが特徴です。 私は、カラスノエンドウは知っていましたが、よく似た葉の草なのに、小さな白い花がついているので、不思議に思って調べると、スズメノエンドウでした。(^_^) カスマグサは、カラスノエンドウとスズメノエンドウの間の大きさなので、カラスの「カ」とスズメの「ス」をとって名付けられたとのことです。何という、投げやりな名前のつけ方でしょうか。 …(;´・ω・)? それはともかく、以下に、それぞれについて特徴を述べます。 カラスノエンドウ(烏野豌豆) カラスノエンドウの花 カラスノエンドウは、ヤハズエンドウ(矢筈豌豆)とも呼ばれます。これは、葉の先端の形が、ヤハズ(矢筈)(矢の弦を受ける部分)ににているためとのことです。 草丈は60~100cmで、花は、葉腋(ヨウエキ)からでた2~3個の花柄(カヘイ)に、赤紫の花をつけます。 赤紫の花が咲いてよく目立つので、私も以前からなんとなく知っていました。 群生したカラスノエンドウ カラスノエンドウは、秋に芽を出してし、春に茎がのびて成長する越年草でっす。長くなると1.5mくらいになると言われますが、写真のようにまっすぐ上に伸びた比較的短いものをよく見ます。 カラスノエンドウは、マメ科ソラマメ属で、茎の断面が角ばっていたり、鞘になる実が上向いてつくなど、ソラマメ属の特徴を持っています。 原産地はオリエントから地中海にかけてと言われ、古代には若い芽や実は食用にされていた記録があるとのことです。 アジア、ヨーロッパに分布し、日本では本州から沖縄に分布すると言われます。 カラスノエンドウの花言葉は、「小さな恋人たち」、「喜びの訪れ」で、4月23日の誕生花です。 スズメノエンドウ(雀野豌豆) スズメノエンドウの花 スズメノエンドウ(雀野豌豆)も、空き地や道端などで見かけますが、写真は、我が家の庭や近くの石垣や花壇でとったものです。 花が、カラスノエンドウより小さいので、スズメノエンドウと名づけられたそうです。 草丈は30~60cm、花は白く、葉腋から延びた花柄の先に、4個ついています。花は、3~4mmと小さく咲きます。 石垣のスズメノエンドウ 葉は、12~14枚の小さな葉がつき、先端に3本の巻きひげがついており、この巻きひげで、近くのものにつかまって伸びます。 写真の石垣のスズメノエンドウは、つかまるものがなくて苦労しているみたいですね。 スイセンに巻き付いたスズメノエンンドウ 庭のスズメノエンドウは、スイセンの葉に巻き付いています。近くにあるものにつかまって、一生懸命のびているのが健気です。 スズメノエンドウは、アジア、ヨーロッパ、北アフリカに分布しますが、日本では、本州から沖縄で見られるようです。 スズメノエンドウの花言葉は、「手を繋いで歩こう」、「望みは大きい」。(誕生花は不明です。) カスマグサ(かす間草) カスマグサの花と実 写真は、借り物ですが、野原や道端に生えているといわれます。 草丈は30~60cmで、カラスノエンドウやスズメノエンドウと同じよう巻きひげを持ち、同じような葉をつけますが、葉の数は少なく、丸みのある葉の先が尖っています。 また、花は葉腋から延びた花柄の先に1〜3個つき、淡紅紫色で、長さは約5mmになります。 カスマグサの茎と花・実 カスマグサは、本州から沖縄に分布すしますが、カラスエンドウとスズメノエンドウの間の大きさなので、名前がカスマグサとつけられたとは、少し気の毒な扱いだと思いますね。(>_<) カスマグサの花言葉は、「手を繋いで歩こう」、「負けず嫌い」、「輝く心」。 カラスノエンドウ、スズメノエンドウ、カスマグサの違い 以上にそれぞれの特徴を見てきましたが、違いを一覧表にまとめました。見分ける時に参考にしてください。 カラスノエンドウ スズメノエンドウ カスマグサ 花期(月) 3~6 4~6 4~5 花の色 赤紫 薄紫(白っぽい) 淡青紫 莢の付き方 上向き 下向き 下向き 莢の特徴 熟すと黒くなる 柔毛がつく 無毛 莢の大きさ(cm) 3~4 1 1~1.3 種の数(個) 5~10 2 3~6 おわりに 畑や野原でよく見るカラスノエンドウやスズメノエンドウです。 花畑にもよく生えてきて、花をつくる上では厄介な草ですが、 集団で生えて、巻きひげを伸ばして互いにつかまったり 近くのものにつかまって伸びるようすを見ると、 健気でもあり、逞しさも感じます。(^W^) 参照サイト・書籍 Wikipedia ヤハズエンドウ スズメノエンドウ カスマグサ 松江の花図鑑 ヤハズエンドウ(矢筈豌豆) スズメノエンドウ(雀野豌豆) カスマグサ BONTANICA スズメノエンドウ 高村忠彦監修 日本文藝社 「季節の野草・山野草」 amazon 楽天ブックス 関連投稿 ヤブマメ(藪豆)の紫色の蝶形花と実 9月ごろから紫色の蝶形花を咲かせていたヤブマメ(藪豆)に、実がつき始めました。ヤブマメは、地上の開放花と閉鎖花の2種類と、地中の閉鎖花の合計3種類の花を咲かせて実をつけ、地中にできる実は、食べることが ... 続きを見る ブログランキングの応援をお願いします ~いま見ごろの花や草木~ サカキ コウヨウ ハツユキカズラ カラスウリ ベニバナトキワマンサク アサリナ ツワブキ アキノキリンソウ タチバナモドキ Post Hatena LINE -草本, 野草 -つる性植物