ヤマシャクヤク(山芍薬)は、4~6月に直径4~5cmほどの白い花を咲かせます。山地で自生し、葉やツボミがシャクナゲににているとして、この名前がつけられました。日本全土に分布するボタン科の多年草ですが、2007年に準絶滅危惧種に指定されました。
4月~6月に、山地で自生するヤマシャクヤク(山芍薬)の白い花
ヤマシャクヤクの白い花
よく行く山中で、ヤマシャクナゲ(山芍薬)の白い花に出会いました。
十年以上通っている場所ですが、この花に出会うのは初めてで、すこし驚きました。
何という花かと調べて、ヤマシャクヤクだとわかりました。
花の大きさは、4~5cmくらいで、内側に湾曲した花びらが5枚つき、その中に先端が濃赤紫で丸まった雌しべと、たくさんの雄しべがついています。
雄しべの先の花粉嚢は黄色で、花びらの根元にも濃赤紫の筋がはいっています。
花言葉は、「はじらい」、「はにかみ」。
夕方に閉じるのでつけられた花言葉と言われますが、花びらが内側に湾曲して、中の蕊を囲っている雰囲気も表しているように感じます。
その他、基本情報に書いたように、諸説あるようです。
一つの株に1つの花しかつけないのと、花が咲く期間が、3~4日と短いようなので、いままではみる機会がなかったのかもしれません。
他に咲いていないかと周りを見ると、もう一本だけちかくで咲いていましたが、他には見られませんでした。
名前がわからなかったのですが、調べてヤマシャクヤク(山芍薬)とわかりました。
山地に生え、ツボミや葉がシャクヤク(芍薬)ににているとしてこの名前がつけられたようです。
草丈は30cmくらいで、たしかに一つの株に一つの花が咲いています。
栽培品種も販売されているようですが、こちらの写真は、山で自生しているものです。(栽培品種例:ヤマシャクヤク、ベニバナシャクヤク)
生えている数が減っているようで、2007年に準絶滅危惧種に指定されているようです。大事に育てたいと思います。(^⊆^)
全体の姿は、つぎのような感じです。
葉は3~5枚ついた複葉で、この複葉が茎に3枚ほどついていています。
子葉は長さ10cmほどの楕円形から倒卵形で光沢があります。
たくさんついた葉の中に白い花が1個だけ咲いているのが、凛としてかわいい感じがします。
たくさん咲く花もきれいですが、このような咲き方もいいものだと思います。(^_^)
ヤマシャクヤクの茎
こちらは、ヤマシャクヤクの茎と葉の様子です。
地面から出た1本の茎に複葉が互生し、その中から花茎がのびて先端に花をつけています。
茎の色は赤みを帯びているようにも見えますが、たくさんついた葉が、一つの花をささえて咲かせているように感じます。
ヤマシャクヤクの種
素材サイトから借用した写真で、秋に熟した実です。
花の印象とは違ってグロテスクな感じがします。こんなに変身するとは驚きですね。
花に3つの雌しべがついていたために、このような3つに分かれた実をつけたのだろうと思います。
その中に赤と黒の種らしいものが入っていますが、黒いものが種子で、赤い色は、結実しておらず、種でばないとのことです。
ヤマシャクヤクの基本情報・花言葉
ヤマシャクヤク(山芍薬)は、朝鮮半島や日本全土に自生するボタン科ボタン属の多年草です。
名前は、山地に生え、葉やツボミがシャクヤクににているとしてつけられたと言われます。
学名は、Paeonia japonica
花期は4~6月で、茎の先端に直径4~5cmの白い花を上向きに咲かせます。
花びらは5~7枚で、中心に2~4本の雌しべがつき、周囲に黄色い雄しべがたくさんつきます。開花期間は、3~4日と言われます。
秋に実が熟しますが、結実しないものは赤い色になり、結実した種子は黒くなります。
葉は、3~7枚の小葉で構成された複葉で、3~4枚の複葉が互生します。
小葉は、楕円形から倒卵形で光沢があり、裏面は白っぽくなります。
茎の高さは30~40cmになります。
2007年に、環境省から準絶命危惧種に指定されています。
ヤマシャクヤクの花言葉は、「はじらい」「はにかみ」です。
花言葉は、夕方になると花びらを閉じることからつけられたとする説や、はにかみ屋の妖精が花にかくれたところ、花も一緒に赤らんだというイギリスの民話からつけられたとする説、などががあります。
参照サイト
みんなの趣味の園芸 ヤマシャクヤク
季節の花 300 「山芍薬」
弥生おばさんのガーデニングノート「花と緑の365日」 ヤマシャクヤク